「グラフ」を制するものは、経済学を制す!苦手を得意に変えるグラフ読み取り術 by ケンジ

経済学・経済政策

みなさん、こんにちは! タキプロ16期のケンジです。

早いもので令和7年も残すところ後1ヶ月ほどになりました。そろそろ来年の目標を考えている人もおられるのではないでしょうか。

今回は、令和8年の1次試験へ向けて勉強を始めた方へ向けたブログになります。1次試験の科目の中でも、「経済学・経済政策」(以下、経済学)に苦手意識を持っている方は少なからずおられると思います。でも大丈夫です。今回のブログでは、そんな方へ向けた経済学の攻略法をご紹介します。是非、最後までお付き合いください。  

■はじめに

令和7年の1次試験の経済学の問題を見ると全20問中12問なんと60%もグラフを使った問題が出題されています。このことからも、経済学で点数を取るためにはグラフが非常に重要な要素であることがわかります。一方で経済学の問題で出るグラフは、需要曲線や供給曲線など、線が2本3本と絡み、どうやって読むのか、何を表しているのか、最初はとても分かりにくく感じます。経済学でつまづいている方は、グラフの読み取りが苦手な方が多いのではないでしょうか。

でも、安心してください。グラフの読み取りには「コツ」があります。今回の記事では、どうすればグラフを読み取れるようになるのか、その「コツ」をお伝えします!

苦手克服!グラフ読み取りの「3つのステップ」

「グラフって言われても、線がいっぱいで何が何だか…」と思いますよね。でも大丈夫、どんなに複雑そうなグラフでも、見るべきポイントは決まっています。令和7年の経済学(第14問)で出題された予算制約線と無差別曲線のグラフを使って、グラフの読み取りを3つのステップで、行っていきます。

ステップ1:まず「軸」を確認する

いちばん大事で、いちばん最初に見るべきところ。それは「縦軸」と「横軸」が何を表しているかです。ここを飛ばして線を眺めても、絶対に理解できませんし、試験で安定して得点することもできません。テキストを読んで学習する時からしつこく軸を確認する癖をつけましょう。これが全ての土台です。

このグラフでは、横軸は「X財」・縦軸は「Y財」ですが、具体化するとそれぞれ「X財の消費量」・「Y財の消費量」となります。できるだけ具体的に横軸・縦軸が何を表しているかを理解しましょう。

ステップ2:「線」の意味と「傾き」を理解する

軸がわかったら、次にグラフの中にある「線(曲線)」を見ます。

まずは、グラフを見て以下のポイントを確認します。

  • この線は、何を表しているのか (どれが予算制約線、無差別曲線?)
  • なぜ、その傾きなのか (傾きの大きさの意味は?)

次にグラフが表している意味を考えます。例えば、予算制約線の傾きで考えると傾きが緩やかになるほど同じ予算で購入できるX財の数量が増える、すなわちX財の価格が安くなっていることを意味します。逆に言えば傾きが急になるほどX財の価格が高くなっているということですね。この「なぜ、その傾きになるのか?」という理由 を、自分の言葉で説明できるようになることが重要です。これができるようになると理解度がグッと高まります。

ステップ3:「交点」と「シフト」に着目する

線が理解できたら、次に「交点」と「シフト」に着目しましょう。ここが経済学で一番問われるポイントと言ってもいいでしょう。

  • 交点は、何を意味する。
    多くの場合、交点は「均衡点(きんこうてん)」と呼ばれ、複数の条件を同時に満たす点になります。今回のグラフであれば、予算制約線と無差別曲線の交点は、予算の制約と効用の最大化を同時に満たす最適消費点を示します。  
  • 線が「シフト」する(動く)要因は
    例えば、X財の価格が安くなったら、予算制約線はどう動くでしょう?同じ予算で購入できるX財の数量が増加するので縦軸の切片はそのままで予算制約線の傾きが緩やかになります。今回のグラフでいうとABからACへのシフトがこのケースに該当します。
    また、X財・Y財の価格がそのままで予算が減少した場合はどうなるか。この場合は、予算制約線の傾きはそのままで左下の方にシフトします。今回のグラフでいうとACからDEへのシフトがこのケースに該当します。
  • シフトした結果、交点はどう動く?
      これが重要なポイントです。例えば予算制約線がABからACにシフトしたことで、無差別曲線との交点がFからHに移動しています。これは同じ予算でX財の価格が安くなったことでX財の消費量が増えたことを意味します。また、予算制約線がDEからACにシフトしたことで、無差別曲線との交点がGからHに移動しています。これは予算が増えたことでX財・Y財のの消費量がともに増えたことを意味します。

ここまでグラフを読み取れたら、この問題は正解できると思います。このように段階的にグラフを読み取り、意味を理解する。これができるようになれば、グラフを使った問題に正解できる確率がかなり高まります。

自分でグラフを書いてみる

ここまで3つのステップでグラフ読み取りの「コツ」をお伝えしてきましたが、出題されるグラフには色々なパターンがありますので、試験で実際にできるようになるためには練習が必要です。3つのステップの内容を意識しながら、「自分でグラフを書いてみる」 ことを繰り返してみてください。

テキストや過去問に出てきたグラフを、フリーハンドでいいので「軸はこれで、線はこれで、こっちにシフトして…」と言いながら書いてみましょう。最初はぎこちなくても、繰り返すうちに、頭の中に「グラフの引き出し」がたくさんできてきます。

そうなれば試験でグラフ問題が出てきたら、「あ、これはあのグラフのパターンの話だな」と、解き方がひらめくようになります。

■おわりに

経済学は、一度「わかって」しまえば、非常に安定して得点できる科目であり、その鍵を握るのが「グラフ」です。ぜひ、グラフから逃げずに、じっくり向き合ってみてください。

次回は、サクサクさんの登場です。 

お楽しみに! 

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