【1次試験過去問】「良い難問」は避けずにトライすべきである、という話(後編)

おはようございます!日曜朝のサイトヲ@タキプロです。

本日は、先週アップしました、
【1次試験過去問】「良い難問」は避けずにトライすべきである、という話
後編をお届けいたします。
前編こちらから※

前編では、受験校のデータリサーチの正答率が低い、いわゆる「難問」でも、
「良い難問」、すなわち、「合格点を取れた受験者」と「合格点を取れなかった受験者」との間で正答率に大きく差がつく問題は、
臆せずにしっかり対策を講じるべきだ、というお話をしました。

後編では、それでは「良い難問」とは具体的にはどんな問題なのか?
について、考察してみたいと思います。

…本当でしたら、データリサーチを実施している受験校が、「科目合格者」「不合格者」のカテゴリ別の設問正答率を公表してくれれば、一番話は早いんですが…。
(もしタキプロブログをお読みの受験校関係者の方がいらっしゃったら、是非ご検討下さい(笑))

正答率が50%を切るような難問には、大きく2つのパターンに分けられると考えられます。
一つは、解答で要求される知識が細かすぎて、一般的な診断士受験者の知識のレベルを大きく超えてしまうような問題
「企業経営理論」で多くの方が苦しめられる労働関係法規の、さらに些末な数値などが正解の根拠になっているような問題などが例として挙げられると思います。
こういう問題は、まさに触らぬ神に祟りなし、深追いは禁物の「悪い難問」といえるでしょう。
そしてもう一つの良くあるパターンは、
学習項目を複数組み合わせることで、解法が複雑になっている問題」。
こちらの場合は、合格レベルの実力を持つ人であれば、
要求される知識(複数)をそれぞれきちんと理解していて、さらに、
解答を導き出すための「知識の組み合わせ方」を過去問や問題演習の中できちんと意識して習得していれば、意外とすんなり解けてしまったりします。

過去問の具体例を挙げてみます。
例えば、「経済学・経済政策」平成22年度の第16問。
平均点が過去最低だった「悪夢の年」の問題で、T社のデータリサーチでは「Dランク」(正答率20~40%)でしたので、まず「難問」と言ってもいいでしょう。
この問題は、「レモン市場」における需要曲線と供給線の図が2つ提示され、さらにそれぞれの需要曲線と供給線の交点(A~Dの4つ)でのワルラス的調整とマーシャル的調整の状態について問う…という、アタマが痛くなるようなややこしい問題でした。
ですが、この問題、解いてみるとわかりますが、設問文にはレモン市場が云々…と書かれているものの、グラフの交点を一つ一つ吟味すると、ワルラス的調整とマーシャル的調整の基本的なパターンを押さえていれば、難なく正解を導けてしまう問題でした。
しかも、正解の選択肢は「ワルラス的にもマーシャル的にも安定(需要曲線が右下がり/供給線が右上がり)」という一番わかりやすいパターン。
恐らく、問題の見かけのややこしさで、本試験当日、多くの受験生がパニックに陥ってしまったのが、正答率が低下した原因だったのでしょう。
実際、私自身2年目の受験勉強でこの問題を解いた時には、拍子抜けするくらいあっけなく正解できてしまったものです。
いわばレモン市場という「ダミーの知識」と需給の不均衡の調整という「真に問題を解くのに必要な知識」の合わせ技で、表面的に難しそうに見えた問題だったわけです。
「Dランク」レベルの問題でも、よくよく吟味してみたら実は要求されている知識はごく単純なものだった、という問題はしばしば見られます。
こういった問題をただ正答率だけみて「難問(そう)だから避けて通ろう」と考えてしまうのは実にもったいないことです。
初学者の方は、7科目を満遍なく勉強しなければならない関係上、過去問の1問1問を吟味する余裕はなかなかないかもしれません。
ですが、既に一回り過去問を解いている(ハズの)受験経験者の方は、その問題が「要求している基本的な知識」と「解法の道筋」を明確に意識して、是非「難問」でも「良い難問」なのか否かの吟味をしっかり行ってほしいと思います。

「良い難問」は、あなたの本番での「解答力」を鍛えてくれる絶好のスパーリングパートナーになるかもしれませんから。

不安に押しつぶされる選手もいるが、俺は不安だからこそ動けるんだ。
プレッシャーこそ、俺を突き動かす原動力なんだ。

―オリバー・カーン(元ドイツ代表GK)―

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