口述試験のリアル|当日の流れとポイント by じま

1.はじめに

タキプロ16期の じま と申します。

来年度から口述試験の廃止が検討されるほど、いまの口述試験は形骸化しています。

実際、合格率はほぼ100%。落ちるとすれば会話が成り立たないケースだけです。
とはいえ、診断士としての最初の“公式の場”と言う意識で最低限の準備と立ち居振る舞いは必須です。

2.試験当日〜試験開始までの流れ(令和6年度)

■ 受験票と持ち物

  • 「第2次試験口述試験のお知らせ(受験票)」は圧着はがきで届きます。
  • 持参するのは受験票のみ。筆記具も不要です。

■ 試験スケジュール

  • 試験時間は1人あたり約10分です。
  • 開始時間は毎正時から12分間隔で指定されています(例:「11時48分(予定)」)。
  • 30分前までに受付を済ませるよう記載されています。

■ 受付後の待機

  • 受付後は大講義室などの大部屋で待機します。
  • 座席はゾーニングされていますが、ゾーン内は自由席。
  • 順番が近づくと「ネクスト席」に呼ばれ、そこで10分ほど待機します。
  • その後、係員の案内で試験室へ移動。
  • 試験室にはバッグと上着以外は持ち込めません。受験票もバッグにしまいます。

3.試験室に入るときの作法

  • ドアをノックして「失礼します」と入室し、指示に従ってバッグとコートを置きます。
  • 会場によって差はありますが、意外と狭いと感じる方が多い印象です。
  • 私の場合は、試験官との距離は約3m。
  • 試験官はベテラン診断士2名です。

4.試験内容と質問形式

■ 試験内容

  • 4つの事例のうち2事例から、それぞれ2問ずつ質問されます。
  • 回答時間は1問あたり約2分が目安。
  • 与件文を読み込んでいる前提での質問です。
    • 1分未満で終わると「他には?」と促されます。
    • 長すぎると、試験官がややうんざりした表情で待つだけ。印象はよくありません。

■ 回答のコツ:PREP法

結論 → 理由 → 具体例 → 再主張の順で話すこと。
頭の中を整理してから答えれば、落ち着いた印象になります。
答えに詰まったときは「少し考えてもよろしいですか」と一呼吸おけば問題ありません。

5.準備のポイント

  • 大手予備校の多くが無料の想定質問集を配布しています。
    ざっと目を通しておくだけでも、安心感が違います。
  • 実際の質問は予想外が多いですが、想定問答対策は決してムダではありません。
    対策しているからこそ、想定外の質問にも落ち着いて対応できます。

6.試験官の目線

試験官が見ているのは、「診断士として“普通に会話できる人かどうか”」です。
つまり、特別に優秀である必要はありません。
以下の4点が社会人として自然にできていれば十分です。

  • 傾聴力(相手の話を最後まで聞ける)
  • 対話力(意図をくみ取って返答できる)
  • 論理構成力(筋道を立てて説明できる)
  • 挙動(落ち着いた態度・マナー)

7.まとめ

口述試験は、落とすための試験ではなく、「安心して合格を確定させるための確認の場」です。
むしろ、「この人と一緒に診断士活動をして大丈夫か」を確認する場です。
試験官も係員も、いずれ実務補習や支援現場で出会うかもしれない先輩診断士

「やばいやつがいた」と噂されないように、
清潔な身なり・丁寧な言葉遣い・落ち着いた受け答えを心がけましょう。

ポイントは“普通に誠実に”。
この姿勢さえあれば、口述試験は確実に通過できます。

8.おわりに

次回は、モト さんの登場です。 

お楽しみに! 

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