「目標」と「戦略的目標」

 こんばんは。ごとりん@たきぷろ6期です。二次試験が終了して、もはや発表を待つばかりですが、日常のお仕事や学業に戻ってもなんだか結果が気になる日々を送られているのではないかと思います。合格された方はすぐ口述試験の準備に入らなければなりませんし、そうでなかった方もまた来年度の準備を開始しなければなりません。いずれにしましても、12月は忙しくなりますから、今のうちにいろいろな計画を練っておくことが大切です。そこで、今日は「目標」と「戦略的目標」の違いについて、簡単に書いてみたいと思います。

 

 野球チームでいうと、「日本シリーズで優勝」というのが「目標」になります。しかし、「日本一になりたいです」というだけでは「目標」ではあっても「戦略的目標」にはなりません。経営戦略や経営学の本ではだいたいこの違いを、「目標と手段のつながり」といったかたちで説明しています。「目標」は単に「数値」や「状況」をポンと提出するだけですが、「戦略的目標」ということになると、現在の状態から目標とするべき状態までの一連の流れが含まれます

 これを野球チームで説明すると、「現状の戦力では投手陣に課題があり、特に先発投手の数が少ない。リリーフ陣は他のチーム並みではあるが、左打者の対策上、左投手をそろえておく必要がある。一方、打撃は平均以上で内野手がやや余っているので、トレードで左投手の先発とリリーフを確保して、先取点を打撃で獲得してから中継ぎとリリーフで守備を固め、一年間を戦えばリーグ優勝ができる…」というように、けっこう長い文章になります。でもそれでいいわけです。「戦略」という言葉にはあらかじめ「つながり」や「因果関係」が含まれていることが前提ですから、一言で簡単に説明できるものではありません。

 「4番打者が年間60本ホームランを打って、5人いる先発がそれぞれ最低15勝しろ」と監督が選手に命じることも形式的論理としては可能ですが、「現状からどうやってホームランを60本打てるようにするのか、先発投手全員が15勝できるようにするのか」が示されなければ、最初から実現不可能な数値目標ということになってしまいます。「中小企業診断士に合格すること」を単なる目標ではなく戦略的目標としてとらえるならば、やはり「現状の自分の力はこの程度だが、論述力はこの程度必要だ。だから、日本経済新聞の春秋を毎日要約して文章力を向上させるとともに、過去問題を何度も解いて、論述力や論理構成能力を向上させていこう…」というやや長い文章(あるいは関連図)で戦略的目標を設定する必要があるでしょう。たとえば図にすると以下のようになります。

目標と現実の図

 こうした「戦略的目標」の特徴につきましては、『良い戦略、悪い戦略』(リチャード・P・ルメルト著 日本経済新聞出版社)の「第17章 戦略思考のテクニック」や、『ストーリーとしての競争戦略』(楠木 健著 東洋経済新報社)の「第1章 戦略は『ストーリー』」が参考になると思います。私なりにざっくり要約してしまうと、「戦略という言葉が用いられた場合には、つながりで理解しなければ戦略という言葉にはふさわしくない」ということです。

 

 5フォース分析やSWOT分析など、さまざまなツールの学習を私自身進めてきましたが、そうしたフレームワークの切り口だけでは、やはり限界があるのも事実です。フレームワークとフレームワークの間にあるつながりや、単なる目標ではなく手段を連鎖的に示した「戦略的目標」の設定は、正直面倒な部分もあります。ただ物事をつながりで理解しておくと、何か不測の事態が発生しても対応がしやすくなります。「1年間にホームランを60本打つはずだったのに、怪我をしてしまった。もうだめだ。」と考えるのは単なる目標の弊害ですが、「怪我をしてしまったので素振りの練習はできないが、他の筋肉を鍛えてリハビリをすると同時に、テレビで試合を観戦して対戦投手の癖やキャッチャーの配球を引き続き勉強しておこう」という組み換えのイメージです。

現実と目標の修正図

「人生いろいろ」(島倉千代子)であるため、これからもきっと「いろいろ」あります。その際には,つながりを構成している「手段」(≒戦術)の差し替えをして,柔軟に目標にいたる道筋を確保していけば,おのずと合理的な手順が目の前に開けてくることでしょう。

 朝起きると寒さが日増しにましてきているのを感じますが,発表まで風邪など召されませぬよう,なにとぞご自愛ください。

 

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