教科書通りでいいんです(by フランシスコ)

みなさんこんにちは。フランシスコ@タキプロ6期です。

 前回の記事では、2次試験で高齢受験者が苦労する理由について考えてみました。
 そして、2次試験攻略に大切なのは、自分のよく知る分野の事例でも経験則で考えるのではなく教科書通りに考える姿勢が必要ではないか?という仮説を紹介しました。

 今回はこの「教科書通り」ということについてもう少し考えてみたいと思います。

【教科書通りの大切さに気づくまで】

「我が拳は我流、我流は無形!!無形ゆえにだれも読めぬ!!」

 かっこいいですね。
 北斗の拳に出てきた雲のジュウザのセリフです。天与の才を持ち、自由奔放。無形から繰り出される変幻自在の攻撃。男子が憧れる要素満載です。

学生時代はこんな漫画ばかり読んでいたせいか、「教科書通り」という言葉には、ついつい否定的なニュアンスを感じ取ってしまいます。

 おもえばこれまでの仕事人生では「理屈はいいから結果出せよ」という雰囲気の現場が多かったようで、社会人になってからずっと「教科書通り」であることを否定してきました。
 2次試験の対策中に「教科書通り」の考え方が重要だな、と認識するようになったあとも、あくまで試験対策の手段として捉えていて、心の底ではその価値を認めてはいませんでした。

 それが変わるきっかけになったのは実務補習です。

 中小企業診断士になるには、2次試験に合格したあとに15日間の実務経験が必要とされます。
 多くの方が、中小企業診断協会が開催する実務補習を受講するわけですが、私も2月から3月にかけてこの実務補習を受講していました。具体的には、5日間を1クールとして、実際の中小企業を訪問して診断報告書を作成する業務です。

 その、実際の診断現場で頼りになったのが、まさに教科書の知識であり、教科書通りの考え方でした。同時に、我流では全く歯がたたないことを改めて認識できました。複雑でシビアな経営課題を前にした時、教科書の知識を活用できなければ、最初のとっかかりさえつかめないのです。

【教科書の先にこそ独創がある】

 教科書の内容というのは、つまるところ経営におけるセオリーや定石です。「こういう時はこのように対処せよ」という、先人の知恵の集積です。経営という“答えのない”ものに挑むとき、少しでも勝率を上げたいと思うなら、この定石を積み重ねていくことが最も確実でリスクの少ない方法となるのは疑いのないところです。

 性格的にはどうしても「定石破り」とか「セオリー無視」といった言葉に魅力を感じてしまうのですが、そんなものが通用するほど世の中は甘くはないのです。

最後に、このことについて考える参考になった本をご紹介します。

『星野リゾートの教科書』

軽井沢の老舗温泉旅館から、日本各地でリゾート施設を運営する企業へと飛躍した星野リゾート。その成長の背景には、星野佳路社長が実践した「教書通りの経営」がある。本書は、星野社長が戦略やマーケティング、リーダーシップの参考にした〝ネタ本〟30冊と、それらの本から学んだ理論の実践事例を一挙に紹介する。

 数年前に話題になった本なのでご存じの方もいると思いますが、独創的で型破りな経営者というイメージを持たれがちな星野社長が、実はビジネスの基本を非常に大切にしていて、ポーターやコトラーの著作を大いに参考にしているという話です。

 教科書の知識をどうやって実際の経営に(あるいは2次の「事例」に)応用していくか、ヒントが掴めるかもしれませんので、 みなさまも勉強の合間に読んでみてはいかがでしょうか。

 一流と言われている経営者ほど、ビジネスの基本を地道に実践し結果として独創的な経営を成し遂げている、という例は他にもたくさんあると思います。
 私のような駆け出し診断士が、教科書通りのこともできずに中小企業の経営者に向かって何かを語る資格はないでしょう。

教科書バンザイ!!

 ということで、今回は自戒の意味を大いに込めて、教科書通りについて考えてみました。

ではまた。

 

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