失敗から学ぶ大人の勉強法④ GWは勉強できません

あなたの勉強を阻むもの

こんばんは。ちひろ@タキプロ6期生でございます。 

さあ4月も中盤にさしかかりまして、この時期になりますとサラリーマンやOLにとって待ちに待ったあの季節がやってきます。

そう。ゴールデンウィークです。

いつもなら、どこに旅行に行くか、誰と飲むかなどとお出かけと懐具合の胸算用をするところですが、診断士受験生になると、どれだけ勉強するかということに胸を高鳴らせるものです。不思議なもので、本来試験勉強など決して楽しいものではないのですが、大人になってからの受験勉強、それも休日に思い切り勉強ができると考えることは非常にわくわくするもののようです。

かく言う受験生1年目の私もそうでしたし、周囲の勉強仲間もなぜかわくわくしているように見えました。きっと今まで仕事や家の都合で十分に勉強できなかったという思いがあるからでしょう。ゴールデンウィークにその遅れを取り戻し今まで学習したところをばっちりマスターして追い込みまでの3か月を有意義なものにできたらこんなうれしいことはありません。

かくして、ゴールデンウィークの直前には、勉強計画という名の空想を始めることになります。

朝一番で予備校、ないしは図書館に行き、朝から夕方まで勉強する。1日1科目は最低やり遂げたいところ。今までのテキストとテストの振り返りと問題集、過去問も解こう。こんなに勉強したら、きっとゴールデンウィーク明けには今までとは比べ物にならないほどできるようになるに違いない。模試でも成績優秀者に名前が載るかもしれない。

 

こんなことを考えているととても楽しくなってくるものです。想像力は人生を豊かにしてくれます。

 

でも、でも、人間とは悲しいもので、頑張ろう、ビッグになろうと願ってもその気持ちを維持し、理想のために努力をし続けるのには非常に大きな意志のつよさが必要なのです。また悲しいかな、その意思を阻むのは自分の弱さだけではなく、周囲の環境も大きく影響します。

予備校には、診断士をはじめとするあらゆる資格の他の受験生が朝早くから陣取っていますし、図書館には中間テストを控えた中高生、家族から邪魔者にされたのか行き場を失っているお父さんたちが机を占領しています。座席を探すのも一苦労です。

ようやく席を見つけ、テキストを広げても、目につくのは忘れている個所ばかり。読み返すのにも一苦労です。テキスト、問題集、過去問、テスト問題、肩が痛くなりながら持ち込んだ本や紙の山を見ていると、この山を乗り越えるのに何時間かかるのだろうと気が遠くなり、やがて気がめいってきます。予備校で勉強していますと、自習室で居合わせた勉強仲間と愚痴りあいが始まりそのまま何時間も休憩室で話すこともしばしば。そんなこんなで夕方になり、全然消化できていないことに気付き反省します。

明日はもっと頑張らなければいけないと思いながら、帰省してきた友達との飲み会に向かうことになります。帰ってきたら帰ってきたで、家族、親や配偶者や子供から遊びに行く誘いが入り、無下にしようものならいやな顔をされることになるので参加することになります。妻よ、(夫よ)がんばれ、応援する、協力するといった言葉は嘘だったのか?と問いたくなります。それに子供にとってはパパやママが苦労しながら自分たちの生活のために勉強をしているなんてことは微塵も重要なことではありません。そんなことよりイオンモールやトイザらスに連れて行ってもらえることの方がはるかに大切なことで、そこに連れて行ってくれるのがかっこいいパパママなのです。残念ですがそうなのです。

かくして連休前に描いた受験生の素敵なバカンスは打ち砕かれ、現実には処理しきれていないテキストや過去問の山が残ります。そして自己嫌悪と敗北感のまま、連休明けを迎えることになります。

 

目標の2割が消化できたら上出来

とはいえ、こんな状態になるのは、あなただけでなく、ライバルも勉強仲間もまた同じです。当初の想定と同じレベルかそれ以上に行えるのは、よほど集中力と事務処理能力に長け、かつ周囲から相当嫌われてお誘いがない人ぐらいだといっても過言ではありません。

ですから、ゴールデンウィークでは勉強はほとんどできないものとあらかじめ腹をくくっておく必要があります。当初の想定の20%。ないしは、休み中2割の時間を勉強に使えたらかなり上出来だと思った方が賢明です。

そんな状態ですから、勉強の計画も勉強をした範囲を1からすべてやり直そうという考えを改め、最低限やっておかなければいけないことは何かを決めておき、その処理を優先的に行っていくという姿勢が大切です。

優先順位のつけ方はそれぞれ人によって、違いはあるかと思いますが、経験則から申し上げると、頻出する領域の基礎的なレベルの知識を確認し、理解することが最優先となります。

なぜならば頻出する領域は概して、その学問領域の根幹となる知識であることが多く、その知識を理解しているか、していないかでそのほかの領域の理解度合が全く違ってくるからです。例を挙げるなら、経営理論では、ポーターの競争戦略や、バーナード・ショウの組織の成立要件、財務で言えば、財務諸表の構成内容と財務分析、管理会計の考え方などです。その領域がきちんと理解し、人に問われても答えることができるかを振り返ってみると主にまだ理解が十分でなければテキストを読みなおしておく、単語を覚えるところから始めるなど、自分の理解度合を確認しながら、しっかりと理解しておくことが大切です。

その最低限の仕事ができたら、余力があれば、他の領域も同じように優先順位を決めながら処理をしていく形でもいいですし、遊びに行ってしまってもいいかもしれません。連休が終わってもあと3か月弱は継続して勉強してかなければいけないのです。そのモチベーションを維持するためには勉強漬けになるよりも気持ちを切り替えてこれからに備えることも大切です。それに、勉強ばかりやっていれば許された学生時代と違って大人はほかにもやらなければいけないことがあるため、5月に勉強以外のすべてを犠牲にして完璧に勉強していたとしてもその内容を8月まで覚えていられるわけがありません。いずれ忘れてしまいます。

さらに言えば、受験本番のためにやるべきことは何も勉強で知識を得ることだけではないのです。きちんとモチベーションを管理し、メリハリをつけた学習習慣を身に着けることも大切なのです。そのためには、やるべきことやる必要のないことをきっちりと線引きをし、やるべきことに力を集中することです。その段取りを決めながら、勉強をしていくくせをこの時期に身に着けておくことは、これからの3か月で限られた時間の中で、受験までに必要な知識と考え方を効率よく身に着けるにあたって、非常に大きな助けとなります。

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