[2次] 26年度 2次試験 事例Ⅳ 解答・解説


皆様の応援がタキプロ365日更新の原動力となります。
まずは、ぽちっと押して、応援お願いします♪

中小企業診断士を目指す皆様、おはようございます。がんちゃん/岩間です。

本日は、先日の2次試験の事例Ⅳの想定解答と解説を紹介します。

本記事は、試験当日のプロセスの振り返り事例の理解口述試験対策にご活用いただければ幸いです。

※ページの分量の都合上、第1問(経営分析)について、解説は次週11月10日(月)に紹介し、本記事では解答のみを紹介します。

解答や採点基準は公開されていないため、本記事には筆者の推測が多々含まれます。形式上「言い切り」の形で記している部分であっても、筆者の一意見であるものがありますことをご承知おき下さい。

解答用紙が公開されておらず、解答欄の大きさは受験生からの情報により推測しました。そのため、解答の分量が不適切な場合がある可能性がございますが、ご了承ください。

解答は緑色で示した箇所に記します。解答のみをご覧になりたい方は、この色を目安に記事を読み飛ばしてください。

※2015/1/4 読者の方からいただいたコメントを踏まえ、一部加筆修正しました。
修正内容は次のとおりです:①「正味現在価値」に関する不正確な表現を修正、②第2問設問2にて、設備の残存価額の現在価値を考慮して正味現在価値を計算。
②に関する修正は橙色で表しています。

 

◆目次

  • H26の事例Ⅳの特徴
  • 第1問 想定解答 (第1問の解説は11/10に紹介します) 
  • 第2問 想定解答・解説
  • 第3問 想定解答・解説
  • 第4問 想定解答・解説

 

◆H26の事例Ⅳの特徴

従来と比べて、H26は以下のような特徴があります。

  • 取り組みやすい点
    • 経営分析(第1問)は、既に与えられているB/SとP/Lの定量情報と、与件の定性情報から行う、H23以前のオーソドックスな形式です。B/S、P/Lを作成する必要はありません
    • 第1問〜第4問に関連が少ないため、事故が伝搬する可能性は低いと考えられます。
    • 途中経過を書かせる問題がほとんどであるため、途中経過による部分点を期待できます
    • H25に出題された200%定率法や品質原価計算のような、受験生の大半が押さえていないであろう論点はありません。
  • 取り組みにくい点
    • 第1問の経営分析は、記述字数が30字と少ないため、キーワードの取捨選択に悩みます。(記述字数は過去最少でした)
    • 例年同様、試験時間に対して計算量が多いです
    • 途中経過を求める問題が多く、記述量が多くなるため、時間を要します。
    • 第2問と第3問には、題意の解釈がしにくい点があります。
      • 第2問設問1:税引後CFが何を示すか
      • 第2問設問2:H26の設備投資によるキャッシュアウトを加味すべきか
      • 第3問設問2・3:商品の廃止までを考慮すべきか
    • 第3問や第4問は、論点を忘れてしまっていると解きづらい問題です。

 

◆第1問の解答

(※第1問については、本記事では解答のみを記します。解説は次週11月10日朝に紹介します。)

【解答】

  (a) (b) (c)
売上高総利益率 72.00% 知名度がありお土産の
商品化や実験的開店に
成功し、収益性が高い。
有形固定資産回転率 1.11回 古い店舗の客数減や工
場の生産能力の限界に
より、効率性が低い。
自己資本比率 16.67% 自己資本に比べて長期
・短期の借入金が多く、
資本構造安全性が低い。

 

◆第2問の解説・解答

◇設問1 

ポイント:

  • まず、改装時期が2案あること((a): H26期末、(b):H27期末)を掴みます。
  • その後、設問の条件を漏れなく拾い、案(a)と(b)のそれぞれで、税引後CFを計算します。
  • なお、「税引後CF」に何を含めるかは、悩ましいです。

【Step 1:設問の概要をつかむ】

  • 前提:
    • 改装のための設備投資を行いたい。
    • 改装の時期は、H26期末と、H27期末の2案を考えている。
    • H27〜H31の売上・費用等の条件が与えられている。
  • 求められていること
    • 2案それぞれの予想税引後CF

【Step 2:求め方を考える】

求められている「税引後CF」について、およそ推測はつくものの、厳密にはどこまでを参入すべきか迷うかもしれません。とりあえず「税引後の営業CF」として進めます。

「税引後の営業CF」を求める式は 税引後利益+非資金支出費用+運転資本増減 です(※)。(非資金支出費用は、支出を伴わない費用のことであり、主要な項目は減価償却費です)

H26期末とH27期末の2案それぞれについて、税引後利益非資金支出費用運転資本増減 の値を求めれば良いと分かります。

※ 上記の式は、CF計算書と比較しながら、次のように理解すると良いです。青地の部分が一致します。

CF計算書(営業CF) 上記式 
税引前利益
営業利益までの逆算
+非資金支出費用
+運転資本増減
営業利益以降の収支
法人税
税引後利益
+非資金支出費用
+運転資本増減

【Step 3:設問の条件を整理する】

税引後(営業)CFを具体的に求めるために、設問文に記載されている条件を整理します。第2問の設問文中から順番に整理したものが、次の表です。(試験中は、表形式にするのではなく、問題文に番号を付けてマークすると効率が良いです)

 # 項目 条件の具体的内容
#1 売上原価 売上高に比例
#2 現在の設備備品 定額法(5年、残存価額ゼロ)
取得原価10百万円
H27期末で償却終了
#3 設備投資 15百万円
定額法(5年、残存価額ゼロ)
#4 その他経費 H26の10%増(改装後)
#5 売上 H26期末に改装した場合
⇒H26の10%増(H27〜H31)
H27期末に改装した場合
⇒H26の5%増(H27)、H26の10%増(H28〜H31)
#6 現在の設備備品 H26期末の帳簿価額で、翌年度期首に除却(改装時)
#7 運転資本の増減 0
#8 法人税率 40%

【Step 4:税引後(営業)CFを求める】

ここまでに整理した条件に従って、計算します。2案それぞれに対して、売上高、売上原価・・・の値を求め、最終的に税引後(営業)CFを求めます。(下表)

試験中は、ミスの防止検算のしやすさのために、ていねいに表を作ると良いでしょう。さらに、値の左右に、条件や考え方などのメモを付しておくと良いでしょう。(下表中 #付き数値は、Step3の条件を表します。単位は百万円とします)

  H26
(設問文より)
(a)[H26末改装時]
H27
(b)[H27末改装時]
H27
売上高 42.0 [#5]H26×110%  46.2  [#5]H26×105% 44.1  
売上原価 10.5 [#1]売上高
×10.5/42.0
11.55 [#1]売上高
×10.5/42.0
11.025
売上総利益 31.5   34.65   33.075
販売費・一般管理費 31.0   32.65   31.0  
 人件費 19.5   19.5    19.5  
 店舗賃借料 3.0   3.0    3.0  
 その他経費 6.5 [#4]H26×110% 7.15 [#4]H26と同じ 6.5  
 減価償却費 2.0 [#2,#3,#6]
15÷5年
3.0  [#2,#3,#6]
H26と同じ
2.0  
営業利益 0.5   2.0    2.075
特別損失/営業外費用
(設備除却損)
  [#2,#6]H26期末
帳簿価額
2.0  [#2,#6]発生しない 0.0  
税引前利益     0.0    2.075
法人税   [#8]税引前利益の40% 0.0  [#8]税引前利益の40% 0.83 
税引後利益     0.0    1.245
非資金支出費用
(減価償却費, 設備除却損)
    3.0 
2.0 
  2.0  
運転資本の増減   [#7]  0.0  [#7] 0.0  
税引後(営業)CF     5.0    3.245

【解答】

(a) (単位:千円、予想税引後CFは税引後営業CFとする)
予想税引後利益=(予想売上総利益−予想販管費−予想設備除却損)×(1−法人税率)
 =(34,650−(19,500+3,000+7,150+3,000)−2,000)×(1−40%)
 =0×(1−40%) =0
予想税引後CF=予想税引後利益+予想運転資本増減+予想非資金支出費用
 =0+0+(3,000+2,000) =5,000(千円)
(b) (単位:千円、税引後CFは税引後営業CFとする)
予想税引後利益=(予想売上総利益−予想販管費)×(1−法人税率)
 =(33,075−11,025−(19,500+3,000+6,500+2,000))×(1−40%)
 =2,075×(1−40%) =1,245
予想税引後CF=予想税引後利益+予想運転資本増減+予想非資金支出費用
 =1,245+0+2,000 =3,245(千円)

【補足】

(設問1に関する補足は、設問2の後にまとめて記載します)

◇設問2 

ポイント:

  • 各年度に生じるCFを、現在価値に割り引いて計算します。
    • H27の税引後CFは、設問1で求めた値を使います。
    • H28〜H31の税引後CFは、新たに求めます。
      案(a)と(b)では、税引後CFの値は変わりません。
  • なお、案(a)でH26期末に生じる15百万円を、正味現在価値に算入するかどうかは、判断に迷うと思われます。

【Step 1:設問の概要をつかむ】

  • 前提:
    • (設問1同様)
      改装のための設備投資を行いたい。改装の時期は、H26期末と、H27期末の2案を考えている。
  • 求められていること
    • H26期末・H27期末の2案それぞれの予想税引後CFの現在価値
    • 2案のどちらとするかの判断

【Step 2:求め方を考える】

5年間の税引後(営業)CF現在価値を求める式は、∑(税引後営業CF×現価係数) (∑の範囲はH27〜H31) です。

ここで、H27の税引後(営業)CFは、すでに設問1で求めました。残りのH28〜H31の税引後(営業)CFは、新たに求める必要がありますが、2案で条件に差異はないため、2案ともに同じ値になります。

【Step 3:H28〜H31の税引後CFを求める】

設問1で整理した条件を見ると、H28〜H31の各年は、H27の案(a)と比べ、条件がほとんど同じであることが分かります。唯一異なるのは、設備除却損がないことです。これを踏まえて下表のように計算します。(下表中 #付き数値は、設問1のStep3の条件を表します。単位は百万円とします)

  (a)
H27
(設問1で作成)
(a)(b)共通
H28〜H31
(略) (略) (略)
営業利益   2.0   2.0 
特別損失/営業外費用
(設備除却損)
  2.0   0.0 
税引前利益   0.0   2.0 
法人税 [#8]税引前利益の40% 0.0 [#8]税引前利益の40% 0.8 
税引後利益   0.0   1.2 
非資金支出費用
(減価償却費, 設備除却損)
  3.0
2.0
  3.0 
運転資本の増減   0.0   0.0 
税引後(営業)CF   5.0   4.2 

【Step 4:税引後(営業)CFの現在価値を求める】

ここまでで求めた各年度の税引後(営業)CFをもとに、2案それぞれについて、(税引後(営業)CFの)現在価値を求めます。(以下、単位は百万円とし、現在価値は、H27期首時点とします。)

案(a)[H26期末に改装]
 ∑(税引後(営業)CF×現価係数)
=5×0.95+4.2×(0.91+0.86+0.82+0.78)
=18.904

案(b)[H27期末に改装]
 ∑(税引後(営業)CF×現価係数)
=3.245×0.95+4.2×(0.91+0.86+0.82+0.78)
=17.237

【Step 5:設備投資のキャッシュアウトの現在価値と、設備の残存価額の現在価値を加減し、正味現在価値を算出】

ここまでで求めた現在価値は「営業CF」であることを思い出します。投資判断を行うためには、設備投資額(投資CF)を控除する必要があります。このため、Step4で求めた現在価値から、設備投資のキャッシュアウトを控除して、投資案全体の現在価値を求めますまた、算出するうえで、H27~H31の期間の終了時点における設備の残存価額を考慮します(案(b)は期間終了時点で耐用年数が1年分残っています)。(以下、単位は百万円とします)

 

案(a)[H26期末に改装]
 投資案の正味現在価値
=税引後(営業)CFの現在価値−設備投資の現在価値+設備の残存価額の現在価値
=18.904−15+0 =3.904

案(b)[H27期末に改装]
 投資案の正味現在価値
=税引後(営業)CFの現在価値−設備投資の現在価値+設備の残存価額の現在価値
=17.237−15×0.95+3×0.78 =5.327

【Step 6:投資判断を行う】

最後に投資判断を行います

案(a)と案(b)とで、投資案の正味現在価値を比較し、正味現在価値が大きい案(b)が優位と結論付けます。

 【解答】

正味現在価値が大きい平成27年度期末に改装すべきである
(以下、単位:千円とする)

まず、平成28〜31年度の予想税引後(営業)CFを求める。
 ・予想税引後利益=(予想売上総利益−予想販管費)×(1−法人税率)
  =(34,650−(19,500+3,000+7,150+3,000))×(1−40%)
  =2,000×(1−40%) =1,200
 ・予想税引後CF=予想税引後利益+予想運転資本増減+予想非資金支出費用
  =1,200+0+3,000 =4,200
次に、投資案全体のCFの正味現在価値(平成27年期首時点)を求める。
(a)平成26年度期末に改装する場合

 ・正味現在価値=∑(予想税引後CF×現価係数)−設備投資の現在価値+設備の残存価額の現在価値
  =(5,000×0.95+4,200×(0.91+0.86+0.82+0.78))−15,000+0
  =18,904−15,000 =3,904(千円)
(b)平成27年度期末に改装する場合
 ・正味現在価値=∑(予想税引後CF×現価係数)−設備投資の現在価値+設備の残存価額の現在価値
  =(3,245×0.95+4,200×(0.91+0.86+0.82+0.78))−15,000×0.95+3,000×0.78
  =17,237−14,250+2,340 =5,327(千円)

【補足】

  • 【途中式の書き方】
    できるだけ部分点を得られるよう、途中式には、数値だけではなく、数値の項目名を書いておくと良いです。(例:「税引後利益=売上高−売上原価…」など)
  • 【H27〜H31の正味現在価値に設備投資を含めるべきか?】
    設問2の題意には「H27〜H31のCFの正味現在価値」との指示があります。しかし、案(a)の場合、設備投資のCFはH26期末に生じるため、題意に忠実に従えば、案(a)には設備投資のCFは含まれないことになります(案(b)には含まれます)。すると、これらの現在価値を使って、案(a)と案(b)とを比較はできません。
  • 【税引後CFを「税引後のFCF」と捉えるとどうなるか?】
    設問1では税引後CFを「税引後の営業CF」と解釈しましたが、「税引後のフリーキャッシュフロー(FCF)」=「税引後の営業CF+投資CF」と解釈することもできます。この場合、各設問の解答は次のようになります。(青地部分が変更となる数値です)
    • 設問1
      (a) 税引後FCF=税引後営業CF 5+投資CF 05
      (b) 税引後FCF=税引後営業CF 3.245+投資CF △15△11.755
    • 設問2
      (a) 投資案の正味現在価値=∑(税引後FCF×現価係数)+H26投資CF=(5×0.95+4.2×(0.91+0.86+0.82+0.78))+△15=3.904
      (b) 投資案の正味現在価値=∑(税引後FCF×現価係数)=(△11.755×0.95+4.2×(0.91+0.86+0.82)+(4.2+3)×0.78)=5.327

 

◆第3問の解説・解答

◇設問1

ポイント:

  • 限界利益率の式に代入して求めます

【Step 1:設問の概要をつかむ】

  • 前提:
    • 商品別の単価や変動費等の情報が明示されている
  • 求められていること:
    • 商品別の限界利益率

【Step 2:限界利益率の算出式を思い出す】

限界利益率を求める式は、次のとおりです。

  • 限界利益÷売上高
  • (利益+固定費)÷売上高
  • (売上高-変動費)÷売上高
  • 1-変動費率

【Step 3:各商品の限界利益率を算出する】

上記の「(売上高-変動費)÷売上高」という式を用いて計算すると、次のようになります。

  • Xの限界利益率=(5,300円-1,500円)÷5,300円=71.70%
  • Yの限界利益率=(5,000円-1,400円)÷5,000円=72.00%
  • Zの限界利益率=(5,500円-1,650円)÷5,500円=70.00%

【解答】

(X) (Y) (Z)
71.70% 72.00% 70.00%

【補足】

  • 【単位は何を選ぶべきか?】
    単位を明記」いう制約条件がありますが、「限界利益率」には「円」や「時間」などの次元はありませんので、「0.70」と単位なしで書いても誤りとは言えません。しかし、敢えて制約条件が示されているため、何らかの単位を書くべきであり、もっとも一般的な「%」で記すとよいでしょう。「%」以外には「割」で解答しても間違いではありません。
  • 【割り切れたときは小数点以下の値を書くべきか?】
    小数点以下を明記しない「72%」や「70%」という表記でも問題はありません。しかし、「72.00%」と「72%」とでは、数値は同じでも誤差の範囲が異なると考える見方があるため、その立場では「72.00%」の方がより正確です。また、制約事項を守っていることのアピールにもなるため、書いておく方が良いでしょう。

◇設問2

ポイント:

  • 作業時間の制約があるため需要予測どおりには生産できないと考えます。
  • そこで、作業時間効率の高い商品から順に、直接作業時間を割り当てると考えます。
  • (最適セールスミックスを求める典型的な設問であると推測できると良いです)

【Step 1:設問の概要をつかむ】

  • 前提:
    • 商品X、Y、Zの需要予測が示されている
    • 工場の最大直接作業時間が定められている
  • 求められていること:
    • 営業利益を最大化する、商品X、Y、Zの生産量の構成比
    • その求め方

【Step 2:求め方を考える】

最初の着眼点は、「各商品の需要予測が出ている(条件1)が、作業時間の制約(条件2)により、全てを生産することはできない」という点です。そのため、どの商品をいくつ生産するかを決定して、生産量を決める必要があります。

どの商品をいくつ生産するかを決めるには、「制約となる[直接作業時間]を効率的に使って利益を出せる商品に、作業時間を優先的に割り当てる」と考えます。具体的な求め方は「単位直接作業時間あたりの限界利益が大きい商品から順に、年間の直接作業時間を超えない範囲で割り当てる」となります。

【Step 3:各商品の生産量を算出する】

まずは、単位直接作業時間あたりの限界利益(※)を求めます

  • X:(5,300円-1,500円)÷0.4時間=9,500円/時間
  • Y:(5,000円-1,400円)÷0.6時間=6,000円/時間
  • Z:(5,500円-1,650円)÷0.5時間=7,700円/時間

(※:1次試験の経済学で学んだとおり、限界という名称には「1単位追加したらどれだけ増えるか」という意味があります。ここでは「単位直接作業時間でどれだけ利益を出せるか」を知りたいため「単位直接作業時間あたりの限界利益」を使います。)

これより、時間効率が高い順に商品を並べると、商品X>Z>Yとなります。そこで、次のように、商品X、Z、Yの順に直接作業時間を割り当てていきます

  • X:10,000ロット×0.4時間/ロット=4,000時間
    ⇒残りの直接作業時間は、9,600時間−4,000時間=5,600時間
  • Z:4,000ロット×0.5時間/ロット=2,000時間
    ⇒残りの直接作業時間は、5,600時間−2,000時間=3,600時間
  • Y:3,600時間÷0.6時間/ロット=6,000ロット

この結果、求められている構成比は、10,000ロット:6,000ロット:4,000ロット=50%:30%:20% となります。

【解答】

構成比: X:Y:Z=50%:30%:20%

求め方: 単位直接作業時間あたりの限界利益が大きい商品から順に、年間の直接作業時間(9,600時間)を超えない範囲で割り当てる。具体的には次のとおりである。
・単位直接作業時間あたりの限界利益は次のとおりである。
 X:9,500円/時間、Y:6,000円/時間、Z:7,700円/時間
・X、Z、Yの順に、直接作業時間を次のように割り当てる。
 X:10,000ロット (4,000時間)
 Z: 4,000ロット (2,000時間)
 Y: 6,000ロット (3,600時間)

【補足】

  • 【構成比の書き方】
    構成比は、次のように書いても問題ありません。 
    • (もっとも簡単な整数比で表した場合)
      X:Y:Z=5:3:2
    • (ロット数で表した場合)
      X:Y:Z=10,000:4,000:6,000
    • (商品ごとに表した場合)
      X 50%、Y 30%、Z 20%
    • (生産量が分かるよう分数で表した場合)
      X:Y:Z=10,000/20,000:6,000/20,000:4,000/20,000
  • なお、上記以外にも、例えば10:6:4のように最も簡単な整数比でない(各項の最大公約数が1でない)形式で書いたとしても、減点はされないと思われます。

【別解】

この構成比で生産をした場合、Zの貢献利益(限界利益から個別固定費を控除した利益)は赤字になります。この点に気づくと、「特定の商品を生産しないことで、その商品の個別固定費の発生を抑制し、営業利益を向上できる」という発想に行き着きます。

「特定の商品を生産しない場合」も加味した上で、営業利益を最大化するような構成比を求めると、次のような解になります。

(別解:特定の商品を生産しないことも考慮する場合)

構成比: X:Y:Z=10,000:8,000:0

求め方: 単位直接作業時間あたりの限界利益が大きい商品から順に、年間の直接作業時間を超えない範囲で割り当てる。特定の商品を生産しない場合には個別固定費が発生しないことを踏まえて、生産する商品の組み合わせごとに営業利益を求めると、営業利益を最大化する構成はXとYのみを生産する場合となる。

生産する商品の組み合わせ 構成比(X:Y:Z) 営業利益(百万円)
X, Y, Z 10,000: 6,000: 4,000 8.0
X, Y 10,000 8,000 0 16.8
X, Z 10,000: 0: 4,000 3.4
Y, Z 0: 8,000: 4,000 △4.8
X 10,000: 0: 0 5.0
Y 0: 8,000: 0 △3.2
Z 0: 0: 4,000 △16.6
何も生産しない 0: 0: 0 △15.0

なお、以下の点に注意します。

  • 「単位作業時間あたりの限界利益が大きい商品から順に生産量を決めたあと、貢献利益が赤字の商品の生産を停止すれば、営業利益が最大化する」という点は保証されません。「(廃止前より)営業利益が増加する」ことは正しいですが、それが「最大である」ことは保証されません。
    • 「Zの貢献利益が赤字となるため、Zを生産せず、Zに割り当てる直接作業時間をXとYに充当する」という方法では、設問指示にある「営業利益を最大化する構成」は求まりません。(なおこのように記しても加点されると思います)
    • 営業利益を最大化する構成を求めるには、次のように、考えられる全ての商品の組み合わせのそれぞれに対して営業利益の最大値を求め、それらから判断する必要があります(※厳密には、もう少し推論することによって、(1), (5), (6), (7), (8)は確認を省くことは可能です)
      • (1) 全てを生産する場合
      • (2) {X, Y}のみを生産する場合
      • (3) {X, Z}のみを生産する場合
      • (4) {Y, Z}のみを生産する場合
      • (5) Xのみを生産する場合
      • (6) Yのみを生産する場合
      • (7) Zのみを生産する場合
      • (8) 何も生産しない場合
    • 最大であることが保証されない理由は、「一般的に、(ある解を改善し続けて得られた)局所最適解は、全体最適解とは限らないから」です。(今回の場合は、「解[X:Y:Z=10,000:6,000:4,000]を改善して得た解[X:Y:Z=10,000:8,000:0]は、局所最適解ですが、全体最適解とは限らない」、ということになります)それにより、考えられる全ての組み合わせを確認する必要があります。
      • 線形計画法では「ある解を改善し続けると必ず全体最適解になること」が保証されますが、本問の場合は「生産量が0の場合は個別固定費を0とする」という条件を設けた時点で(目的関数が一次式で表されなくなるため)線形計画法では扱えない問題となります。
  • 【商品の生産停止による弊害(財務面)】
    稼働中の商品の生産を停止するという場合においては、現実的に当該商品の個別固定費の発生を抑制できるかは、検討の余地があります。(例えば、個別固定費のなかに当該商品の生産設備の減価償却費が含まれている場合、稼働を停止した期に除却損が生じる可能性があります)
  • 【商品の生産停止による弊害(財務面以外)】
    仮に個別固定費の発生を抑制できたとしても、財務面で利益を稼げるメリット以上に、経営上での弊害が考えられます
    • 与件に、「3商品」という表現が出てきます。仮にこの3商品が、商品X、Y、Zのことを指しているとすると、これらの商品のいずれかを廃止する場合、「認知度を高められないこと」や「実店舗の誘導に使えないこと」といった影響があります。
    • 設問3によれば、XとZについては販売促進費の投入により需要が増加することが見込まれています(特にZは25%も需要の増加が見込まれています)。これを踏まえると、需要が見込まれる製品Zを敢えて停止するとは考えにくいです。
  • 【設問構成上の観点】
    設問構成上、おそらく一部の商品の生産を廃止することまでは求められていないと考えられます。
    • 現在生産をしている商品について、廃止した場合の条件が明記されていないため、廃止可能まで求められているわけではないと考えられます。(条件の例:個別固定費を除却可能であること、廃止時に他の商品の需要に影響しないことなど)
    • 「一部の商品の生産を廃止する」ことまで要求する場合は、「構成比を求めよ」ではなく、「生産すべき商品の組み合わせと、その構成比を求めよ」と聞くのが自然と思われます
    • 設問1および2にて、商品Zの貢献利益が赤字であることに気づける可能性が低いです。仮に気づかせたいのであれば、設問1の後に、「貢献利益を求めよ」などの誘導が入るのが自然と思われます。
    • 設問3での提案に商品Zが登場していることから、設問3の提案との乖離が大きくなります。

◇設問3

ポイント:

  • 提案を受け入れた場合、販売促進費の追加により、個別固定費が変わると考えます。
  • 提案を受け入れた場合でも、構成比の求め方は設問2と同じです。
  • 提案を受け入れるか否かは、営業利益の大小で判断します。

【Step 1:設問の概要をつかむ】

  • 前提:
    •  販売促進費を追加する
      • 追加額: X 0.5百万円、Z 0.5百万円
      • 効果:需要が増加する(X:プラス10%、Z:プラス25%)
  • 求められていること:
    • 提案を受け入れた場合のX、Y、Zの生産量の構成比
    • 提案に対する意見

【Step 2:求め方を考える】

提案を受け入れた場合、販売促進費の分だけその商品の個別固定費が追加されたと考えられます。

その後、設問2と同様に構成比を求めます。

そして、営業利益を求め、提案を受諾すべきかを判断します。

【Step 3:各商品の生産量を算出する】

「単位直接作業時間あたりの限界利益」は設問2から変わりませんので、設問2のときと同様に、商品X、Z、Yの順に、直接作業時間を割り当てます。また、XとZの需要は、それぞれ、10,000ロット×110%=11,000ロット、4,000ロット×125%=5,000ロット となります。

  • X:11,000ロット×0.4時間/ロット=4,400時間
    ⇒残り時間は、9,600時間-4,400時間=5,200時間です。
  • Z:5,000ロット×0.5時間/ロット=2,500時間
    ⇒残り時間は、5,200時間-2,500時間=2,700時間です。
  • Y:2,700時間÷0.6時間/ロット=4,500ロット

これより、求められている構成比は、11,000ロット:4,500ロット:5,000ロット=53.7%:22.0%:24.4% です。

【Step 4:提案受け入れない場合と、受け入れる場合で営業利益を比較する】

両案それぞれに対して、営業利益を比較します。

(a)提案を受け入れない場合:

  商品X 商品Y 商品Z 合計
売上高 5,300円/ロット
×10,000ロット
=53百万円
5,000円/ロット
×6,000ロット
=30百万円
5,500円/ロット
×4,000ロット
=22百万円
105百万円
変動費 1,500円/ロット
×10,000ロット
=15百万円
1,400円/ロット
×6,000ロット
=8.4百万円
1,650円/ロット
×4,000ロット
=6.6百万円
30百万円
個別固定費 18百万円 17百万円 17百万円 52百万円
共通固定費 15百万円
営業利益 8百万円

(b)提案を受け入れる場合:
(上表との差異は青地で表示)

  商品X 商品Y 商品Z 合計
売上高 5,300円/ロット
×11,000ロット
58.3百万円
5,000円/ロット
×4,500ロット
22.5百万円
5,500円/ロット
×5,000ロット
27.5百万円
108.3百万円
変動費 1,500円/ロット
×11,000ロット
16.5百万円
1,400円/ロット
×4,500ロット
6.3百万円
1,650円/ロット
×5,000ロット
8.25百万円
31.05百万円
個別固定費 18百万円
+0.5百万円
17百万円 17百万円
0.5百万円
53百万円
共通固定費 15百万円
営業利益 9.25百万円

 これらから、営業利益は、提案を受け入れる方が高くなることが分かり、提案を受け入れるべきと結論付けます。

【解答】

(a) X:Y:Z=53.7%:22.0%:24.4%
(b) 提案を受け入れることで営業利益が1.25百万円増加するため、提案を受け入れるべきである。
・提案を受け入れる場合、設問2同様、単位直接作業時間あたりの限界利益の大きい順(商品X、Y、Zの順)に、単位直接作業時間を割り当てると、生産量は、X:Y:Z=11,000:4,500:5,000となる。
・提案を受け入れない場合と比べ、営業利益は、次のとおり1.25百万円増加する。
 商品X:(11,000ロット−10,000ロット)×(5,300円−1,500円)−500,000円=3.3百万円
 商品Y:(4,500ロット−6,000ロット)×(5,000円−1,400円)=△5.4百万円
 商品Z:(5,000ロット−4,000ロット)×(5,500円−1,650円)−500,000円=3.35百万円
 合計:3.3+△5.4+3.35=1.25百万円
・なお、提案を受け入れない場合は営業利益は8百万円、受け入れる場合は9.25百万円である。

【補足】

  • 構成比は次のように書いても問題ありません。
    • (もっとも簡単な整数比で表した場合)
      X:Y:Z=22:9:10
    • (ロット数で表した場合)
      X:Y:Z=11,000:4,500:5,000
    • (商品ごとに表した場合)
      X 53.7%、Y 22.0%、Z 24.4%
    • (生産量が分かるよう分数で表した場合)
      X:Y:Z=11,000/20,500、Y:4,500/20,500、Z:5,000/20,500

【別解】

生産を停止する商品を設けることも考慮に入れる場合、X:Y:Z=11,000:8,000:0 の場合が営業利益が最大化します(20.1百万円)。

設問2の別解として記しましたが、「Yの貢献利益が赤字となるため、Yを生産せず、Yに割り当てる直接作業時間をXとZに充当する」という方法では、設問指示にある「営業利益を最大化する構成」は求まりません。(なおこのように記しても加点されると思います)

なお、このときはZの販売促進費の0.5百万円は投入しない想定です。(仮に、どちらか一方にのみ0.5百万円の販売促進費を投入することは不可(XとZの両方に販売促進費を投入することが必須)の場合は、営業利益は19.6百万円で最大化します)

(別解:特定の商品を生産しないことも考慮する場合)
(a) X:Y:Z=11,000:8,000:0
(b) 提案を受け入れる場合は、営業利益が16.8百万円から20.1百万円に上がるため、提案を受け入れるべきである。(ただし、Zへの販売促進費の50万円は発生しないものとする)
このとき、生産する商品はXとYのみで、その構成比はX:Y=11,000:8,000となる。

生産する商品の組み合わせ 構成比(X:Y:Z) 営業利益(百万円)
X, Y, Z 11,000: 4,500: 5,000 9.25
X, Y 11,000 8,000 0 20.1
X, Z 11,000: 0: 5,000 10.05
Y, Z 0: 8,000: 5,000 △1.45
X 11,000: 0: 0 8.3
Y 0: 8,000: 0 △3.2
Z 0: 0: 5,000 △13.25
何も生産しない 0: 0: 0 △15.0

 

◆第4問の解説・解答

ポイント:

  • 為替予約や通貨オプションに関する一次知識を使います。

【Step 1:設問の概要をつかむ】

  • 前提:
    • 原材料を現地買い付けしている
    • 為替差損を計上するリスクを軽減したい
  • 求められていること:
    • 為替リスクを軽減する手段(2つ)
    • 円安時と円高時の影響(メリット・デメリット)

【Step 2:解き方】

一次知識をもとに、為替予約と、オプション取引について思い出します。その後、具体的にどのような為替予約やオプション取引が適するかを判断します。最後に、円安時と円高時のメリット・デメリットを考えます。

【解答】

  (a) (b)
為替予約
(外貨の買い予約)
円安時には、あらかじめ予約したレートでの取引により、為替差損の計上を回避できるメリットがある。円高時には、為替差益の機会損失のデメリットがある。
オプション取引
(外貨のコール・オプションの購入)
円安時には、権利行使によりあらかじめ予約したレートで取引でき、為替差損の計上を回避できるメリットがある。円高時には、権利放棄を行い為替差益を得られるがオプション料の損失が発生するデメリットがある。

【補足】

  • 「為替予約」や「オプション取引」で止めずに、「外貨を買うこと」や「外貨のコール・オプションの買い」など具体的に書くほうが望ましいです。
  • もし「オプション」などの名称を忘れてしまった場合であっても、「権利を購入する」など思い出せる範囲で書いておきましょう。
  • 円安・円高の影響を書く際には、設問文中に示されている「メリット」と「デメリット」という単語を明記すると良いでしょう。
  • 減点はされないと思いますが、外貨は、ドルとは限りませんし、また輸入元の国の通貨とも限りません。つい「ドルのコール・オプション」と書いてしまいそうになりますが、注意しましょう。また、与件には「コーヒー豆の現地買い付け」とありますが、「現地通貨」とも書かないことにも注意しましょう。

 


試験が終わって一週間が経ち、それぞれ好きなように過ごしているのではないかと思います。私自身は、友人と飲み歩いたり、11月の3連休で旅行をしたりと、思う存分遊びました。ぜひ、リフレッシュしてくださいね。

また、タキプロでも大交流会を企画していますので、お近くの方でご都合がつくかたは是非いらしてくださいね。

以上、がんちゃん/岩間でした。

 


 

【大交流会2014のお知らせ】

お酒を交えた気軽な交流会、兼2次試験お疲れ様会を開催します。

受験生はもちろん、これから診断士を目指す方も大歓迎です!!
受験生同士やタキプロメンバーとの交流を深める
ゲーム等を含む大交流会を開催します!

★普段のセミナーや懇親会とはココが違う!★
1.普段なかなか聞けない診断士になってからの”生の声”が聞ける
2.受験生同士やタキプロメンバーと立食形式で気軽に交流
3.受験生や診断士が集まるので、新たな仲間との出会いも?!
4.おしゃれなパーティースペースで楽しく!

◆日時 :11月22日(土)14:00~16:00

◆会場 :Restaurant Alice Tokyo Nihonbashi
(〒103-0027 東京都中央区日本橋2-1-14 加藤ビルB1)

◆定員 :40名 タキプロ側は1~5期生が集合!

◆参加費:4,000円

◆持ち物:名刺(なくても可)

2次会も開催します。皆さんのご参加をお待ちしております!

詳細・お申込みはこちらから
当日の入場を円滑にする為、参加費の「事前決済」をお願い致します。

====================
皆様の応援がタキプロの原動力となります。
ぽちっと押して、応援お願いします♪

====================

5 Responses to [2次] 26年度 2次試験 事例Ⅳ 解答・解説

  1. 宮入崇彦 より:

    がんちゃん/岩間様

     第3問の解答、素晴らしいです。
     予備校の速報を見た印象ですが、大原は素直、TACは考え過ぎだと思っておりました。(同時にTACが正解かもしれないと落ち込んでいました。)しかし、がんちゃん様のTACの上を行く解答を見て、一安心すると共に、レベルの高さに感動致しました。

     別解は、出題者の意図と異なること(つまり不正解)が示唆されておりますが、私も下記の理由により同感です。

    ・設問2及び設問3は、「平成27年度」単年度の需要予測をベースにしており、平成28年度以降の需要は不明です。単年度の需要予測のみで(しかも、販売促進費により大きく変動する)特定の製品を廃止することは問題設定上不自然ですし、もし製品の廃止まで求めているのであれば、単年度の需要予測ではなく、長期的な需要予測をベースとしたものと思われるからです。

     出題者(採点者)が、このページを見ていることを祈念いたします。
    頑張れ、タキプロ!

    • タキプロ より:

      宮入崇彦様

      がんちゃん/岩間です。
      記事をご覧いただきありがとうございます。またコメントありがとうございます。

      試験大変お疲れさまでした。
      私自身も1年前に予備校の解答速報を見て不安に思ったことを思い出しました。

      第3問設問2と設問3は、宮入様のご指摘のとおり、単年度だけの需要予測を元に特定の製品を廃止するのは、少々不自然と思います。ご指摘いただき気づきました。ありがとうございました。

      実際にどのような基準で加点されるかは分かりませんが、宮入様が次に進めるよう願っています!
      また気づいた点がありましたら、ぜひお知らせいただければ幸いです。

  2. taka より:

    いつもお世話になっております。第2問の設問2について、下記2点コメントです。

    Q1:「正味現在価値」の「正味(Net)」の意味は、将来CF(プラスCF)から投資額(マイナスCF)を差し引いた残り(正味)ということだと思います。(ゴルフでは、打数[グロス]からハンデを差し引いたスコアがネット。給料では、額面から税等控除した残りが手取り[正味=ネット]。)

    したがって、
    投資案全体の正味現在価値=税引後(営業)CFの正味現在価値−設備投資の正味現在価値
    とありますが、
    投資案の正味現在価値=税引後(営業)CFの現在価値−設備投資の現在価値
    とした方がよろしいのではないでしょうか。

    Q2:そもそもこの問題、適切ではないような気がします。ご指摘通りa)案では範囲外[H26年度]の投資額を含めないと投資時期の判断ができなくなる点がありますが、もう一点ターミナルバリューをどうするのかの観点もあるのではないでしょうか。最終年度末にa)案は償却が終了しますが、b)案では1年分資産価値が残ります。本来ならば問題文に、最終年度に資産売却なり除却なりの条件を明示すべきだと思います。もし、最終年度末に除却すると、b)案では300万円の除却損に伴う節税効果120万円が発生し、その現在価値分(×0.78)正味現在価値が増加するのではないでしょうか。もし、a案がH27年度に投資、b案がH31年度に投資する案をH27年度からH31年度のNPVで比較するのであれば、ターミナルバリューの取り扱いが重要になるということは誰でも分かると思います。

  3. がんちゃん/岩間 (タキプロ) より:

    taka様、
    がんちゃん/岩間です。

    記事をお読みいただき、またコメントをいただきありがとうございます。

    お返事は、近日中に改めてコメントにてさせていただきますので、少しお待ちいただければ幸いです。

  4. タキプロ より:

    taka様、
    がんちゃん/岩間です。

    いただいたコメントに回答いたします。大変遅くなりまして申し訳ございません。

    ◆Q1:
    ご指摘のとおり、本文中の「正味現在価値」の表現のうちの一部について、使い方が不適切でした。本文に修正させていただきました。
    ◆Q2:
    ご指摘のとおり、ターミナルバリューを扱うかどうかという観点が重要だったと考えています。これを踏まえ、本文(解答含む)を修正させていただきました。(修正箇所を橙色で表記しています)

    ・投資判断をする際、比較する条件をできるだけ揃える必要があります。その点から、投資した資産に残存価値がある場合、それを参入して計算するのが適切だと考えています。(ご指摘の通りです)
    ・上記の点を踏まえると、結果として、案(b)の正味現在価値が増えて案(a)のそれを上回ることになるため、投資判断の結果は逆転します。
    ・なお、現実的にはH31時点で「除却」することは考えられますが、計算上は「資産価値で売却」し、同額の収入を得られることと見なしました。また本問のH31においては、「仮に除却した場合に、除却損に伴う節税効果が生じる」という点は、ご指摘の通りと思います。

    ご指摘いただき誠にありがとうございました。
    もし他にもお気づきの点がありましたら、ご指摘いただければ幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です