【祝!令和2年度合格】オードソックスな学習と最後まであきらめないこと/かわけんさん

おはようございます。たろです!

2人目は多忙な本業の中、1次と2次を独学で一発合格された、かわけんさんの合格体験記をご紹介します!

合格体験記/かわけんさん

■自己紹介

大学を卒業以来、ずっと外科医をしてきました。50歳を過ぎ産業医を始めてから、他のことに興味が出てきました。そこで新しい世界をのぞきたいと考え、外科以外の産業医、メンタルヘルス、MBAの会などいろいろな場所に顔を出してました。MBAの会で、ある女性が”中小企業診断士になって人生が変わりました!”と話すのを聞きました。調べ見ると確かに面白そうで自分の世界もかなり広がる気がしたので、令和元年12月から勉強を始めました。

■受験歴

一次試験:一回

二次試験:一回

経済 76、財務会計 60、企業経営 70、運営管理 68、経営法務 72、経営情報 76、中小企業政策 68、合計 490

勉強方法・勉強の工夫点

問題集、参考書、本を購入後、すべて自分で検索可能なPDFとし、クラウドに保管しました。iMac、Macbook Air、iPhone、iPadなどApple製品の各種アプリで同期し、いつでもどこでも同じように勉強ができるようにしました。データーはiMacとMacbook Airでまとめ、電車の中でiPadで勉強、同期されたiPhoneとiPadでスキマ時間に暗記しました。

■1次試験の勉強方法

勉強方法:独学

基本方針:かなり忙しい仕事なので、自分のペースを維持できる独学にしました。1テキストで基礎を理解、2問題集を繰り返す、3よく間違える問題はメモに書き出して憶える、のオーソドックスなものです。

使った本:TACのスピテキとスピ問、過去問完全マスター(AとBのみ)、まとめシート

実際:令和元年12月から勉強を始め、一次試験までスピ問と過去問完全マスターを5周程度行い、ほぼできるようになるまでやり込みました。電車の中でiPadで、スピテキ、スピ問、まとめシートを同時に立ち上げ、勉強して問題を解いてまとめシートに書き込みました。勉強中わからないことはネットで検索し、まとめシートとメモに貼り付けました。

模試:受けず

■2次試験の勉強方法

勉強方法:独学

基本方針:一次試験の翌日からネットで情報収集を始めました。独学では合格は難しいらしいと知り、某社の通信短期講座を選びましたが、視聴にかなり時間がかかるのですぐお蔵入りになりました。結局、一次と同じ全くの独学です。

使った本:合格者の頭の中にあった全知識、事例IVの全知識&全ノウハウ、ふぞろいな合格答案、集中特訓財務・会計計算、事例IV合格点突破計算問題集、まとめシートシリーズ

実際:過去問を少し解いてみて、とても模範解答のような答案は書けないと思いました。そこで、設問文に忠実に、与件文の抜粋+一次の知識や効果を書く、素人らしい素直な答案を書くように心がけました。受験校の模範解答やふぞろいの合格答案と比べると、悲しいほどシンプルな答案ですが、正解が発表されない以上いろいろな答案があってもいいはずだと、自分を納得させました。勉強は片道一時間の通勤電車の中でiPadを用い、過去問の設問文と与件文、ふぞろい、まとめシート、全知識を同時に立ちあげ、本番と同じプロセスで答案構成まで40分で解き、20分でふぞろい、まとめシート、全知識を参考に考えることを繰り返しました。またスキマ時間に事例を思い浮かべ、徹底して考えました。答案作成は週末にやりました。二次試験の少し前には、時間内に同じプロセスで、自分なりに納得できるような答案を、再現性を持って書けるようになりました。事例4は4割位の時間を当て問題集を十分に解きました。

模試:受けず

■1次試験のエピソード

直前:ほぼ予定通りの勉強はでき、充実感はありました。問題は独学で模試未受験なので、自分のレベルがどれくらいにあることかわかっていないことでしたが、まあ今回は初回だし落ちたら今度考えよう、と楽観的に考えていました。

当日:会場に入った瞬間、”広い! いろんな人がいる! 暗い!”と思いました。”広い”は、コロナ対策でゆったりとしたスペースが取られていたことです。また初めて自分以外の受験生を見ましたが、若い人からご高齢の人まで男女様々な人がいました。あらためてこの試験の間口の広さを実感しました。最後の”暗い(笑)”は暗い表情をしてプリントやノートをめくっている人が多かったことです。皆さんこの試験に向けて本当に努力されてきたのだなと思いました。その中でAir Pods Proで音楽を聞きながら、楽しそうにiPadに入ったまとめシートをチェックする自分は少し場違いでした。試験は早めにできたものあり、4教科で途中退場し、トイレと次の科目の勉強に当てました。

直後:手応えありで、合格点は取れただろうと思いました。

■2次試験のエピソード

直前:自分なりに精一杯やったものの、正解のわからない試験で、独学で人に答案を見せたことがないため自分のレベルも全くわからず、一次試験と異なり不安でいっぱいでした。

当日:一次試験に比べ、若く締まった顔の人が多かったです。また会場前にはエールを上げておられる受験団体や、余裕たっぷりに何人かで談笑しておられる賢そうな受験生の方がおられ、アラ還で孤独な初学者としては結構な劣等感を感じました。また解答用紙がA3であると初めて知りました。いつもB5に印刷した狭いマスに文字を書き込んできたので、広いマスは書きやすくて嬉しかったです。試験そのものは、“事例1はなかなかオッケー、2は普通、3は納期遅延ばかりでちょっと厳しい”、がそこまではなんとか行けるのではと思っていました。そして、初学者の最大の合格ポイントである4は撃沈でした。事例4をやっている最中は、足切りが不安で何度もわかる問題の計算確認を行いました。

直後:終了直後は、あれだけやったのに事例4は・・・と本当に落ち込み、出口でもらった受験校の解答速報を読みもせず駅のゴミ箱に投げ捨て、一人でとぼとぼ帰りました。再現答案は事例4のあまりのできの悪さに作る気は全くありませんでしたが、二次試験の少し前に知り合ったタキプロ11期のいのだいさんのアドバイスで翌日に泣く泣く作りました。思ったより簡単にほぼ再現できました。しかしさらに事例2で設問文の読み違いが見つかり、不合格を確信し発表まですべての情報をシャットアウトしました。

■勝因

1 基本から理解を重視した勉強
2 決めたものをやり込む姿勢
3 Apple製品とクラウドを活用した効果的な勉強法
4 スキマ時間の徹底活用

あまりテクニック的なことは考えず、基本を理解し、スキマ時間を活用し、効率的にやり込むまで勉強したことだと思います。

■これから合格を目指す受験生へのメッセージ

アラ還、独学の素人が、なんとか合格できました。かなりの僥倖に恵まれたものでしたが、お恥ずかしながら私の経験から、悩まれている受験生、特に独学の初学者の方に3つメッセージを伝えたいと思います。

一次試験の勉強は何をどこまでやればいいかわからない、と迷われている方へ

私のメッセージ:オーソドックスなセットで十分!

独学の方が最も迷われるポイントだと思います。私もいろいろ情報を集めましたが、受験校の宣伝も混じり何をどこまでやればいいのかよくわかりませんでした。結局、オーソドックスなものに絞り込み、完全に覚え込むまでやりました。私なりに完全に覚え込むというのは、一日である科目のスピ問と過去問完全マスターを全問解きほぼ正解できるレベルです。結果は、財務会計で単純な計算ミスを3つもやらかして60点になった以外は、ほぼ70点前後にまとまりました。この結果を見ると、オーソドックスなセットをしっかり行えば一次試験の合格レベルに十分到達できるのではないかと思います。

なかなか力が伸びない、と悩まれている方へ

私のメッセージ:初学者は最後まで力が伸びるので諦めない!

一次試験の一ヶ月前に初めて過去問を正規の時間でやってみました。当時、一番できると思っていた運営管理と一番苦手意識のあった中小企業政策の令和元年分です。結果は運営管理が60点、中小企業政策が50点でした。やったことのある問題もかなりはいっている中、この点数はとてもショックでした。2教科で平均55点なので本番では400点弱になる計算です。そこで気合を入れて勉強計画のリスケジュールを行い、最後の一ヶ月は自分をかなり追い込みました。直前には前述したように、一日でスピ問と過去問完全マスターを全問解きほぼ正解できるレベルになりました。結果は70点平均で、1ヶ月前よりほぼ15点の上昇につなげることができました。初学者は勉強時間が少ない分、最後に伸びることが可能だと思います。途中で点数が悪くても、最後まで自分の伸びを信じて諦めないでください。

周囲と比べて実力が足りない、と落ち込まれている方へ

私のメッセージ:受験生は皆、未合格者!

一次試験はそうでもありませんでしたが、二次試験の受験生は若くとても賢そうに見えました。一次試験をくぐり抜け、十分に準備を積まれた人が多いので、当然かと思います。アラ還で孤独な初学者の私は、その雰囲気にのまれそうになりましたが、”受験生に合格者はいない”と考えを切り替え、自分の全力を出すようにしました。また仲間と勉強されている方が、周りの優秀な人と比べ劣等感を感じることもあるかもしれません。しかしいくら賢い人でも、受験生に合格者はいません。皆、同じ未合格者で対等の立場ですから、引け目を感じる必要はないと思います。

■最後に

一次試験会場で感じたように、この資格の特徴は、いろいろな人達が受けることのできることだと思います。私のようなアラ還の素人であっても合格は可能でした。受験生の皆さんも辛いことがたくさんあると思いますが、合格まであきらめずに頑張ってください

また、せっかく取得した資格なので、今後は自分の強みである医療、労働衛生、メンタルヘルス分野での専門性と経営の知識を合わせ活かしたいと思っています。先日、知り合いの方から”医師が中小企業診断士をとったら医士ですね”と言われました。診断士は企業ドクターとも言われますので、これからは”体と心と会社の医士”として、残りの短くなった人生を“人と会社を健康で幸せにする”ために頑張りたいと思っています。これからの診断士のみなさんとの出会いを楽しみにしています。どうぞよろしくお願いします。

最後に、周囲に誰もこの資格を知るものがない状態で、有用な情報を取得しモチベーションを維持でき合格までたどりつけたのは、毎日情報を発信してくださったタキプロなど受験ブログの関係者様のおかげです。毎日見るタキプロのフォントと色合いが好きで、寂しい独学者の心の慰めになっていました。本当にありがとうございました。

以上

かわけんさんの合格体験記では「オードソックスなものに絞り込むことの重要さ」「最後まであきらめないことの大切さ」を診断士受験の経験から伝えていただきました。昔の私もそうでしたが、勉強を始めたばかりで方針に迷いがちな受験生には、勇気をもらえる言葉だと感じました。テクニックに走らずに真摯な姿勢で勉強することが合格への近道なのかもしれません。

かわけんさんには「人と会社を健康で幸せにされる医士」として、これからもご活躍いただけると幸いです。
本当に合格おめでとうございました!

明日は合格体験記をやまけんさんよりご紹介いただきます。
お楽しみに!

 

【お知らせ】

タキプロでは12期メンバーの募集を行っています。
受験生支援団体の中では最大規模の団体で、合格者がつなぐ受験生支援というバトンといった性格だけでなく、合格同期や世代を超えたネットワーク作りなど、今後の診断士活動にとって有益なのは間違いありません。

参加条件はただ一つ。
「令和2年度の診断士試験合格者であること」
です。
あなたも是非、参加してみませんか?
1/23(土)1/31(日)の両日にキックオフイベントをオンラインで開催いたしますが、
まずはこちらの要領をご覧いただき、参加フォームから参加エントリーをお願いいたします!

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