合格の決め手になった事例Ⅳ by ジェイ


タキプロ16期の ジェイ と申します。
今回は、事例Ⅳ対策について紹介させていただきます。
2回受けた2次試験を振返ってみると、私の合格の決め手は、間違いなくこの事例Ⅳでした。
私は簿記等の資格を持っておらず財務会計の初学者だったので、これから勉強を始める方の参考にもなれば幸いです。
■事例Ⅳと合格ライン(240点)突破の目標設定
まずは私が受験したR5年、R6年の事例Ⅳの得点です。保険受験でR6年の1次試験も全科目受験していたので、参考までに財務・会計の得点も紹介します。
| R5 | R6 | |
| 1次試験(財務・会計) | 64点 | 68点 |
| 2次試験(事例Ⅳ) | 56点 | 75点 |
ここに示した通り、R6年の事例Ⅳは75点で、R5年の56点から19点アップすることができました。
R6の本試験では事例Ⅰが62点、事例Ⅱが62点、事例Ⅲが55点だったことからも、事例Ⅳが合格の決め手であったことがわかると思います。
事例Ⅰ~Ⅲは、勉強するにつれてアウトプットする解答の内容が安定してきた実感はありましたが、試験本番で70点以上の高得点を獲得するのは難しいと感じていました💦これに対して事例Ⅳは勉強量に比例して理解度が深まっていき、得点源にできるのではと思うようになりました。
そこで、事例Ⅰ~Ⅲは60~65点、事例Ⅳは65~70点を目標に設定して勉強に取り組むことにしました。事例Ⅳで得点を上積みする作戦ですね。
各事例の目標を合格ラインよりも高く設定した理由は、試験本番では平時とは異なる緊張感で想定外のミスをすると考えたからです。
ある事例でミスをしたとしても、他の事例で挽回できる心の余裕があればパニック回避にもつながりますよね。
■事例Ⅳが「合格の決め手」になった理由
事例Ⅳも事例Ⅰ~Ⅲと同様、与件の読解力は欠かせませんが、基本的な知識と計算力を養うことができれば、ほとんどの設問で「正解」を導き出せる事例になります。
だからこそ、学習時間に比例して最も点数を伸ばしやすく、他事例での多少の失点をカバーして240点の高い壁(合格ライン)を突破するための強力な武器になると思ったのです。
繰り返しになりますが、事例Ⅰ~Ⅲの得点を伸ばすのはとても難しく感じました。実際、下表に示した通りR5年の不合格後に約1年間かけて勉強をしましたが、悲しいことに事例Ⅰ~Ⅲを合わせて3点しか伸びていません💦
| (事例Ⅰ~Ⅲの合計得点) | |
| R5年 | 176点 |
| R6年 | 179点 |
R5年、R6年ともに事例Ⅰ~Ⅲの合計得点が180点以下(平均60点以下)だったので、事例Ⅳで高得点を獲得しなければ合格ラインを突破することができなかったことになります。
つまり、事例Ⅳでどれだけ得点を上積みすることができるかが合否を分けるポイントだったのです。
■事例Ⅳの勉強方法
ここ数年の事例Ⅳは、経営分析・CVP(損益分岐点分析)・NPV(正味現在価値)・記述式問題で構成されていましたが、私は捨て問題は作らずに全設問に解答することを目標にしました。
勉強方法はとてもシンプルで、毎日、事例Ⅳの計算問題に触れて設問と解法を定着させることです。
試験本番で、知識や解法パターンが自然と出てくるような状態にすることが目的です。
使用した教材は、「過去問10年分」と「30日完成」の2つです。主に「過去問10年分」は休日、「30日完成」は平日用に使用していました。
事例Ⅳは設問ごとに分割して計算問題を解くことができるのが特徴です。平日にまとまった時間がとれない自分の生活スタイルにも合っていましたが、平日朝に「30日完成」の問題を解き、夜は振返りを行うという習慣を付け、毎日計算問題を解くことを継続しました。まとまった時間が確保できる休日には、80分間の試験を想定して過去問を解くようにしました。
事例Ⅳの過去問の解答解説は、書籍によっては計算式や解法自体は正しくても理解するのに時間がかかったりするものもありました。
書籍には1つの計算式や解法が示されていると思いますが、ある指標を算出する計算式も1つだけとは限りません。例えば、CVPで算出する損益分岐点比率は次のように複数の計算式があります。
①損益分岐点比率 = 損益分岐点売上高 ÷ 売上高 × 100(%)
②損益分岐点比率 = 固定費 ÷ 限界利益 × 100(%)
この他に、試験本番で計算ミスを減らして短時間で設問を解くために実践したことは、BOX図などを描いてイメージしやすくすることでした。図を描くことで理解度が劇的に高まった記憶があるので、事例Ⅳに苦手意識のある方は一度試してみてください。
また、事例Ⅰ~Ⅲを解く筆記用具には4色フリクションを使用していましたが、事例Ⅳはシャーペン1本にしました。可能な限り計算問題の時間を確保したかったので、与件文の重要フレーズを〇で囲ったり、下線を引いたりする等のシンプルなルールを決めて解き慣れるようにしました。
■試験本番の事例Ⅳ
設問の解く順番と時間配分も重要です。
試験中は自分でも信じられないくらい集中力してしまい、時間があっという間に過ぎていきます。目安となる時間を設定して、焦ってしまうことを防ぎましょう。
①経営分析(18分)➡②記述(10分)➡③CVP(25分)➡④NPV(25分)
一定の時間を経過したら次の設問に進み、最後までやり切って空欄を作らないようにすることが重要だと思います。
■おわりに
いよいよ、2次試験本番まで1か月になりました。是非、計算問題を解き続ける習慣を継続してください。そして、試験本番に力を発揮することができるよう祈っております。
次回は、ジョー さんの登場です。
お楽しみに!
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