ミスをなくす!おすすめの電卓テクニック by えいりん

タキプロ16期の えいりん と申します。今回は、電卓を取り上げます。電卓計算は、2次試験の事例Ⅳで勝敗を決める要素で、迅速にミスなく対応する必要があります。私が、中小企業診断士試験と簿記1級取得で活用してきた電卓テクニックをご紹介します。
私の前回の投稿記事は、こちらです。自己紹介、試験結果、効率的勉強法を投稿しています。
https://www.takipro.com/strategy/study-method/124966/
目次
■はじめに
2次試験の事例Ⅳは、迅速で正確に電卓の計算を行なうことができないと、点数が伸びません。それは、簿記試験でも同じです。また、電卓の機能活用とテクニックも重要です。電卓の打ち間違いで点数を落としたり、何度も同じ数字を入力するなどのロスにより時間が足りなくなった経験は、どなたにもあることと思います。私が経験で得られた電卓のミス防止策と計算時間短縮テクニックを紹介します。
■電卓のおすすめ機能
各社電卓にはいろいろな機能が搭載されています。私が使用しているカシオ(CASIO)の電卓において、試験結果に影響すると考える重要な機能を紹介します。
メモリ機能 M+、M-、MR、MC
電卓のメモリの中に数値を一時的に保存しておく機能です。計算の途中結果や繰り返し使う数値を格納しておくことで、計算結果や数値を入れなおすことなくそのまま演算できるため、計算の効率をあげることができます。
- M+ 表示している数字か演算した結果をメモリ格納数値に加算します。
- M- メモリ格納数値から表示している数字か演算結果を減算します。
- MR メモリ内格納数値を呼び出して、表示します。
- MC メモリ内の数値をクリアします。
初期状態では、メモリに数字が格納されていませんので、M+を押すことで、表示された数字がそのまま格納されます。
例えば(9-3)-(6-4)を計算するとき、以下の手順となります。
- 9-3 M+ メモリに6が格納されます。M+には、=の機能も含んでいます。
- 6-4 M+ メモリに2が加算されます。
- MR メモリ内の結果「8」が表示されます。
メモリのデータを更新するときに、MC(メモリクリア)を押して消去から計算します。ほかにGT(グランドトータル)という機能がありますが、M+の機能でカバーできますので、使う必要はないと考えています。
入力訂正機能 ▶
演算途中で入力中の打ち間違いを修正するために戻るバックスペース機能です。
演算記憶機能 ++、–、××、÷÷ (カシオの例)
直前の演算内容(加減乗除)を記憶して、=を押すたびに、同じ演算を繰り返すことができる機能です。この演算記憶機能は、特に時間価値を考慮したキャッシュフローの計算で役に立ちます。
例えば 利子率(割引率)10%において、3年後の6,655円の割引現在価値(NPV)を求めるときには、6,655 ÷ (1+0.1)3 を計算することになりますが、電卓では、以下の手順で求めることができます。
- 1+0.1 ÷÷ ÷1.1の機能を記憶します。
- 6,655 = = = 6,655に対して、÷1.1を3回繰り返します。
この計算において、6,655を1で計算すると、現価係数を求めることもできます。
もう一つの例は、利子率(割引率)10%で毎年1,000円の入金があるときの現在価値(NPV)を求める場合があげられます。この場合は、前述のM+も併用します。入金が5年間あった場合の割引現在価値(NPV)は、以下の手順で求めることができます。
- 1+0.1 ÷÷ ÷1.1の機能が記憶します。
- 1,000 M+ M+ M+ M+ M+ 入金に対して÷1.1を演算しながら5回加算することで5年分の現在価値を求めます。
この計算において、1,000を1で計算すると、年金現価係数を求めることもできます。
裏面の滑り止めゴム(ストッパー)
私は、カシオ(CASIO)のJS-20WKを長く愛用しています。この機種は、電卓を机の上で安定させて使用するために、電卓の裏に滑り止めゴムがついており、キーも丁寧に作られています。机の上で安定させることは、タイプミスを減らすために必要不可欠です。値が張りますが、勉強道具、特に電卓にはコストをかけるべきと考えています。裏面にしっかりとした滑り止めのゴムがついている電卓を強くおすすめします。

愛用しているカシオの電卓

裏面の滑り止めゴム
ソーラーバッテリー
試験会場で電池がなくなるリスクをなくすことができます。
ルート演算機能など
中小企業診断士の試験では、標準偏差、簿記検定では、経済的発注量が出題されたときに、ルート演算を使う可能性があります。必ずルート演算機能が付いたものを購入しましょう。桁数ですが、12桁まである電卓であれば、安心です。簿記検定では、12桁は必須です。過去問や試験本番で12桁まで使用する問題を経験しています。
■ミスをなくすコツ
私は、簿記検定と中小企業診断士の勉強を進める中で、電卓計算でのミスを減らす方法を追及してきました。今回、電卓計算でミスを最小化する効果的な方法について、紹介します。
早打ちをしない
早打ちをしたほうが計算が早くなるのでは、と考えるかもしれません。しかし、私の経験では、早打ちは、打ち間違いを誘発する可能性があがりますし、結果として、常に検算が必要となるため時間ロスがおきます。検算をしない覚悟で、電卓の数字を丁寧にタイプしたほうが、時間短縮とミス低減につながると実感しています。特に、計算のボリュームが多い中小企業診断士や簿記1級の試験では、見直しをする時間を十分確保できませんので、早押しせずゆっくり丁寧にタイプすることは、点数アップに効果的です。ぜひ、試してみてください。
入力した数字を目視で確認してから演算
入力して表示された数字を目視で確認してから演算するようにします。確認している分、時間がかかるような気がしますが、タイプミスを最小化できますし、慣れれば検算を省略することができるようになります。
左手で電卓操作する
右利きの場合、左手で電卓操作をすることで、筆記用具を持ちながら、計算することができるようになります。問題文の数字を右手で筆記用具でなぞりながら、電卓の入力をすることができますし、出てきた結果をそのまま記入でき、ムダな動きを省略することができます。
■2次試験事例Ⅳ 経営分析 電卓テクニック
2次試験事例Ⅳでは、毎年、経営分析の問題が出題されます。ここで、電卓機能を活用したテクニックを紹介します。
売上高比率の計算
損益計算書を分析する問題が出題されます。この時、売上原価、売上総利益、営業利益、など個別費用・利益ごとに、同じ売上高で割り算して売上高比率を計算することになります。ここで、前述の演算記憶機能を活用して効率的に計算することができます。売上高が5,360百万円のときに、5,360 ÷÷と入力して、売上高で割り算する演算を記憶させて、そのあと、各費用、利益の値を入力した後、=を入力することで、売上高比率を計算することができます。例えば、営業利益が3,109百万円の時には、3109 =と入力すれば、売上高比率が求められます。そのあと、同じ売上高で、別の計数の売上高比率を計算するときに、AC/Cキーを押さないで、そのまま値を入力することがポイントです。
回転率の計算
貸借対照表で、資産回転率を求める問題も出題されます。ここでは、有形固定資産回転率、棚卸資産回転率など複数の回転率を効率的に計算するときに、売上高の数値をメモリに記憶しておくのが効果的です。売上高をM+機能で格納した後、MRでメモリの売上高を表示させて、そのあと、÷資産額を入力することで回転率を求めることができます。
■おわりに
いかがでしたでしょうか。最後までお読みいただきありがとうございます。今回紹介した電卓の機能やテクニックが皆さんの試験対策の参考になれば、幸いです。
次回は、Relax さんの登場です。
お楽しみに!
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