「与件文先読み派」の試験本番ルーティーン by みずっち

4事例共通

タキプロ16期の   みずっち と申します。  

2次試験まで残り約2週間となりました。受験生の皆様はラストスパートの真っ最中だと思います。模試を振り返ったり、事例ごとの解き方を微調整したり、あるいは最後の暗記に取り組んだりと、人によって優先することは様々でしょう。

ところで、試験本番の時間の使い方(=ルーティーン)はすでに決まりましたか?この時期は、新しいテクニックに手を出すよりも、自分の型を確認して安定感を高めることが何より大事です。

そこで今回は、私が2次試験本番で実践した「ルーティーン」をご紹介します。多数派の解き方とは少し異なる、「与件文先読み派」の方法ですが、私と同じ解き方を採用する方の参考になればと思います。

レアキャラ?な「与件文先読み派」のルーティーンです!

■設問解釈をせずに、まずは与件文を読む

2次試験での王道の流れが、「与件文を読む前に設問解釈をする」です。しかし、私は試験が開始したら、設問解釈はせずに、まずは与件文を15分~20分程度かけてマーキングをしながら読みました

少数派な「与件文先読み」で試験に挑んだ理由には、以下の3点があります。

与件文を先に読む理由

設問を先に読むことで生じる「先入観」を排除したかったから
私の場合、設問解釈から入ると「設問で問われている論点を探さなきゃ」と意識してしまい、与件文の読み方が偏ることが多々ありました。フラットな視点で各社の状況を把握するため、与件文から読むことを選びました。

②時間管理上の安心感があるから
設問解釈をしてから与件文に入ると、私の場合はどうしても時間が足りなくなりました。与件文を最初に読むことで、事例全体のイメージを早めにつかみ、残り時間を逆算しやすくなるメリットがありました。

③実務の流れに近いから
実際の診断業務では、まず社長や経営陣から現状をヒアリングし、その上で課題や解決策を検討します。私はその実務感覚を試験にも反映させたいと思い、与件文を先に読むことにしました。

与件文のマーキングには、フリクションライト(蛍光ペン)を使っていました。2次試験の勉強を開始した当初は、設問ごとに色分けをする作戦でしたが、色が多くなりすぎることやペンを持ち替えるタイムロスが大きかったため、最終的にはSWOT+社長の想いを軸にした、以下の4色に落ち着きました。

🟥赤:強み
🟦青:弱み、脅威
🟩緑:機会
🟨黄:社長の想い、解答に使いそうなキーワード

なお、「弱み」と「脅威」については、色分けをしなくてもそれぞれを判別できると判断し、同じ色(青)を使っています。

■設問は軽めに読む→キーワードを与件から拾う

与件文の確認と蛍光ペンでのマーキングをした後は、各設問をざっくり読みます。前述のとおり、設問をじっくりチェックしていると時間が足りなくなるため、「何を聞かれているか」「制約条件」などを確認する程度にとどめていました。

それよりも重視していたのが、以下のポイントに沿って「キーワードをひたすらメモする」ことです。

メモのポイント

・与件文でマーキングした箇所
・自分の知識やフレームワークと結びつけられる論点
・設問で求められそうな表現

こうしてつくったメモは解答を構築する「材料」となります。ここまでの材料が揃えば、あとはこれらを組み合わせて「料理(=解答)」するだけです。

■解答は「下書きなし」の一発書きスタイル

解答のテクニックとして有名なのが、「解答内容をメモ用紙に下書きしてから清書する」という方法ですが、私はメモを参照して解答を書きながら文字数を調整する、いわゆる「一発書き」のスタイルを採用しました。

「本番で一発書きなんてできるの?」と思われるかもしれませんが、私は「100字トレーニング」で文字数感覚を鍛えていました。100字で解答をまとめることに慣れると、80字や120字にも柔軟に対応できるようになります。その結果、2次試験本番でも文字数の調整では困りませんでした。(100字トレーニングの詳細は私の過去記事をご覧ください)

一発書きで解答するにあたっては、「解答要素の抜け漏れ」が最大のリスクです。そのため、メモを参照して、使ったキーワードには取り消し線を引くことを忘れずに行っていました。これによって、「書き忘れがあったかも」という不安を減らせます。

■試験本番で大切にしたこと

ルーティーン以外で意識していたのは、「試験中のメンタルを安定させること」です。

メンタルを安定させる方法

・与件文を読むときは深呼吸してリズムを整える。
・途中で時計を見て焦っても「自分の型に戻る」ことを意識する。
・難しい設問があっても「他の受験生も同じように悩んでいる」と言い聞かせる。

試験会場は独特の緊張感があります。隣の受験生が速いペースで書いていると焦りも生まれますが、私は「人は人、自分は自分」と割り切りました。

…と、偉そうに書いていますが、事例Ⅳ本番ではメンタルがボロボロになりました。その様子は、私の過去記事をご覧ください。

■おわりに

2次試験は80分間という限られた時間の中で、焦らず、自分の型で粘り強く解答をつくり上げることが求められます。

今回ご紹介した「与件文先読み」は少数派かもしれませんが、私には合っていました。あなたに合うスタイルが何かを考え、残りの期間で磨き上げていきましょう。

もしも、まだ自分の流れが固まっていない場合は、試験までの残りの期間でルーティーンを確認してみてください。ちょっとした工夫で、当日の安心感がぐっと変わりますよ!

試験中のルーティーンを確立して、
安心して本番に臨もう!

次回は、ヤミー さんの登場です。 

お楽しみに! 

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