【一週間の始まりは名古屋から!】モチベーション理論って興味深い?

ごきげんよう。

名古屋担当、初投稿の”はちみつ太郎”と申します。

TBC通信で一次を勉強した後(といいつつ、ほぼスピード問題集を繰り返していましたが)、二次を独学(ふぞろい)で28年度にストレート合格しました。

そのため、ほぼ独学でも何とか合格にいたるまでのコツや、スケジュール、抑えておきたいポイントをお伝えできればと考えております。

 

さて、受験生皆様におかれましては目下、一次試験の勉強をなさっている頃かと存じます。

7科目もございますと、何かと慣れない科目もあろうかと。

どうぞ臆することなく、果敢に攻めてくださいませ。

私が何よりも強調したいスケジュール、それは!

①遅くてもゴールデンウィークくらいから、TACのスピード問題集に取り掛かること

②遅くても6月前半から、少なくとも過去5年の過去問に取り掛かり始めること

この2点です。

何故かというとこれも2つ、

①勉強はインプットより、アウトプットのほうが身につく!(答練とか)

②早めに問題の練習(特に過去問)をやらないと、過去問の難易度に脳が慣れない

といった理由があるためです。

皆様できるだけ早めにテキストを読破され、問題に取り組んでくださいね。

 

前置きはこれくらいに致しまして、、本日は「みんな大好きモチベーション理論」の歴史をサッとご紹介したいと思います。

教科書にはある程度忠実ながら、少々私の偏見も含まれます。。

 

みなさま、モチベーションあがってますか!?

勉強でも仕事でも!?それは何故!?

モチベーション理論って、研究すべき大事な概念だと思うのです。

現場の改善をするためには、改善しよう、と思えるきっかけ作りが大事でして、でもそれってすごく難しいことですよね。

二次試験の解答でもモチベーションを上げるためには「現場に裁量を与える」とか「公平な評価制度を設ける」、「インターナルマーケティングの一環で社員教育制度を設ける」とか答えに書くのですが、「んなこたぁ百も承知じゃ」と半ギレしたことある人は私だけじゃないはず。

 

中小に限らず、大企業というところの人事施策でも「本当にそれでモチベーションが上がるのか?」と感じてしまうことってあるのではないでしょうか。

とはいえ、現場のモチベーションが上がらないと会社は一歩も前に進まないわけで、当たり前のことのように思えるモチベーションの上げ方は経営者や経営学者の強い想いの下で進化してきたわけです。

 

—–以下、簡単な歴史—–

時は1800年代後半、F.W.テイラーが科学的管理法を生産現場に持ち込んだのが全ての始まりではないでしょうか。つまり諸悪の根源(?)。

科学的管理が始まるまでの時代は生産能力は現場任せ。

現場の労働者が怠けていようが、現場を知らない工場長は何のいちゃもんもつけられない時代でした。

そこで生産現場の作業をストップウォッチ的な道具で細かに測定し、標準時間とか設定して、現場を管理、馬車馬の如く働かせることができるようになったわけです(言い過ぎか)。

 

そして1900年ごろ、テイラーの意思を継いだフォードが自動車の大量生産を始めたわけで、この時代の思想は「給料さえ高ければ社員はモーレツに働く」というものでした。

で、1920年ごろになって、「そんなんじゃぁいけない。人間は社会的な生き物で、金だけ見てちゃいかんよ」と、G.E.メイヨーが言い出したわけです。これがモチベーション理論の始まりではないでしょうか

 

さて、1929年には世界恐慌が起こり、単純に作れば売れるという時代ではなくなりました。

そうすると生産のために高い給料は払えなくなってくるわけで、給料の代わりにモチベーションを上げることで社員をコキ使おうと各社社長も考えた(と思われます)。

そしてモチベーション理論は様々な方向に進化を遂げていきます。

 

まず、1950年ごろにA.H.マズローが5段階欲求説を提言しました。

人の欲求は生理的欲求⇒安全欲求⇒社会的欲求⇒自尊欲求⇒自己実現欲求の順に進化し、不可逆的であるというものです。

不可逆的である、ということを除けば結構、いろんなシーンに適応しそうな理論かなぁと個人的には思います。

低次元の欲求と高次元の欲求に分類したことが、マズローの大きな功績なのではないでしょうか。

 

そして5段階欲求説をもうちょっと進化?させたのがアルダファのERG理論です。これは存在欲求-関係欲求-成長欲求が”並列(可逆的)”に存在するというもの。マズローの不可逆に対して、”並列”というのが大きな違いですね。

 

時は同じころ、、マズローより2歳くらいお兄ちゃんのマグレガーもX-Y理論を提唱しました。これは5段階欲求説の影響を受けているとかなんとか。X-Y理論は人の性質とか管理方法について謳っています。

 Xタイプの管理:人はほっとくと怠ける。低次元の欲求を満たせば動くから、アメとムチで働かせよう

 Yタイプの管理:人は裁量を与えるとモチベーションが上がって自己実現を図りたがるようになるから、積極的に目標管理制度とか導入しよう

要は、人はほっとくと怠けやすいから目標管理制度とかでモチベーションを上げて、Yタイプの管理でガンガン働いてもらおう、ってことかな。

 

その後、1960-1970年ごろにハーツバーグが「動機付けー衛生理論」を掲げました。

「マズローはんの言うたはったことは正しかったんや!」と、ハーツバーグが言ったかどうかは知りませんが、ハーツバーグはアンケートデータを集めた結果、「人は給料とかの衛生要因よりも、目標達成とかの動機付け要因を高めた方が満足感が高いよね」という結論に至ったそうです。

※ここで個人的に違和感を感じるのが、ハーツバーグの集めたアンケートが会計士とエンジニアという、それなりに所得の高そうな人だけを対象にしてしまっていたことです。貧困層にアンケート取ったら違った結果だったのかもしれません。

 

ここから先はブルームの期待理論とかも入ってくるのですが、あまり長くなりすぎるのでこの辺で終わりにしたいと思います。。

 

それでは↓過去問↓

第16問(H25) C社の研究開発部門で働く研究員は、公式に仕事として与えられた研究開発テーマ以外にも、自らの興味や関心に基づき、非公式に新しい研究開発テーマを探索していた。もちろん、公式な仕事として与えられたわけではないので、新しい研究開発テーマを探索する場所や設備などの作業環境は良好なものではなかったし、昼休みや就業後の時間が費やされていた。このことをインフォーマルに伝え聞いた経営者は、研究員による自発的活動をよ り活発なものにするために、新たな研究開発テーマの探索に必要な作業環境を改善するとともに、就業時間外に行った活動にも金銭的報酬を支払う制度を導入することにした。ところが、新制度を導入した後には、研究員は昼休みや就業後の時間に、新しい 研究開発テーマを探索することがめっきり少なくなってしまった。研究員にアンケートを取ってみると、作業環境の改善によって満足度が上がったわけでもなさそう であった。

(設問1)作業環境が改善されたにもかかわらず、研究員の満足度が改善されなかった理由として、最も適切なものはどれか。

ア 経営者の判断によって行われた作業環境の改善内容が、研究員が望んでいたものとは異なっていたから。

イ 作業環境に対する不満足の解消と、新たな研究開発テーマの探索を通じて得られる満足は別問題だから。

ウ 作業環境の改善内容が、研究員が望んでいた希求水準を下回っていたから。

エ 作業環境の改善を通じて低次欲求を充足しても、満足にはつながらないから。

オ 作業環境を経営者が改善してくれたこと自体が、研究員に対するホーソン効果を生みだしたから。

(設問2)  昼休みや就業後の時間に、研究員が自発的に新たな研究開発テーマを探索しなくなった。その理由として、最も不適切なものはどれか

ア あくまで自らの意志で行っていたということを、金銭的報酬が与えられたことによって見失ってしまったから。

イ 新しい研究開発テーマの探索が、金銭的報酬のためであると知覚されるようになったから。

ウ 困難な仕事内容を考えれば、新しい研究開発テーマの探索の対価としてはふさわしくないと感じられたから。

エ 制度設計をした経営者が、研究員の自発的行動をコントロールするためではなく、研究員に報いるためのものであることをきちんと説明しなかったから。

設問1はそのまんま、ハーツバーグの動機付け・衛生理論で、イが正解。 作業環境は衛生要因であって、満たしたところで動機付け要因にはつながりません。

設問2はややこしい。。 このケースの場合、業務外に行う研究そのものに”自らの興味や関心”があり、動機付けになっていたわけです。 これに給与を払うと、動機付け要因が衛生要因に変わってしまったと言えます。 そうすると、アは適切(衛生要因に変わったということ)。
イも適切(アとほぼ同義)。ウは微妙、、。 エはまぁまぁ適切(きちんと社員に説明しておけば、衛生要因に変わらずに
動機付け要因として機能し続けたと考えられる。)。 と、いうことで答(不適切な選択肢)はウとなりました。

こんな感じで時代背景を踏まえると、ややこしいモチベーション理論も楽しく(?)勉強できますよ!

 

↓おすすめの図書↓

「やさしく学ぶマネジメントの学説と思想」

上記の面々を含む著名な経営学者の思想を纏めたリファレンス本になっています。

—–以下、余談—–

さてここで、電通自殺事件に対して武蔵野大学教授が発言した内容を転載いたします。

「月当たり残業時間が100時間を越えたくらいで過労死するのは情けない。会社の業務をこなすというより、自分が請け負った仕事をプロとして完遂するという強い意識があれば、残業時間など関係ない。」

この発言はアカンやろ。議論の余地もないでしょう。

しかしながら理論に則って、「自分が請け負った仕事」=「自分の目標」と言い換えるならば、ハーツバーグ的に正解ということになりそうです。なんだか歪ですね。

ここで大きな間違いは、、与えられた目標(仕事)が必ずしも、自分の目標にはなり得ないということでしょうか。

理論の勉強の際にも「目標は本人と上長で話し合って決めることが大事」なんて言いますが、その具体的な方法って、特にホワイトカラーには決め辛いことですよね。

 

今後のモチベーション理論研究の展望に期待です。

 

明日、3月6日の投稿は関東から「しげさん」です!

50歳代でのストレート合格を果たした「しげさん」のモチベーションはいったいどこから・・・・!、と尊敬致します。

どうぞお楽しみに。

 

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以上、はちみつ太郎でした。

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