思いに寄り添うことのススメ by ひろ†

こんにちは、タキプロ11期名古屋のひろ†です。
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1次試験の受験、本当にお疲れさまでした。
すでに自己採点で合否を確認されていると思います。自己採点で合格点に達した皆様、本当におめでとうございます!次はとうとう2次試験ですね。コロナ感染拡大が止まない中、試験が本当に開催されるか不安になったり、モチベーションも上げにくい状況と感じます。それでもやるしかありません。進めば道は開きます。迷わず悩まず2次試験への勉強に取り組んでもらえたらと思います。

私は1次に続いて2次も独学(模試のみ受験)でしたが、幸運にも1回目の2次試験で合格できました。比較ができていないため、どういう勉強方法が一番良いのかは正直分かりません。そういう状況の中、私が受験生の時に合格するために考えた事例Ⅰ〜Ⅲの勉強方法を紹介させて頂きます。

2次試験は答えのない試験?

2次試験の過去問を初めて解いた時には、模範解答とのギャップの大きさにかなり焦りました。加えて公式の解答もなく予備校によって模範解答が全く異なる事があることを知り、強く戸惑いました。そのため、何を正解とするべきかを決める事が最も重要だと判断しました。自分が書くべき解答の方向性が決まっていないのに、勉強時間を重ねても無駄ですからね。幸運にも、その答えをすぐに思い付くことができました。実は、私は診断士試験と並行して情報処理試験も受験しており、そこに答えの糸口があったからです。

求められる役割

情報処理試験のプロジェクトマネージャ、ITストラテジスト、システム監査技術者の試験ではそれぞれ午後1で記述試験(診断士の2次試験の内容に相当)がありますが、それぞれ立場役割が異なる試験です。同じような問題が出たとしてもプロジェクトマネージャ、ITストラテジスト、システム監査技術者では解答が異なるという特徴があります。なぜなら、「役割に応じた解答」が求められるからです。3者では権限、成果物も異なるので当然の結果とも言えます。
国から求められている中小企業診断士の役割を改めて確認しました。その役割は「中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家」です。文字通りコンサルタントの仕事です。私もそうでしたが、ほとんどの受験生が経営コンサル自体をした事がないと思います。「診断・助言」についてコンサルタントの仕事の流れは、ざっくりと①経営理念、方針の把握②現状のリソース確認③他社との比較で問題点を認識④問題の解決方針(課題)の提案になると思います。この中で、私が2次試験で最も重要であると考えたのが「他社」との比較です「他社」とは国が考える「中小企業としてあるべき姿の会社」になると考えています。この「あるべき姿の会社」とのギャップを問題として認識し、それを解消するための課題を提案、助言することが私達中小企業診断士としての役割だと考えました。

事例Ⅰでの具体例

それでは「中小企業としてあるべき姿の会社」とはどういう会社でしょうか。私が参考にしたのは全知識、ふぞろい(過去問)、白書などの本です。今回は、事例Ⅰ 組織・人事での具体例を紹介します。組織・人事の視点で、先ほど挙げた本などを基に私が考えた「あるべき姿」は以下のようになります。
・社長が経営ビジョンを持ち、社員に浸透している
強みを活かした経営をしている
強みを持たない分野には参入しない
・社員にモチベーションがある
・社員に必要な教育をしている
・非正規社員を有効活用している
他社、地域、部門間で連携をしている
機会に対して、強みを活かして売上に繋げている
意思決定が早い、迅速
経営資源を集中し、非コア業務を外注化している
高齢者、女性の活用
・戦略または経営課題に合った組織体制
・社員のレベルや士気の高さに合った指導をおこない、学習する組織を志向している事

もちろん、ここに挙げた内容は全て、大小を問わず組織にとって大切なことです。その中でもリソースが足りない中小企業にとって大事だと思われることは太字にしています。事例Ⅰでは主に、①過去の成功要因②現在の失敗の原因③将来に対する課題を問われます。それに対して、①上記の中でできていること、②できていないこと、③経営課題の実現のために最も必要なこと(=②の解消)が解答になります。上記のリストは抽象的な表現なので、ひとつひとつの「あるべき姿」を解答の軸として与件のキーワードを当て嵌めて解答しましょう。
実社会では上記の例のようにできていなくても、きちんと利益を出して成長している会社はたくさんあると思います。でもそれは国が求めているあるべき姿ではないので、解答にはなり得ません。

中小企業庁の思いに寄り添う

中小企業診断士試験では、中小企業庁から求められている「中小企業のあるべき姿」を軸として、それに沿って解答を書き上げる事で中小企業庁の思い(方針)に寄り添った答えが書ける事になります。(もちろん、社長の思いにも寄り添う必要はありますよ!)

私は1次試験が終わった後、中小企業としてあるべき姿を解答軸とすることを決めた上で2次の過去問に取り掛かりました。前年分(2018年)の過去問を5〜6回解いて解答軸の考え方のまとめ、それを具体的に表現するための言い回しや接続語(論理展開)なども練習しました。過去問2年目分、3年目を終え、4年目分を解いたときには初見で70点をようやく超える事ができました(ふぞろい基準)。時間の都合により事例Ⅰだけをこの方法で勉強して9月1日のTAC模試に挑んだ結果、67点の合格点(上位5%)を取る事もできました。9月からは同じ方法で事例Ⅱ、Ⅲでも解答の軸を構築していきました。その結果、本番の試験では、事例Ⅰ〜Ⅲで全て60点を超える事ができました。

まとめ

私は初めて過去問を解いた時、何を答えたら良いか分からなかったり、自信がある解答が大きくずれていたりしました。自己採点で、10点くらいでした。正直、絶望的でした。でも今では、その原因をはっきり分かっています。原因は、解答に”私の考え”を書いた事です。診断士の試験は、グローバル化による競争激化や少子化による経済縮小の経済環境の中で、国・中小企業庁と連携し、これからの日本の中小企業を支えていく人材を選ぶ試験です。そして、その合格者を決めるのは国です。2次試験では、私達の考えや経験談は求められていません。

ほとんどの方は2次試験の過去問をすでに解いていると思います。点数が安定しない、60点を超えられない、解答が全く書けない、時間が足りないなどの困り事はありませんか?2次試験を国語の問題としてではなく、与件の中小企業を国が目指すあるべき姿へと導く役割を担う中小企業診断士として取り組んでみて下さい。そのためにも、導く先のあるべき姿を理解・イメージしてみて下さい。それにより与件企業の成功要因、問題が明確になり、その課題もはっきりと見えてきます。はっきり見える事で、時間不足も解消されると思います。(私は本試験では5分〜10分の解答チェック、再現答案準備の時間を取れました)

明日はNOVさんです。お楽しみに。

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