運営管理をどう攻略したか ~多年度の学習を振り返って~ by Horiさん

タキプロ16期の Horiさん と申します。
■はじめに
HN:Horiさん
年代・性別:50代・男性
職業:製造業に勤務し、金融機関向けシステムのプロジェクトマネージャを担当
一次受験歴:保険受験含め5回、内運営管理は3回受験しました。
今回は中小企業診断士試験の一次科目「運営管理」について、私自身の学習体験を振り返りながら、これから挑戦する方に役立つヒントをお伝えしたいと思います。
過去のブログ記事は以下リンク先です。
特別企画~多年度受験生特集~ by Horiさん – タキプロ | 中小企業診断士試験 | 勉強会 | セミナー
■運営管理との出会いと最初の壁
最初に運営管理を学んだとき、正直なところ「範囲が広い科目だな」という印象でした。製造業勤務とは言え工場勤務の経験がない私にはイメージが湧きにくく、専門用語も多い。また、店舗管理の分野は身近ではあるものの、体系的に学ぶと「こんなに奥が深いのか」と驚かされました。
ただ、勉強を進めるうちに気づいたのは、運営管理は“知識を覚えるだけの科目”ではなく、“現場を理解するための科目”ということです。
例えば「5S」や「在庫管理方式」は、単なる暗記項目ではなく、実際の現場改善や店舗運営に直結するものであり、身近に捉えるように心掛けました。
■難易度サイクルを踏まえた学習戦略
直近5年間、運営管理の合格率は大きく変動しています(合格率=科目合格者数/科目受験者数で算出)
- 2020年: 9.4%(難化、合格率一桁台)
- 2021年:18.5%(標準レベル)
- 2022年:16.1%(標準レベル)
- 2023年: 8.7%(難化、合格率一桁台)
- 2024年:26.8%(易化、得点源にしやすい)
この推移を見て思うのは、難問を深追いせず、基礎問題を確実に取ることが合格の鍵だということです。私は過去問を解くときに「基礎」「応用」「難問」に分類し、基礎と応用を確実に得点できるようにしました。難問は、取れたらラッキーと割り切ることが、精神的にも安定につながりました。
■暗記を「想起トレーニング」に変換した工夫
運営管理は暗記要素も多い科目です。最初はノートにまとめたり、単語カードを作ったりしましたが、模試や本試験で「あれ、出てこない…」ということが何度もありました。そこで取り入れたのが「想起トレーニング」です。
・通勤電車の中で「5Sとは?」と自問し、整理・整頓・清掃・清潔・躾を答える。
・歩きながら「在庫管理方式を説明せよ」と問いかけ、定量発注方式・定期発注方式の内容を口に出す。
・模試前には「改善の7つ道具」を頭の中で図解でイメージしながら説明する。
この方法を続けるうちに、知識が“引き出せる形”で定着していきました。試験本番でも「あのとき口に出して覚えたな」という感覚が蘇り、落ち着いて回答できたのを覚えています。
■日常生活を「身近化」するアプローチ
もう一つ効果的だったのは、日常生活を教材にして身近にすることです。
■店舗管理の学び
買い物に行くたびに「この陳列はなぜここにあるのか」「このPOPはどんな効果を狙っているのか」と観察しました。例えば、レジ前に置かれたガムやチョコレートを見て「これは衝動買いを狙った配置だな」と気づくと、テキストの知識が一気にリアルに感じられました。
■生産管理の学び
工場勤務経験がなくとも、YouTube動画で様々な製造ライン動画を見ることができます。これを見て「この工程はセル生産方式だな」と確認するのも良いトレーニングになりました。こうした“身近化”によって、暗記が単なる知識ではなく体験に変わり、記憶の定着が格段に良くなりました。
■おわりに
過去の受験生活を通じて、私が実感した運営管理攻略のポイントは次の通りです。
・難易度サイクルに振り回されず、基礎問題を確実に取る
・暗記は「想起トレーニング」で引き出せる形にする
・日常生活を身近化し、知識を体験に変える
運営管理は範囲が幅広で一見取り掛かりにくい科目と思われがちですが、戦略を持って取り組めば必ず得点源にできます。そして一次試験だけでなく、二次試験の事例Ⅲにも直結するため、学んだ知識は長期的に役立ちます。これから挑戦する方には、ぜひ「自分なりの学習スタイル」を見つけていただきたいと思います。
次回はペッペ さんの登場です。
お楽しみに!
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