生産管理と生産計画と生産統制の違いに困るあなたへ! by カニ

事例Ⅲ

タキプロ16期の   カニ と申します。🦀….  

今回は、事例Ⅲのお話をします。

私は、事例Ⅲが大好きでした。
なぜなら、毎回似たような切り口で問われることが多く、覚えることが少ないのに安定して点数が取れるからです。

その中でも特に「ここをかき分けられるようになるだけで点数が安定する」と思うのが――生産管理なのです!

ただ、「生産管理」、「生産計画」、「生産統制」…似たような言葉がたくさんあって定義や解答の書き分けに悩んだ経験はありませんか?
私は勉強を始めたころ、雰囲気で書いていましたし、「ふぞろい」で自己採点するときも雰囲気で点数つけていました…

そこで今回は、そんな曖昧さを解消するために、
それぞれの意味を整理して正しく書き分けられるよう、お伝えいたします!

■生産管理とは


まず押さえておきたいのは、「生産管理」とは「生産計画」と「生産統制」をまとめたものだということ。


他の例で言うと…

  • 健康管理 = 運動+食事
  • 家計管理 = 収入+支出

これと同じで、生産管理 = 生産計画生産統制 です!

そのため、「生産管理上の問題は」という設問があれば、生産計画生産統制の両方の面から回答した方が点数が高くなるでしょう。

■生産計画とは


これからの生産を、計画的にスケジュールを立てて「どの製品を」「どれだけ」作るかを考えること!

生産計画も試験的には大きく2つに分けて覚えておくと良いです。(実際にはもっとあります)

生産計画 = 日程計画 + 工数計画

日程計画 … いつ、なんの製品を、何個つくるか

工数計画 … 製品を作るときの負荷能力を考えながら。実際の効率的な作業順序などを決める
       例:AのラインやってからBのラインやる方が効率よくて…、CとDを並行で…



典型的な問題

  • 納期が守れない
  • 需要を考えずに作りすぎて在庫が滞留する

解決方法

 ざっくり言うと、日程計画をちゃんと作って、みんなに共有する!です。

  • 日程計画を短サイクル化して作る
    ・月次の計画しかないなら週次で作成
    ・週次の計画しかないなら日次で作成

    このように、どんどん細かく短いサイクルで作っていった方が精緻な計画になります。
    「本当にそんな単位で作れるのか?」という疑問は試験中は一旦忘れて、
    特別な理由がない限りは基本的に細かくしていくのが良いです。
  • 部門横断の全体会議で進捗・修正を共有する
    ちゃんと情報共有ができていれば、細かく修正ができます。
    逆に言うと共有がなければ、気づきが遅くどんどんスケジュールが遅れていきます。
    「周知できていない」「現場が混乱している」など与件文にヒントが書かれていれば答案に盛り込みましょう。
  • 工数計画を適切に立てる
    負荷(必要作業量)と能力(人や設備の処理能力)を考えて、効率の良い作業順序や並行処理を組み立てる。
    そのために今までかかった工数を集計して作業に対する工数を標準化したり、分析などが必要なことも。

■生産統制とは


生産計画がうまくいっているかを管理し、ズレがあれば是正すること。

生産統制は試験的には3つに分けて覚えておくと良いです。

生産統制 = 進捗管理 + 現品管理 + 余力管理

進捗管理 … 加工や組み立てが計画通り進んでいるか確認する
現品管理 … 材料とか仕掛品、製品がどこに、どれだけあるか管理する
余力管理 … 人や設備が計画に対して、無理なく動けているか(余力があるか)




それぞれ説明していきますね。


(1) 進捗管理(スケジュール管理)


加工や組み立てが計画通り進んでいるかを確認する。

典型的な問題

  • 加工順を現場担当者が勝手に決めている
  • 納期遅れが頻発している

対応策

  • 効率的な作業順で統一、マニュアル化する
  • 定期的に進捗管理を実施し、遅れを早期に発見・是正する

(2) 現品管理(モノの所在管理)


材料・仕掛品・製品が「どこに」「どれだけ」あるかを把握・管理する。

典型的な問題

  • 部品を探すのに時間がかかる
  • 仕掛品や在庫が滞留して作業スペースを圧迫している

対応策

  • 5Sの徹底
  • 仕掛品の置き場をルール化する
  • 棚卸で所在を把握する

(3) 余力管理(人と設備の稼働能力管理)


人や設備が無理なく計画に対応できているかを確認する。

典型的な問題

  • 残業が常態化している
  • 応援体制がなく、困っている工程や部署を助けられない

対応策

  • ジョブローテーションで作業員の多能工化を進め、柔軟に人員配置を可能にし応援体制を整備する
  • 標準化やマニュアル化し、作業スピードを均一化する
  • 自動化設備を導入して負荷軽減
  • レイアウトを改善して無駄な移動や待ち時間を減らす

■まとめ


どうでしょうか。似たような言葉も、ここまで整理したことで少しスッキリ知識の整理ができて、
それを活かして設問を書く際の切り分けの助けになれば嬉しいです。

ただ、事例Ⅲはこれらの知識を踏まえても、「どの設問に書けばよい内容なのか」の切り分けに悩むことがあります。

その場合は、今回の知識を使ってわかる設問から埋めていって、残った設問にまだ使っていない内容やキーワードを書く、という方法も有効です。

今回の整理が、みなさんの答案作成の一助となれば幸いです。

■おわりに

次回は、Tommy さんの登場です。 

お楽しみに! 

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