【日曜日の朝は名古屋から】内部留保課税。企業は利益を溜め込んでいる!?

おはようございます、悟空です。

来月はいよいよ二次試験の合格発表、そして最後の難関は口述試験ですね。

昨年、私も口述試験受けましたが、そこで質問されたのが、事例Ⅳの関係で「減損会計について説明してください」でした。

ちょうど、東芝の不正会計が明るみに出たころでその関係だったかもしれません。

では、今年は事例Ⅳで質問されそうなものは何か?

ズバリ!「内部留保課税」です。

先日の総選挙で「希望の党」の小池代表が言ってたのはご存知でしょうか?

内部留保課税とは、財務会計の中で学習した内部留保、つまり、企業が史上最高利益を出しているにもかかわらず、従業員に還元せずに溜め込んでいるということで、その剰余金に課税しようというものです。

共産党が「企業は利益を内部留保するのではなく、従業員に還元すべき」と言っていたのを思い出します。

この内部留保課税ですが、私は最初に聞いたときに、なんとなく違和感を感じましたが、財務会計を学習された皆さんはいかがでしたか?

まず、税引き後の剰余金に再度課税するということで二重課税となり、税のシステムとして筋が悪いといわれているのはもちろんです。

それに、私たちが「内部留保」という言葉を使っていたのは、「減価償却で資金を内部留保して将来の取替えに備える」「○○引当金を計上して内部留保し、将来の費用に備える」というように、現段階では現金が流出しない費用を計上して、将来の企業活動に備える資金ということで、剰余金のようなイメージはあまりなかったからです。

企業にとって、もっとも有利な内部資金を活用した、将来の資金調達の戦略の一つなんです。

しかも、貸借対照表で言ういえば、ご存知のとおり、剰余金とはいっても、別に企業は現金を持っているとは限らないですから、従業員に還元しろと言われても、じゃあ、持ってる工場を売って現金を作るのかな?働く場所なくなるけどそれでいいのかな、などとあらぬ心配をしてしまうわけです。

そもそも、企業が潤沢に資金を溜め込んでるかどうかは、財務会計で学習した、企業の投資の原資となるFCF(フリーキャッシュフロー)又は、そこから財務キャッシュフロー(有利子負債)を差し引いたいわゆる正味の資金「ネットキャッシュ」で考えるべきなのです。

プレジデント11月号に、企業の内部留保と、ネットキャッシュの比較表が出ていたので見てみてください。バラバラです。

つまり、内部留保≠ネットキャッシュなのです。

共産党が言いたかったのは、「企業は、利益を生まない手元現金、銀行預金を貯めこむくらいなら、従業員に賃金として支払え」だと思います。

それだったら、株主も同意見、社会的にも賛成されるでしょう。せっかくの資金が利益を生んでない、遊んでいるわけですから。

じゃあ、なぜ「内部留保」なんて言い方をしたかというと、

その方が「企業が利益を溜め込んでる」という、政治的な訴求力があったに過ぎないからです。

そんな、政治的PRに私たち中小企業診断士はだまされてはなりませぬぞ。

バブル崩壊、リーマンショックを経験した企業は、貸し渋りをした銀行が信用できないので、どうしても現金を保有しがちです。

特に中小企業はその傾向が強いでしょう。

それに、日本の企業は、年功序列、終身雇用という特徴があるのはご存知のとおり。

そこから派生する中業企業の強みの一つは、経営者と従業員の信頼関係です。

いったん賃金を上げると、経営が厳しくなったからといって、簡単に下げるわけにはいきません。

日本の中小企業では、直接人件費は固定費なのです。

海外の工業新興国が安い賃金で、世界の市場を席巻する中、日本の中小企業は従業員を解雇せずにがんばってきたと言われています。

ちょっと景気がよくなってきたからと言って、「溜め込んでいる」と言って、あたかも経営者が贅沢をしているような「フェイクニュース」で「内部留保に課税しろ」というのはあまりに酷ではないでしょうか。

まだまだ、バブル崩壊、リーマンショックの傷が癒えてません。

ついでに消費税増税も控えています。

少なくとも東京オリンピックが終わるまで、その後までこの好景気が続いていれば、と思う今日この頃です。

 

余談ですが、今回の景気の長さは「いざなぎ景気」を超えた模様。

東京オリンピックを超えれば、今度は当然、戦後最長の「いざなみ景気」を超えます。

そうしたら、なんていう名前をつけるんでしょうね。

神武→岩戸(アマテラス)→いざなぎ→いざなみときて、もう日本には神さまがいないんですが(笑)

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