【羊男のブログ】 金曜日なのに登場(呼ばれてない) ~金曜日は勉強会ネタなのです~

こんにちは、月曜日担当の羊男です。
呼ばれてもいないのに金曜日にのこのこと現れてしまいました。

「金曜日はタキプロ勉強会枠の日」という噂を耳にしましたので、今日はひとつ、直近(5/29)の勉強会で実際に議論に上がった、答案のバラつきが出やすいポイントについて書いてみたいと思います。お題は

平成24年度 事例Ⅲ

です。

 

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①注目ポイント「第2問と第4問の切り分け」

 

 

平成24年度の事例Ⅲは、同じ年の事例Ⅱに引き続いて受験生をちょっとビックリさせるものでした。そう、グラフの登場です。冷静にグラフを読み解くことができればそれ以外は難易度も論点も比較的オーソドックスなものだったかもしれません。
ちなみにこの年の事例Ⅱは、例の「コーズリレーテッド・マーケティング」という初見殺しを繰り出してくる鬼畜系事例でした。

 

今回は平成24年度事例Ⅲの中でも特に

「第2問と第4問の切り分け」

に注目してみたいと思います。勉強会にご参加された受験生の皆さまも、やはりこの切り分けには苦労されたようでした。

 

②本番で「切り分け」に困ったときの現場対応

 

 

さて、上にも書きましたように、この事例をやりにくくしている要因の一つが「第2問と第4問の切り分け」ではないかと思います。ではもし試験当日実際に「どう切り分けたらいいのか分からない!」という状況におかれたら、どう対応すればよいのでしょうか。

勉強会に参加された方の答案を見てみると、あえて同じ内容を第2問と第4問どちらにも盛り込まれている方が複数いらっしゃいました。ぼくは、実際の試験で取りうる実的な対応策としてはコレで十分ではないかと思います。80分という限られた時間の中で解かなければいけないという厳しい状況にあっても、冷静さを失わずに「あえて被らせる」という判断ができた方は、素晴らしいと思います。

よく言われることですが、2次試験は100点とか80点とかを狙うような試験ではないんですよね。80点を目指して大ケガするよりも、確実に60~70点を確保することが合格するためには大事、というのが現実です。

そしてそのためには、「落としてはいけない設問」と「そこそこでOKな設問」を見分けて、設問ごとの時間配分を調整するクールな判断が必要です。あるいは今回のように切り分けに困ったとき、無理に時間を掛けて切り分けを考えるよりは、時間を掛けすぎずに重要論点を被らせて書くという判断。

そんな「現場力」も、試験当日には必要になってくると思います。

 

③切り分けるうえで重要な、事例Ⅲ特有の視点

 

 

では実際にこの2つの設問に盛り込む要素を切り分けようとした場合、どのように考えたらよいでしょうか。

ご存知の通り、事例Ⅲではぼくたちは「カイゼンの鬼」になります。そして現場のムダ・ムラ・ムリを見つけては、5SECRSの切り口のカイゼン提案3Sに基づく合理化提案などによって片っ端から潰していきます。

こういった現場・工場のカイゼン提案(いわゆる「オペレーションレベル」の提案)は、あくまでイメージですが「製造部門のトップ」「工場長」に向けたものです。

一方で、事例Ⅲではどこかの設問で必ず「今後C社が採るべき成長戦略」のような全社レベル・経営戦略レベルの提案も求められます。この場合の相手は勿論、社長です。

 

つまり事例Ⅲでは、事例ⅠやⅡでは不要だった

「だれを相手に、どのレベルの提案をしなければいけないか」

という判断が必要になると思うのです。

そして現場のカイゼンなどのオペレーションレベルの提案と、社長に提案する経営戦略レベルの提案とでは、方向性こそ一貫している必要があるものの、その内容は違うものになると思うのです。

このことを念頭において平成24年度事例Ⅲの第2問と第4問を見てみてください。

第2問ではC社が「直面」している課題と「具体的」「カイゼン策」を聞かれています。まさに「今」、現場レベル・オペレーションレベルで何かよからぬ状況が発生しているのでしょう。

一方、第4問では、「厳しい経営環境を克服」して「収益性を高める」提案を求められます。しかも「Y社との新規取引以外」という次元の話。

いかがでしょうか。第2問が「オペレーションレベル」の話であるのに対して第4問は「経営戦略レベル」の話であるということが、なんとなくでも感じとれるのではないでしょうか。

 

④同じ内容でも、提案レベルに合わせた書き方を

 

 

書き方ひとつでもレベル感を調整し、「聞かれてるレベルはわかってるよ、経営戦略レベルの提案をしてるよ」と伝えることもできます。勉強会に参加された方の中には、

 ◆オペレーションレベルの改善(業務の標準化・マニュアル化など)
  によってコスト削減を図る

というところを、第4問のレベルに合わせて

 ◆人件費削減策を図ってコスト競争力を強化

といった感じに表現された方がいらっしゃいました。これなんかはとても素晴らしい対応だと思います。正直ぼくはこういった対応ができませんでした。感服いたしました。

 

⑤事例Ⅲの定番

 

 

今回の事例のような

 ■ 第1問でSWOT
 ■ 第2問で問題点・弱みを克服するための改善策
 ■ 第3問で新しい取り組みに向けた課題とか「情報」の問題とか

そして

 ■第4問(というか最後設問)で、経営戦略レベルの戦略立案、提案

という構成は、事例Ⅲの典型的なパターンと言えると思います。とくに「最後の設問で経営レベルの提案」というケースは本当に多いですし、そうだった場合にレベル感を見誤ると明後日な答案を書いてしまう可能性が高いです。ぜひ、頭の片隅にでもとどめておかれてみてはいかがでしょうか。

 

 

今回はこれでおしまいです。さいごまで読んでいただきありがとうございました。

引き続き、全力で楽しみながらがんばってください!

 

 

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