2次試験採点官の視点より by たけのしん

タキプロ11期(名古屋)のたけのしんです。こんにちは。
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2次試験の勉強が本格化している頃かと思いますが、調子はいかがでしょうか?

今日は、某大手予備校にて2次試験模試の採点官を務め、多くの受験生の解答を見てきた私より、2次試験における解答の心構えについてアドバイスします。

2次試験模試の得点傾向

模試の行われる時期にもよりますが、やはり模試の時点では対策が間に合っていない人が多く、点数としては40点後半〜50点後半が多くを占めます。十分な対策なしでは合格点には達しないということもできるでしょう。

また、極端に悪い点、極端に良い点も出にくいようです。ドングリの背比べ状態の中から合格者が出るということですので、とりこぼしが許されない試験とも言えます。受験生時代には意識しませんでしたが、採点をしてみるとつくづくそう思います。

絶対NGの解答

①空白
「この設問への解答はこの文字数が必要」という理由で設定されている解答欄に空白があればあるほど、得点を放棄しているようにしか見えません

②読めない字
汚い字でも、読めればなんとか採点には繋がります。しかしながら時折、どうしても読めない字に遭遇することがあります。前後の文脈でも推測ができない場合は採点できません。また、加点をするか迷う解答に直面することもありますが、そんな時に一生懸命さが伝わる字を見ると、加点に心が傾くこともあります。採点官も人間です。

③与件文に書いていないことを熱く語る
一般論的なことや、どこの企業が分からない事例について語る解答にたまに遭遇します。実際の企業診断であればそんなシーンもあるでしょうが、これは試験です。解答に必要な材料は与件文にすべて記載してありますし、与件文に書いていないことをいくら頑張って書いても、一切加点されません

番外;受験番号未記入
まあ、論外ですね。さすがに氏名の未記入には遭遇したことはありませんが、くれぐれもお気をつけください。

多くの不合格受験生が陥っている解答

①聞かれたことに答えていない
「留意点」について聞かれているのに「対策」について答えている、など。これだけを見ると「自分は大丈夫」と思うかもしれませんが、案外この「設問と解答のミスマッチ」は多く見かけます。「問題点と留意点をあげよ」なら、解答の書き出しを「問題点は…、留意点は…」とするだけで、このミスマッチは防げると思います。
また、「サスティナブル」について問われているのに、「持続可能性」の要素に全く触れないというようなミスマッチもたまに見られます。知識を問われる試験ではないとは言え、基本的な用語についてはおさえておきましょう

②多角的に答えていない
2次試験では多角的な解答が求められます。わかりやすく言うと、「留意点」を問われたら、切り口の違う「留意点」を複数用意することが必要です。
長い文章でひとつの切り口を論じようとする解答が多く見られますが、いくら上手に論じてもその一つの切り口に関して満点を取れるだけで、その設問としての満点は狙えません。文を端的に構成し、複数の切り口を解答できるよう、工夫してみてください

一見NGそうだが、影響がなさそうな解答

①文が尻切れなどで成立していない、文が幼稚、など
採点は、加点に必要な事項が記載されているかどうかで判断をしていきます。文全体を眺めると成立をしていないような文であっても、部分的に加点事項が記載されていればその数だけ加点されていきます。2次試験は国語の試験ではありませんので、文章構成に神経質になる必要はないと思います。天声人語の書写しをするくらいなら、与件文から加点事項を見つけ出す訓練の方が何倍も役に立つのではないでしょうか。

②原稿用紙の使い方がなっていない
私が受験生の時は、数字、アルファベット、記号の書き方が気になっていたのですが、採点する立場になれば、別に気にならないというのが本音です。①の理由とも重なりますが、伝えたいことが分かれば採点しますし、記号の書き方がNGと思っても減点の対象にはしていません。

※以上の見解は、あくまでも予備校の模試における私の採点スタイルであって、本試験の採点官とは見解が異なる可能性があります。

おわりに

人の解答を採点してみると、どんな解答が得点を伸ばすのか、見えてくるような気がします。私も今受験すれば無敵ではないかと思うくらいです。勉強仲間がいれば、お互いの解答を採点してみることで、新たな視点が開けるかもしれませんね。

次回は、タキプロ関東の「ふぃん」さんです。お楽しみに!

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