中小企業経営・政策の特徴と効率的学習法 bynyoko

読者の皆様、初めまして。
タキプロ15期の nyoko と申します。
つい先日までは受験生の立場として、タキプロのブログを毎日読んでいました。
自分もいつか受験生の皆様のお役に立てるようなブログを書いてみたいと憧れており、
念願叶って参加させていただくこととなりました。
どうぞよろしくお願いいたします。 

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■はじめに

はじめに、まずは自己紹介をさせていただきます。

名前:nyoko
年代/性別:40代/男性
職種:Web系企業の総務人事職
受験歴:1次 1回、2次 2回
勉強方法:1次 メイン:診断士ゼミナール サブ:TAC1次直前パック、2次 1年目:TAC2次直前パック 2年目:LEC2次上級合格コース
得意科目:1次 中小企業経営・政策、運営管理 2次 事例Ⅰ
その他の保有資格:社会保険労務士、基本情報技術者

今回のブログのテーマは1次試験科目の「中小企業経営・政策」です。

得意科目にも挙げさせていただいたのですが、当時の1次試験で科目最高の78点を取ることができ、
1次ストレート合格の大きな原動力になりました。

「中小企業経営・政策」はどういった特徴を持つ科目なのかと、私の当時の勉強法について、お伝えいたします。
参考になれば幸いです。

■そもそも「中小企業経営・政策」って知ってる?

他の6科目は科目名を聞いただけでも大体はどんな内容なのか、おおよそイメージがつきますが、「中小企業経営・政策」については科目名を聞いただけだと、初学者の方でピンとくる人は少ないと思います。
また、各資格予備校でも学習順は科目の特性もあって最後に位置付けられ、通学講座の場合、学習のスタートが早くても3月、多くが4月からなので、ブログを読んでくださっている方の中には、まだ学習が始まっていない方も多くいると思います。
かくいう私も4月に入るまでは、何を学習する科目なのかすら、よくわかっておりませんでした。

試験科目としては一体となっていますが、実態は前半の「中小企業経営」と後半の「中小企業政策」で分かれており、この2つは多少関連性はあるものの、ほぼ別のものを学習すると考えて差し支えないでしょう。

それでは次から「中小企業経営」、「中小企業政策」の特徴をそれぞれお伝えしていきます。

■「中小企業経営」とは?

「中小企業経営」は試験実施の前年度の「中小企業白書」、「小規模企業白書」から出題されます。そのため、令和6年(2024年)の試験では令和5年度(2023年度)の「中小企業白書」、「小規模企業白書」をもとに出題されます。

中小企業白書は「中小企業基本法に基づく年次報告」、小規模企業白書は「小規模企業振興基本法に基づく年次報告」であり、中小企業基本法によれば「国会に、中小企業の動向及び政府が中小企業に関して講じた施策に関する報告を提出」するものであるとのことです。
そのため直近1年の中小企業に関する統計データ(例えば倒産件数や開廃業率等)が多く掲載されています。

ざっくり言えば中小企業経営では、これらの白書に掲載された統計データを問う問題がほとんどです。
なお、設問の9割近くは「中小企業白書」からの出題です。

■「中小企業政策」とは?

一方の「中小企業政策」は主に中小企業を支援する融資や補助金等の施策について学びます。
試験範囲はおおむね以下となります。※太字は頻出論点

中小企業/小規模企業の定義
中小企業基本法/小規模企業振興基本法
中小企業等経営強化法(経営革新支援含む)
・産業競争力強化法(中小企業活性化協議会/事業承継・引継ぎ支援センター)
下請代金法
・中小企業組合制度
日本政策金融公庫による融資(新創業融資制度/女性、若者、シニア起業家支援資金/マル経融資等)
・高度化事業
中小企業に適用される税制
補助金関連(ものつくり・商業・サービス補助金/持続化補助金/IT導入補助金/事業再構築補助金等)
共済3制度(中小企業退職金共済制度/中小企業倒産防止共済制度/小規模企業共済制度)
・経営承継法における税制措置/PMI支援
etc

ただし法改正で新たな制度の設立や、逆に廃止される制度もあります。
試験日の時点で廃止されていた制度を、そのまま試験問題に出してしまったため没問になったという事例も過去あったそうです。

■私の勉強法

それでは実際どのように勉強していたかといえば、私の場合はほぼこれだけです。

「TACのスピード問題集」をひたすら回す!

この勉強法で78点のうち、70点くらいは取れたのではないでしょうか。

まず、とにかくインプット学習よりもアウトプット学習をメインにすることを強くお勧めします。
誤解を恐れずに言えば、試験に合格することだけを考えるなら、「中小企業経営・政策」は、問題演習中心のアウトプット学習のみでもいいと思っているくらいです。


特に「中小企業白書」や「小規模企業白書」の統計データは、テキストをただ眺めているだけでは、ほとんどの人は頭に入ってこないと思います。
私自身がそうなので、「問題を繰り返して覚えていく」ことで頭に定着させようと思いました。


ただし、アウトプット中心という方針にしたとしても、この科目の他の科目と決定的に違う特性として、「過去問がほとんど役に立たない」ということです。

特徴で書いたように「中小企業白書」や「小規模企業白書」は毎年調査するもので当然統計データも変わるため、過去問は何の役にも立ちません。これは自信をもって断言します。
「中小企業政策」については過去問が多少役に立つ可能性もあるのですが、こちらも制度が変わったり、なんだったら廃止もあったりするので、過去問メインの学習はリスキーです。

そこで「スピード問題集」です。最新の白書統計データや施策を反映した演習問題が十分に掲載されています。これを繰り返し解くことで白書のデータや最新の施策を頭に叩き込みました。
とにかく頭に定着させることが重要なので、毎日寝る前の10分間は、「中小企業経営・政策」のスピード問題集を解く時間に充てました。
「中小企業経営・政策」の勉強時間は、ほとんど、この寝る前10分間のスピード問題集だったので、その分、他の科目の勉強時間に充てることができました。

他の6科目は最低でも過去問5年分を正誤の選択肢の理解も含め、しっかり学習しなけばならないので、それなりの時間は必要です。
一方、「中小企業経営・政策」は過去問見なくてよし、また、スピード問題集でも正しい選択肢だけを覚えればよく、他の選択肢はただのノイズで特に意味もないため、完全無視OKです。
そのため、他の科目よりも圧倒的に少ない学習量と時間で効率的に学習できると思います。
※もちろん「スピード問題集」は最新版を買ってくださいね

「スピード問題集」だけで大丈夫か不安という方は、資格予備校の模試や答練を受験してみるのも良いでしょう(1科目だけ受験可能な資格予備校もあります)。メリットは以下2つで、どちらも「中小企業経営」に関するものです。
最新の統計データに基づいた問題を多く集められる
各予備校で被っている問題は出題可能性が高いと判断する材料となる

逆にもっと効率化したい、または勉強に身が入らないという方は以下に絞って良いと思います。
「中小企業経営」→出題の約9割を占める「中小企業白書」を重点的に学習し、「小規模企業白書」は比重を落とす。
「中小企業政策」→頻出事項を重点的に学習する。特に「中小企業/小規模企業の定義」「下請代金法」「中小企業に適用される税制」は出題頻度がとりわけ高い割に問われ方が大体決まっていて得点源になるので、この3分野は絶対落とさない意気込みで勉強する。

■おわりに

以上、「中小企業経営・政策」の特徴と勉強方法について、書いてみました。

当時は合格することだけしか考えていなかったのですが、合格して改めてテキストを読み返してみたところ、今後、実務補習や実務従事をしていく中で、診断士として間違いなく必要な知識であることを日に日に感じております。

「中小企業経営」→現在、中小企業が置かれている状況を客観的に把握する(外部環境分析に有用)
「中小企業政策」→支援する中小企業に対し、適切な施策を診断士として提案する

試験勉強中は合格優先で、とにかく覚えることに集中で良いと思います。
そして、合格されましたら、ぜひ、診断士として中小企業のコンサルをする自分をイメージしながら、テキストを見返してみてはいかがでしょうか。
新たな発見があるかもしれません。

次回は、MOV さんの登場です。 

お楽しみに! 

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