知識量に比例して得点UPした事例Ⅰの戦い方 byマサシ

タキプロ16期のマサシと申します。
まずは、2次試験を4回受けた事例Ⅰの戦歴がこちらです。

注目は、「4回も受けたのか」ではなく、今回の焦点は、「点数が右上がり」の方でお願いします。。。
苦手の事例Ⅰも、時間はかかりましたが、何とか克服。
今回は、その過程での取り組みを事例Ⅰの特徴と合わせて紹介します。
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目次
■自己紹介
今回が初めての記事になりますので、簡単に自己紹介です。
年齢/性別/:40代/男性
受験歴:1次/2回、2次/4回
1年目 1次合格、2次不合格 (独学)
2年目 2次不合格(資格学校)
3年目 1次合格、2次不合格 (法務と中小企業経営・政策の2科目と2次のみ資格学校)
4年目 2次合格(資格学校)
得意科目:1次/財務会計、2次/事例Ⅳ
勉強時間:1次/1840時間、2次/2921時間
受験のきっかけ:公私共に経営者との接点が多く、視座を高めて、スキルアップを図るため
■読解力の弱さを知識力でカバーしてきた4年間
初年度(R3)は、独学でしたので、何もわからないまま、本試験を受けて撃沈します。設問文を読んでも、何が問われているのか、よくわからない、といった状況でした。
勉強の仕方もわからなかったことから、2年目は資格学校へ通学。その年は、学校で学んだ「解き方」を、ひたすら習得するのに手一杯で、成長の手応えはあったものの、設問文に対する理解力の根幹となる知識不足を痛感します。
3年目は、1次7科目と並行での学習だったことから、1次企業経営理論については、特に2次試験に関連するところに注力して、知識力UP。同時に過去問や資格学校での演習問題に出てきた関連知識もコツコツと蓄積していきました。
2次試験としては不合格だったものの、事例1は初めて60点を獲得し、成長と手応えを得ることができました。
4年目は、1年間2次試験に注力出来たため、継続的に知識力UPに取り組み、通年で安定。結果として、知識に比例して得点がUPしてきました。
設問文に記述されているワードに対して、関連する知識を引っ張り出すことで、設問への理解力、与件文に対する予測力を上げることができたことが、得点UPの要因だったと思います。
なお、ここでの知識については、大きく2種類あると思っています。
一つは、1次試験で学ぶ知識(以下、1次知識)。
もう一つは、事例Ⅰ特有の解き方に関わる知識です。
今回は前者の1次知識にクローズUPして、私の実例と共に紹介します。
■1次知識不足で設問の理解が浅かった初年度
例えば、私の受験初年度となるR3年の第2問。
「 2代目経営者は、なぜA社での経験のなかった3代目にデザイン部門の統括を任せたと考えられるか、100字以内で述べよ。」
基礎知識のなかった私は、ひたすら与件文の中に、ヒントを探しに行き、ほとんど見つけられず撃沈します。ここでは、「事業承継」を想起すべき知識だったと後に反省します。
1次試験の中小企業経営・政策においても、後継者不足や社外への承継増加、黒字廃業も多いことなどは、よく出題されるテーマでもありました。後継者問題は、1次試験においては、頻出のテーマであると同時に、人材育成の観点も含むことから、現役経営者による、次の世代に対する取り組みが問われた時点で、「事業承継」を想起すべきだったと思います。
私の場合、この時点で、中小企業経営・政策の設問としての頻出テーマであることは知っていましたし、1次試験としては難なく解答できていた状況ですが、2次試験の知識としては「使える知識」にまで、昇華できていなかった、つまり理解が浅い状態だったわけです。
■1次知識で設問の理解が深まった合格R6
そんな経験を踏まえて、3年後のR6年の第2問です。
「なぜ、A社は、首都圏の市場を開拓するためにプロジェクトチームを組織したのか。また、長女(後の2代目)をプロジェクトリーダーに任命した狙いは何か。100字 以内で答えよ。」
ここまで、読んで頂いた方々はピンと来ると思いますが、初代経営者が2代目に課した取り組みですから、やはり、事業承継の観点が想起できると、与件を読む前に、仮説を立てることができます。私にとっては、「事業承継」が想起できたことに、試験中ですが、3年間の成長を感じたひと時でした。
そして、さらにもう一つ。
組織構造において、1次知識であるプロジェクトチームのメリット(例:迅速な意思決定が可能、メンバーの一体感醸成が容易、等)をすぐに想起できたことも、そのまま解答要素として記述できた成果でした。
今回は、設問文に「プロジェクトチーム」と、具体的な組織構造にわざわざ言及していることが気になり、メリットが想起された直後に、何かしら解答としてそのことに言及してほしいからこその記述なのかな、との想像が膨らみました。
設問分析の段階で、「プロジェクトチーム」の言葉に着目して、与件文にも「プロジェクトチーム」というワードを探しに行くことは受験初年度の時のレベルでもできていましたが、「メリット」を想起できたことで、仮に直接的に「プロジェクトチーム」の記述が与件文になくても、その後の組織のベターチェンジが描かれていれば、それが解答に関係するかもしれない、最悪、全く直接的な記述がなくても、知識だけで解答要素を記述することができるな、と想像が膨らんだ問題でした(実際のR6年度は、この後者のパターンだったと思います)。
■読解力が苦手でも大丈夫! 知識力UPで得られる効果
知識力のUPで、このR6の第2問は、与件を読む前に、2つの解答要素の準備ができたことも大きかったのですが、私にとっての最大の効果は、気持ちに余裕をもって、与件文を読めるようになったことにあります。
元々、国語が苦手な私は、与件文に対しての、読解力に自信がありません(今もありません)。なので、R3の時には、何が書かれているのだろうか、重要なポイントにちゃんと気づけるだろうか、といつも不安で一杯。でも、知識力のUPで、見えない不安が減少。何を与件に探しに行くべきかの解像度がUPしたことで、漠然とした不安が明確な課題に変わり、冷静な思考ができるようになったと思います。
特に事例Ⅰは、設問の意図が読み取りにくいため、苦手な人ほど、知識量が効果的に働くと思います。
事例Ⅰは、正確には「組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」です。組織面、人事面、経営戦略、経営管理に関わる1次知識は、ケーススタディーから知識を自然に引っ張り出せるように、習得しておくことが対策の一つだと思います。
■まとめ
与件文を読む前の設問分析の段階で、1次知識で設問文の理解を深められると、解答の方向性のヒントが得られます。図で表すと、赤い矢印が知識によって、にゅきにょきと適切な解答の方向へ伸びていくイメージです。設問文から連想する知識が多いほど、矢印が増えます。

知識は、勉強量に比例して増やせますので、着実に点数につながったのだと思います。
その背景には、単純なテキストからのインプットだけでなく、過去問や資格学校での演習問題、模擬試験等々、一つ一つの解いた問題に関連する生きた知識を、使える知識としてコツコツと蓄積できたことが勝因だったと思っています。
■おわりに
次回は、マッツさんの登場です。
お楽しみに!
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