事例Ⅰの得点を安定化させる方法 byとし

タキプロ16期の とし と申します。
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■はじめに
初めての投稿になりますので、自己紹介します。
・年齢:40代
・性別:男性
・職業:製造業 製品設計
・受験歴:1次2回、2次3回
・勉強時間:1次700時間、2次700時間
・勉強方法:1次独学、2次独学、TBC受験研究会
・得意科目:事例Ⅲ
製造業に勤めておりますので、事例Ⅲは比較的理解しやすかったです。
今回のテーマである事例Ⅰも好きな科目でしたが、安定感に欠け、良い得点の時もあれば、全く解けないこともありました。合格した年の2次試験では、安定して60点以上を獲得するため、自分なりの解き方の構築を行いました。
■自分なりのフレームワーク
初見の問題に対応する力をつけるため、「自分なりのフレームワークの構築」を意識しました。フレームワークというと型にはめるイメージですが、ガチガチなものにすると柔軟性を失うので、大枠のみを示したものです。
さまざまな方法を試した結果、2つのポイントに沿ったフレームワークを用いることにしました。(以下では、令和6年事例Ⅰの例で示しています。)
2つのポイント
①ストーリーを捉える
②設問の切り分け
フレームワーク
| ①ストーリー | ②設問の切り分け | ||
| 過去 | 創業時 | 第1問 | 首都圏以外で創業 |
| 現在 | ドメインシフト後 | 第2問、第3問 | 首都圏進出 |
| 将来 | 次のドメインシフト | 第4問 | ビジョン 3PL事業者 |
このフレームワークを意識することで、
・試験中に「何を書けばいいか分からない」という焦りから解放される
・設問で問われていることが理解でき、大外しした解答を防げる
ことになり、安定した得点を獲得できます。
■①ストーリーを捉える
1つ目のポイントは、A社の時系列「過去」→「現在」→「将来」を確実に捉えることです。言い換えると、「A社のストーリーを捉えること」と言えます。過去にどのような事業を行い、現在はどのような成長を遂げ、将来はどこを目指すのか。事例企業には全てストーリーが存在します。
慣れない段階では、時系列がずれた解答になることがありますが、基本的には以下のように考えるとよいです。
ストーリーの捉え方
・過去(創業時):創業者の強みを活かし、差別化を行う
・現在(ドメインシフト後):外部環境の変化、また内部環境の活用によるドメインシフト
・将来(次のドメインシフト):A社のあるべき姿になるためにどうするのか
できれば、さらに過去から現在までの中身を分解しておくと、将来への対応として何をすべきであるかイメージしやすくなります。
ストーリーの深掘り
・過去から現在:
何故ドメインシフトしたのか?社長のビジョンなのか?外部環境の変化、もしくは内部環境の影響か?
・現在:
ドメインシフトは成功したのか?成功した場合は、なぜ成功したのか?逆に失敗した場合は、なぜ失敗したのか?
ドメインシフトにより得られた強み、また浮き彫りとなった弱みはあるのか?
私も最初は知識だけで解いていたので、問題によっては「何を解答すればいいのか分からない状態」に陥ることがありました。しかし、A社のストーリーを捉えていれば、設問で聞いていることが理解でき、「解答すべきことが分かる状態」になります。
事例Ⅰで「何を解答すればいいか分からない」という状況になってしまう人は、ストーリーを捉えることを意識してみてください。
■②設問の切り分け
2つ目のポイントは、設問ごとに「過去」「現在」「将来」に切り分けることです。事例Ⅰの設問はおおよそ「過去」→「現在」→「将来」の順番に作られていますので、設問解釈の段階でストーリーを予測できます。
例えば、R6 事例Ⅰの場合、ストーリーの予測がどうなるかというと、
- 第1問 A社の2000年当時における(a)強みと(b)弱みについて、ぞれぞれ30字以内で答えよ。
-
2000年当時だから、多分過去の話で、創業時の強みと弱みを聞かれているのかな。
- 第2問 なぜ、A社は、首都圏の市場を開拓するためにプロジェクトチームを組織したのか。また、長女(後の2代目)をプロジェクトリーダーに任命した狙いは何か。100字以内で答えよ。
-
現在は首都圏に進出しようとしているのかな。
- 第3問 なぜ、Z社はA社に案件を持ちかけたのか。100字以内で答えよ。
-
現在、新規顧客開拓が進んでいる。(Z社が首都圏の企業かはこの時点では分からないけど)ドメインシフトは成功したのかな。
- 第4問 今後、A社が3PL事業者となるための事業展開について、以下の設問に答えよ。
-
A社は将来、3PL事業者になりたいと考えている。
つまり、「A社は首都圏以外で強みを活かして創業した後、現在首都圏進出で市場拡大させ、新たな強みを構築し、最終的にビジョンである3PL事業者を目指している」と予測できる。
このように与件分析する前に、設問解釈でストーリーを予測できれば、目次を読んでから本文を読むようなものなので、効率よく与件を読むことができます。R6事例Ⅰの場合では、「第1問=過去」、「第2問、第3問=現在」、「第4問=将来」と時系列毎に設問を切り分けることができたので、与件のどの段落と紐づけるか分かり、解答を外しにくくなります。
設問を通し、ストーリーを捉えることが、外さない解答の近道になります。
■効果
自分なりの解き方の構築をしたことで、直前期に腕試しで申し込んだ予備校の模擬試験においても、設問で聞かれていることが分かり、自信を持って解答を記入できました。ストーリーを捉えるためのフレームワークの効果を実感しました。
そのため、本番の2次試験にも自信を持ってのぞめ、「何を書いたら良いか分からない」というパニックに陥ることもなく、落ち着いて問題を解くことができました。事例Ⅰの試験が終わった時も、「60点は超えているかな」と感じたので、事例Ⅱ以降も焦ることなく、対応できました。
■おわりに
どんなに勉強してきても、本番では独特の雰囲気があり、特に最初の事例Ⅰでは緊張すると思います。ですが、本番では構築した自分なり解き方に自信を持って挑んでほしいです。まだまだ時間はあります。自信を持った状態で本番に挑むためにも、初見問題でも通用する自分なりの解き方を徹底的に突き詰めてください!
今回の記事が少しでも参考になり、事例Ⅰの得点アップの一助になれば幸いです。
次回は、ben さんの登場です。
お楽しみに!
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