経営情報システムが苦手な人へ by MASA

こんにちは。MASAです。

中小企業診断士を目指す受験生の皆さんの合格可能性を上げることに少しでも貢献したいと思います。

今回は1次試験科目である「経営情報システム」が苦手な方の対処法についてお伝えしたいと思います。

  1. 自己紹介

令和2年5月に中小企業診断士として登録が完了しました。

現在は商社勤務で現在東南アジアにある製造事業会社に単身赴任中、経営管理全般を担当しています。

合格までに1次試験は平成28年度、平成30年度の2回受けています。いずれも自己採点では不合格点だったはずが、両年度とも得点調整のおかげで合格、その後2次試験は2回ずつ、計4回受けました。受験勉強中に海外赴任となり、令和元年に海外から帰国受験をして何とか受かりました。

合格までの道のりは合格体験記を参照下さい。(得点なども記載しております)

  1. 私の経営情報システム受験結果

以下はこの科目における私の受験結果です。

受験回 年度 自己採点 備考
1 2016年(平成28年) 44点 経営情報システムで初の一律4点加点

総合点合格ライン59%へ引下げ(異例です)

2 2018年(平成30年) 64点

この試験を受けるまでは、仕事でExcelのそれなりに高度な機能を使ったり、データベースソフトやプロジェクト管理ソフトを使ったりしていたので、ITはある程度わかるから経営情報システムもある程度対応できるはず、と勘違いしていました。

学習を始めると全く勝手が違うことに気づきました。インターネットのしくみとかOSI参照モデルとかアジャイル開発やらこれまで一度もお見かけしたことのない概念や単語のオンパレード。

アプリケーションソフトを使えるだけではITを知っていることにならず、ハードウェアやOSなどもっと知るべき世界があったということを知りました。

それでも過去問をやっておけば比較的容易な科目なので得点源にできる、との巷のうわさを初年度に受験するまで信じ切っていました。

ふたを開けてみれば初の本試験は見たこともない単語の連続。結果はギリギリ足切りを免れたという状態。2回目の1次試験受験のときは前回ほどではないものの圧倒的にできたという実感もありませんでした。

自分では勉強したつもりだったのですがこの科目は足を引っ張ることはあっても大きな得点源となるには至らず、という印象です。

  1. 経営情報システムの特徴

合格した後で冷静な目で分析してみると、次のことがわかりました。

●得意不得意が人によって明確に分かれる

IT系の仕事に就いている人にとっては取り組みやすい科目のようです。合格者の中でIT企業に勤務している人の中にはほとんどこの科目の受験勉強をしなかった、という人もいました。IT系の人にとっては有利な科目と言えそうです。逆に私のようにITを生業としていない人間にとっては未知の世界があまりにも多く、不利だったと思います。

●年度によって難易度に大きくばらつきがある

以下は経営情報システムの科目合格率・年度推移です。

科目合格率推移(中小企業診断士協会のサイトから作成)

科目合格者数の科目受験者に対する割合を表しています。ここでの科目合格者の中に1次試験合格者は含まれていないので(受験者数には含まれている)、実際の数字より低めに出ていると思いますが、全体的な傾向は見えます。

2013年(平成25年)の51%という驚異的な合格率の年もあるかと思えば、2009年(平成21年)のように3.8%という極端に低い年があるのもまた特徴的です。

難易度がばらつく科目とは言えそうです。

知っているか知っていないかで決まる試験だからなのかもしれません。

私が受験した2016年(平成28年)、2018年(平成30年)はそれぞれ8.5%、22.9%でした。

要は最初に受けた年は難しかった(知らないことが多く問われた)ので44点、次に受けた年は標準的な難易度だったので64点取れた、ということになります。

  1. 経営情報システムが不得意な人の戦略

上記の特徴を踏まえて考察してみます。

中小企業診断士になるのにここまでITのマニアックな知識が必要なのか、という批判もあるでしょうけど競争試験である以上だれかが有利でだれかが不利になるのはある程度仕方がないのかもしれません。私は完全に不利になる人のほうでした。ただ満点を取る試験ではないので、重要なのはこういう特徴を知った上でどう対処するか、ということだと思います。以下がポイントになると思います。

●基本項目は確実におさえる

25問の全部が難しくわからない問題ということではありません。確実に取れる基本問題(過去問で繰り返し出題されているような問題)は自信をもって解答できるよう学習しておく必要があります。難易度が掲載されている過去問題集で強弱をつけて演習をすることをお勧めします。私は、同友館の「過去問マスター」というシリーズを使って、難易度A/B/C 3ランクのうち、A/Bは確実に取れるように3回転させました。ここで確実に取れるように、という意味は、出てくる選択肢すべてに対し、どうして誤っているのか、あるいは正しいのか、を人に噛み砕いて説明できるレベル、という意味です。

さらには記憶の定着を図るために大手予備校講義のDVD教材を使って、隙間時間を使って視聴し(特に車の運転中がいちばんよかった)耳でも覚えるようにしました。(やまけんさんも耳で覚える重要性を言われています。やまけんさんの投稿はこちら。)

●難問に時間をかけない

難易度が高い問題は当然に多くの受験生は正解できないはずなので、時間をかけないほうが無難です。私は難問には近寄らず全てスルーしていました。

特に毎回24問目や25問目に出る確率の問題は捨て問と心得て、深入りしないほうがいいと思います。確率統計の知識ある人であれば簡単なのかもしれませんが、私にとっては確率統計は一から知識を補充したり、理解しなおす必要があると思っていました。仮に時間をかければできるようになったかもしれないとも思いますが、理解に費やす時間に対する効果の少なさ(高々2マーク分しかないです)を考えて最初から捨てる作戦で臨みました。

●他の科目でカバーする

もともと不得意なので高得点は望めません。したがって学習の重点が偏らないよう、他の科目にも時間を割き平均的に得点を取れるような対策をしておくのがいいと思います。

1次試験は全体で6割以上獲得すればよい試験です。

ある程度自分の得意不得意を見極めて戦略を立てるのが重要だと思います。

ここで得意不得意というのは、自分で勉強すれば得点が伸ばせそうと思えるかそうでないか、という直感をある程度重視するのがいいと思います。私の場合は経営情報、経営法務は伸ばせる感覚がなかったので高得点は狙わず足切り点を回避する作戦、経済学、財務会計、企業経営理論、運営管理はしっかり理解できればできそうという感触あった(本試験の点数は大したことありませんでしたが)のでしっかり時間をかけて理解をする、という心持ちで学習していました。

私なりの経済学と企業経営理論についての攻略法を過去のブログに記載していますので併せてご参照ください。

経済学はこちら

企業経営理論はこちら

いかがでしょうか。苦手な科目も付き合い方を工夫することで道が開けてくると思います。

あくまでも最終目標は2次試験突破。目的のためには合理的でありたいですね。

今回はここまでです。

次回はふぃんさんです。お楽しみに。

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【現時点での令和2年度中小企業診断士試験の実施予定についての中小企業診断協会からの告知です。こちらのページから】

【勉強会・セミナーの詳細、お申込みはこちらのページから】

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