試験にまつわる噂を確かめてみた by モト

タキプロ16期のモトと申します。
2次試験まで残り約1ヶ月。追い込みの時期ですね。体調には気を付けて、頑張ってください。

さて、今回は中小企業診断士試験にまつわる噂を確かめてみました。
噂の真相がわかったら試験に向けた戦略も変わってくるのではないか？と考えています。

皆様の受験の一助になれば幸いです。

■はじめに
■データ①：集計値
■データ②：割合
■データ③：分布
■まとめ
■おわりに

■はじめに

今回はタキプロメンバーに協力を仰ぎ、39件の合格データと20件の不合格データを集めました。
データ件数の問題や偏り、年度による差異等もあると思いますがご了承ください。
「こういうデータもあるのだな」ぐらいの気持ちで参考にして頂ければと思います。

このデータを使って確かめた噂は2つです。
噂①：合格のためには事例Ⅳが大事
噂②：大半の受験生の合計点は240点前後（明暗を分けるのはほんの数点）
この2つの噂の真相によって、勉強の時間配分や、試験当日の進め方等が変わってくると思います。

では、さっそくデータを見てみましょう。

■データ①：集計値

まずは合格年と不合格年の平均値・中央値・最大値・最小値を見てみましょう。

■合格年

事例Ⅰ～Ⅲの平均値・中央値・最大値を見てみると、概ね60点前後に集まっています。
事例Ⅳは事例Ⅰ～Ⅲと比べると高得点になっています。

■不合格年

一方の不合格年は全科目共通して55点に集まっています。
事例Ⅰ～Ⅲは1科目で均すとわずか5点しか差がないことに驚きを隠せません。
本当にわずかな差で合否が分かれているのかもしれません。
不合格者は事例Ⅰ～Ⅲと事例Ⅳの得点に特段の差がないこともポイントかもしれません。

■データ②：割合

次に『50点未満、50点以上60点未満、60点以上70点未満、70点以上』の4つに分けて割合を見てみます。

■合格年

やはり事例Ⅰ～Ⅲは50点以上70点未満に集まっています。実に約8割の人がここに含まれています。
事例Ⅳだけ事情が違っています。約8割の人が60点以上取っています。

■不合格年

一方の不合格年。なんと合格年と同じように60点前後に集まっています。
しかし、以下の2点が合格年とは違います。
①事例Ⅳも60点前後に集まっている
②50点未満の割合もそれなりにある

■データ③：分布

さらに傾向を掴むべく、図を作成し分布を見てみます。

■合計点と各事例の得点

上図は、合計点（縦軸）と事例毎の得点（横軸）の散布図です。
青い点が合格者、グレーの点が不合格者です。
合格点（合計点は240点、事例毎の得点は60点）あたりに赤線を引いています。

事例Ⅰ～Ⅲの合格者の傾向にはそこまで差はないように思います。
（合格者と不合格者を比較すると、不合格者がやや左より、合格者がやや右よりぐらいでしょうか？）
事例Ⅳだけ合格者には一定の傾向が読み取れます（正の相関が強い）。

■得点分布

上図は合計点の分布です。220点～270点の範囲にほぼ収まっていることがわかります。

もう少し具体的な割合を出すと、合格者の43.59%が240点～249点の間にいます。
240点～259点（得点率60%～約65%）まで範囲を拡げると、合格者の64.12%がこの間に収まります。

一方、不合格者の35%が230点～239点の間にいます。
220点～239点（得点率55%～約60%）まで範囲を拡げると、不合格者の75%がこの間に収まります。

わずか5%。得点にして20点。各事例で部分点を1つ追加でもらえれば届きそうな得点です。

■まとめ

噂①：合格のためには事例Ⅳが大事
特にデータ②の8割の合格者が事例Ⅳで60点以上取っていること、
データ③の他の事例と比べて事例Ⅳの得点が合格点と正の相関が強いことから
この噂の信憑性は高いと言えるのではないでしょうか。

事例Ⅳは確実に得点できるようにしておきたいですね。
2次試験まで残り約1ヶ月。今から追い込んでも十分間に合うと思います。
がんばってください!!
噂②：大半の受験生の合計点は240点前後（明暗を分けるのはほんの数点）
特にデータ③の合格者の64.12%が240点～259点、不合格者の75%が220点～239点ということから
この噂の信憑性も高いと言えるのではないでしょうか。

この噂に関連してよく言われることは『他の受験生が解ける問題を間違えない』ことが大事ということでしょうか。
言うは易し・・・ですが、個人的には自分の傾向を掴み、対策をすることで実現できると考えています。