【羊男のブログ 第4回】 経済の教材についてと、2次対策として”この時期に”やってみてほしいこと②

こんにちは、羊男です。本日もいつものように3本立てでお話ししたいと思います。

1.1次試験の話 ~経済が苦手な方におすすめの教材~
2.2次試験の話 ~この時期にやってみてほしいこと②~
3.雑文

 

1.1次試験の話 ~経済が苦手な方におすすめの教材~

 

「今年は経済がヤバそう」

こんな話を耳にされた方も多いのではないでしょうか。

確かに、ここ3年間の難易度をみてみると
「超難 ⇒ そこそこ易 ⇒ 超易」
と来ています。そろそろ3年前の悪夢再来が危惧されるころですよね。まぁそんな予想しても詮無い話ですが、どうしても予想したくなってしまうのが人の性というものです。ちなみに過去10年の経済学の科目合格率(試験合格者を除く)はこんな感じになっています。

経済学科目合格率の推移_2

 

さて、ここから本題。ぼくは勉強を始めた当初、経済学が相当きらいでした。全くの初学なうえに、受験校のテキストはグラフと公式の洪水。開くたびに気力をそがれていました。

でもある時から一転、経済の勉強を面白いと感じるようになり、いつのまにか得意科目になっていました。今日はそんなぼくの「経済学勉強法」を、経済がどうしても苦手と感じてらっしゃる方向けに書いてみようと思います。

結論から申しますと、転機になったのはご存知「石川経済」こと「新・経済学入門」との出会いでした。始めは受験校のテキスト・問題集を中心に勉強していたのですが、途中から教材を切り替え、ひたすら

「新・経済学入門塾」~Ⅰマクロ編、 Ⅱミクロ編、 Ⅲ上級マクロ編、 Ⅳ上級ミクロ編~

を読みこみました。

そして直前期(6月くらい)から少しずつ過去問を解き、問題になれるようにしました。

他の6科目は基本的にアウトプット(過去問解き)を中心に勉強したのに対して、経済だけは勉強時間の8割をインプット学習に割いた感じです。

この「石川経済」と当初ぼくが使っていたテキストとの決定的な違いは、作られたそもそもの目的にあるのではないかと思います。テキストが「受験生が試験問題を解けるようになること」を目的として作られているのに対して、石川本は「経済学の本質を理解させること」を明確な目的として書かれています

そしてこの違いが、経済が難化した年にこそ明暗をわけることになるのではないかと思うのです。

 

1次試験における「経済」の難しさは問題を如何様にでも難しく作れてしまう点にある、という話をきいたことがあります。経済の素人であるぼくにはあまりピンと来ないのですが、唯一ぼくにも分かることは

「解き方」や「公式」を頭に叩き込んだだけでは、ちょっとでも捻った問題が出されたときに太刀打ちできない

ということです。

逆に、テキストの「解き方」や「公式」に当てはめようとすると訳が分からなくなる問題でも、根っこの原理・考え方が分かっていれば正解できる。そんな類の問題が経済地雷年には沢山投下されたのではないかとおもいます。
(実際、例えば科目合格率2%(!?)という悪魔的な数字をたたき出した平成25年の過去問でも、石川経済をしっかり読み込んだあとに解いてみると、初見にも拘わらずぎりぎり合格ラインを超えることができました。)

上記の4冊を読み切り理解するにはやはりそれなりに時間を要します。ですので、ご自身の理解の度合や他の科目の進捗状況を鑑みてご判断いただけたらと思います。もし経済に不安を感じていたりどうしても苦手意識が払拭できずにいる場合は、ぜひ石川経済で「根っこから理解する」ことをぼくはお勧めします。

 

 

2.2次試験の話 ~この時期にやってみてほしいこと②~

前回のブログで、2次対策としてこの時期にこそやってみていただきたいこととして2つ上げさせていただきました。一つは「解答プロセスやスタイルの見直し」、もう一つは「1つの事例の深堀り」です。前回は前者についてお話しいたしましたので、今回は後者について書いてみたいと思います。
(基本的に2次リベンジャーの方向けの内容になります。初学で1次から受けられる方は、これを読んでも決して焦る必要はありません。ストレート狙いの方にはストレート狙いなりのやり方があります。2次なんかやってる場合じゃない!という状況の方は、心配せずに1次対策に邁進してください!)

 

② 1つの事例の深堀り

これはどんなことかといいますと、文字通り1事例を徹底的に掘り下げて分析するということです。「そんなもん言われなくてもやってるわ」という方もたくさんおられるかと思いますので、その方はスルーしてしまってください。

さて、2次試験に受かるためには2面からのアプローチが必要になります。

一つは「合格答案を書くためのテクニック」。80分という限られた時間の中で、指定された文字数の中でいかに合格答案を書くかという、試験攻略技術です。前回お話ししました「解答プロセスやスタイル」もこれに含まれます。試験である以上、避けては通れないアプローチですね。

そしてもう一つが、「本質の見極め」です。

合格答案を書くためのテクニック」は例えるなら「目的地までの道順」です。それに対して「本質を見極める」というのは、「そもそもの目的地がどこにあるのかを探す」試み、ということになります。目的地が分からないままで道順を決めることはできませんよね。

抽象的なお話しになってしまい申し分けないのですが、要は「2次試験に求められていることは何なのか」ということです。

この2次試験の本質がどんなものなのか、正解はぼくも正直わかりません。でもひとつ言えることは、

合格した人の多くは(正誤はともかくとして)皆“自分なりの”本質を見出している

ということです。

そして今日ぼくがお伝えしたいのは「中身の正誤はともかく、自分なりの本質を見出すための取り組みこそが重要」ということです。

 

二次試験の過去問の表紙を見てみてください。そこには「中小企業の診断及び助言に関する実務の事例」と書かれています。そう、これはただの試験問題ではなく「診断実務のロールプレイング」でもあるのです。

国家資格の試験としてこのような形式の試験を実施を採用するということは、そこには
「こんな診断・助言ができるような診断士を増やしたい」
という一貫した国の意思・意図があるはずです。

そしてその意図を汲み取ることこそ、この試験の本質を見出すということなのではないかとぼくは思うのです。

 

そのためには、ただ闇雲に「過去事例を説いて合格レベルの答案を書く(もしくは合格したひとがたくさん書いた答えを書く)」ということを繰り返すだけでは不十分です。

「事例企業と向き合い、診断士として”正しい”診断と助言をする」

という視点で1事例1事例じっくり研究する必要があります。

 

それにはどうしても時間がかかります。1事例に何日もかけてようやく全体像が見えてくる、なんてこともざらにあると思います。

でも、時間を掛けてしっかりと対象企業の沿革を把握し、時系列の事業ドメインの推移を把握し、SWOT・クロスSWOTを行い、経営課題を明確にし、社長の想いを汲み取って正しい診断・助言をしようとする試みを繰り返すうちに、全ての事例に共通する「一貫した方向性」のようなものが必ず見えてきます。結果的にその方向性が人によって(表面的には)マチマチであったとしても、上記のような正しい診断・助言をしようという試みを積み上げた結果見出されたものであれば、本質から大きく外れることはないはずです。

 

残念ながら、試験本番が近付けば近付くほどそんなことをしている時間的ゆとりも精神的ゆとりもなくなっていきます。

だから、まだ焦らずにいられるこの時期にこそ、たっぷり時間をかけて1事例1事例を深く掘り下げてみていただきたいとぼくは思うのです。

今のうちにご自身なりの「本質」を見つけることができたら、それは必ず合格に向けた大きなアドバンテージになるはずです。ぜひ挑戦してみてください。

 

 

3.雑文

「足の裏についた米粒」

診断士資格を揶揄する言葉にこんなものがありますよね。その心は「取らなきゃ気になるけど取っても食えない」。疲れた受験生の気持ちをたやすくへし折る、なんとも剣呑な言葉です。

実際のところはどうなのでしょうか。

先日、千葉県中小企業診断士協会の「春の診断士祭り」という集まりに参加してきました。たくさんの先輩診断士とお話しするなかで驚いたのは、「独立診断士」として活躍されている方の多さです。

また独立はしていなくても企業内診断士として野心的に活躍されてる方や、駆け出しでも積極的に色々な活動に参加されている方がたくさんおられました(というかそうでない人はいなかったように思います。ぼくを除いて)。

そして独立された方、企業内の方問わず、みな熱い想いを抱えて活きいきと活動していました。

 

活かすも殺すも本人次第。「資格さえ取れば活躍できる」なんてことはもちろんありませんが、今の会社で活躍したい、新たな職域に手を広げたい、地域に貢献したい、次の世代のために国の未来を作りたい、家族を守りたい。そんな熱い想いがあれば、診断士という資格はその想いを実現するためのとても強い武器に、必ずなります。

暖かくなってきて何となく気分がダレてしまったとき。「勉強を始めて何度目の春だろう」なんてセンチメンタルな感情に飲まれて手が動かなくなってしまったとき。今一度「何のために・誰のためにがんばろうとおもったのか」思いだしてみてください。そのための手段・通過点として診断士になることを選んだことは絶対に間違っていません。安心して、迷うことなく突き進んでください。

 

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