【診断士1次試験】「企業経営理論」を制する!学習ノウハウと3つの柱 byはらしょー

企業経営理論アイキャッチ画像

タキプロ16期の   はらしょー と申します。  

■はじめに

簡単に自己紹介をさせていただきます。

年齢/性別/家族:20代/男性/妻

職種:民間コンサル

受験歴:1次/1回・2次/2回

勉強時間:1次/約500~700時間・2次/約500時間

勉強方法:1次/独学・2次/独学→予備校通信

得意科目:1次/財務会計、経営情報システム・2次/事例Ⅳ

受験のきっかけ:入社当時の直属の上司におすすめされたため、業務をする中で中小企業経営に対する基礎を勉強したいと考えたため

こんにちは!中小企業診断士試験の学習、お疲れ様です。 今回は、1次試験の「最重要科目」とも言われる「企業経営理論」について、私が意識した学習ポイントや効率的な攻略プランをご紹介できればと思います!

「企業経営理論」とは? なぜ最重要科目なのか?

「企業経営理論」と聞くと、なんだか堅苦しくて暗記量が多そう…と構えてしまうかもしれません。

この科目の最大の特徴は、「経営戦略論」「組織論」「マーケティング論」という、企業経営の根幹をなす3つの分野で構成されている点です。

単なる知識の暗記ではなく、「なぜその理論が生まれたのか」「各理論がどう連携しているのか」といった体系的な理解が求められます。

そして何より、この科目は2次試験(特に事例Ⅰ・事例Ⅱ)に直結します。 1次試験の段階でこの科目の「幹」をしっかり作っておくことが、最終合格への最短ルートになるのです。

まず知っておきたい企業経営理論の「3つの柱」

企業経営理論は、以下の3分野から出題されます。学習すべき重要なキーワードを分野ごとにまとめました。

1.経営戦略論(会社全体の進む道を決める) 企業の「全体最適」を考える分野です。

  • 競争戦略(ポーター): 「コスト・リーダーシップ」「差別化」「集中」という有名な戦略。
  • 成長戦略(アンゾフ): 「市場浸透」「新製品開発」「新市場開拓」「多角化」の4象限。
  • SWOT分析: 強み (Strength)、弱み (Weakness)、機会 (Opportunity)、脅威 (Threat) を分析するフレームワーク。
  • PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント): 「花形」「金のなる木」「問題児」「負け犬」で事業を仕分ける。

2.組織論(戦略を実行する「人」と「仕組み」) 戦略を実行するために、会社内部をどうデザインするかを学びます。

  • 組織構造: 「機能別組織」「事業部制組織」「マトリックス組織」など、組織の形の違い。
  • モチベーション理論: マズローの欲求5段階説、ハーズバーグの二要因理論など、「人はなぜ働くのか」の理論。
  • リーダーシップ論: 優れたリーダーの条件や行動に関する理論。

3.マーケティング論(どうやって「売る」か) 顧客に価値を届け、対価を得るための活動です。2次事例Ⅱのベースとなります。

  • STP分析: セグメンテーション(市場細分化)、ターゲティング(狙う市場)、ポジショニング(立ち位置)の明確化。
  • マーケティング・ミックス(4P/4C): 製品 (Product), 価格 (Price), 流通 (Place), プロモーション (Promotion) の視点。
  • 消費者行動モデル: AIDMA(アイドマ)の法則など、顧客が購入に至るまでの心理プロセス。

得点力を上げるための「解答フロー」(問題の解き方)

企業経営理論は、理論の「定義」を正確に問う問題が多いのが特徴です。マークシートで確実に得点するための思考手順を身につけましょう。

ステップ1. 問題文の「主語」と「問い」を特定する 「(理論家)によれば、~」「~に関する記述として最も適切なものはどれか」 誰の理論について、何を聞かれているのかをまず押さえます。「不適切なもの」を選ぶ問題にも注意が必要です。

ステップ2. 消去法で選択肢を絞り込む いきなり正解を選ぼうとせず、「これは明らかに違う」「これは別の理論の説明だ」という選択肢から消していきます。

ステップ3. 迷ったら「理論の原則」に立ち返る 診断士試験は、重箱の隅をつつく例外的な知識よりも、「その理論の最も中心的・基本的な定義」を問う問題がほとんどです。 迷ったときは、「この理論は何を解決するために生まれたんだっけ?」という原則に立ち返りましょう。

ステップ4. 最終的に「最もマシなもの」を選ぶ 中には「どの選択肢も微妙…」と感じる難問もあります。その場合は、ステップ2で消した以外の選択肢の中で、「最も減点が少ない(=最も正解に近い)」ものを選び抜く感覚も重要です。

おすすめの学習手順:効率良く「幹」を太くしよう

まずは「全体像」を掴む(テキスト通読) 最初は細部を暗記しようとせず、テキストを1周読み通しましょう。 「戦略→組織→マーケティング」という流れ(繋がり)を意識することが重要です。

過去問演習で「問われ方」を体得する(最重要) この科目は、過去問の論点が繰り返し出題されます。 過去問を解き、「どの理論が、どのように問われるのか」を肌で感じてください。正解の選択肢だけでなく、不正解の選択肢が「なぜ不正解なのか」を説明できるようになるのが理想です。

「横串」で理論を整理する 学習が進むと、似たような理論がたくさん出てきて混乱します(特にモチベーション理論やリーダーシップ論)。 「マズローとハーズバーグの違いは?」といった形で、関連する理論をノートに横並びで比較・整理すると、知識が定着します。

2次試験を意識して学ぶ 特にマーケティング論は、「もし自分がこの会社のコンサルタントだったら?」と、2次試験(事例Ⅱ)をイメージしながら学ぶと、単なる暗記で終わらない「使える知識」になります。

試験直前期の総仕上げ:最後のブラッシュアップ

試験が近づいたら、効率的に復習し、1点でも多く積み上げる戦略に切り替えます。

  • 頻出論点(Aランク)の再暗記 過去問で何度も出ている論点(例:ポーターの競争戦略、マズローの欲key段階説など)の定義を、正確にアウトプットできるか最終確認します。
  • 「あやふやな知識」を潰す 模試や過去問で間違えた箇所の周辺知識をテキストで復習し、「なんとなく」で選んでいた知識を「確実な」知識に変えます。
  • 体力・メンタル管理 本番で集中力を発揮するため、無理な詰め込みは禁物です。企業経営理論は試験1日目の午前中。ここで良いスタートを切れるよう、体調を整えましょう。

まとめ:「企業経営理論」を制する者は、診断士試験を制す

企業経営理論は、学習範囲が広く、理論家やカタカナ用語も多く登場するため、最初は戸惑うかもしれません。 しかし、この科目は中小企業診断士として活躍していくための「土台」となる知識の宝庫です。

ここで学んだ「経営の幹」は、1次試験の他の科目(特に運営管理)や2次試験、そして合格後の実務でも必ずあなたを助けてくれます。

ぜひ計画的な学習を進め、大きな得点源にしてください!

次回は、ハリー さんの登場です。 

お楽しみに! 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


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