資格試験の勉強法(コトハジメ)by ふへんもの

タキプロ16期、受験生活22年ふへんものと申します。
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■はじめに
巷には、勉強法があふれかえっています。勉強が苦手だった私は、長い受験生活の最後に勉強がとても得意な先生に師事し、「勉強のやり方」を徹底的に教え込んでもらいました。そこで実に多くのことを教えてもらいましたが、そのなかで、私にとって最も影響の大きかった教えについて、私なりの言葉で共有できればと思います。これは勉強法そのものではなく、さまざまな勉強法を有効に活かすための、基本的な考え方(コトハジメ)と言ったほうが良いかも知れません。
本記事がみなさまの一助となれば幸いです。
■勉強ってなんだ?
ひとくちに「勉強」とは言いますが、勉強ってなんでしょうか。この言葉には実にたくさんの意味があります。ざっくりと大別すると「学習に関する行為」と、「比喩表現で学習ではない行為(例:ちょっとお値段を勉強する)」に分けられるのかなと思います。今回は、もちろん前者についての内容になります。
次に、「学習に関する行為」としての勉強についても、もう少し分解してみます。ひとつは、「①大学受験や資格試験などにむけた学習」、もうひとつは、「②知識や教養を身につけるための学習」、というようにさらに分けられるのではないかと思います。この①と②の違いを意識できるかどうかが、難関資格試験に合格するための重要なポイントだと思います。
では、①と②の違いについて考えてみましょう。共通するのは、先に述べた通り、どちらも「学習に関する行為」であるということです。そして違いは、①には「合格点と期日」があり、②には合格点も期日もない、ということです。これは別に正確な言葉の定義ではなく、あくまでもこの場での私の勝手な定義ですので、その点はご了承ください。
■勉強って知識と教養を身につけることじゃないの?
私は長い間、この2つの違いを分解して理解できていませんでした。これに気づかせてもらえたことが、さまざまな勉強法を活かしていく最初のステップとなりました。そのきっかけとなったのが、こちらの記事です。
このリンク先の記事で紹介されている「点数と時間に関するグラフ」を理解する過程で、私は上記の①と②の違いについて知ることができました。それを理解する前の私の状態は次のようなものでした。「勉強」をしていけば、いつかは診断士にふさわしい知識と教養が身につき、それによって自然と試験にも合格できる(誤り)のだと。つまり、勉強を②の意味でぼんやりと捉えていたのです。

■ふへんもの、「合格点と期日」の制約を知る
上の絵に、①と②の違いを書き込んでみましょう。内容は「合格点と期日」に関するものです。縦軸の「知識・教養」を、合格点を取る「得点力」に書き換え、2次試験を例に合格点である240点を取るための「得点力の制約線(a)」を追加します。そして横軸の「時間」に試験の実施日であるX年10月25日をプロットし、「期日の制約線(b)」を追加します。そうすると、追加した(a)と(b)が交わるところに「試験に合格する点(c)」が現れます。

私は上記のブログを読んだ当時、内容を理解するために、実際にこれを自分で書きながら考えてみました。こうして視覚的にみることで、「①大学受験や資格試験などにむけた学習」と「②知識や教養を身につけるための学習」の違いが明らかとなりました。そして、特に意識すべきことは「合格点と期日」であることが解りました。漠然と知識・教養を身につけた果てに合格があるのではなく、「期日までに合格点を取る力を身につける」ことで、試験に合格することができるのだと。試験日までに得点力が足りなければ、それまでにどれほど努力をしていたとしても(理論的には)合格することはできない。
■世にあふれる勉強法がついにわが手に
では、どうすればよいのか。それには、元々の「青い線」の傾きを変えるしかありません。これを「試験日までにたどるべき道(d)」として「オレンジの線」をプロットします。

X年10月25日の試験に合格するには、この追加した「オレンジの線」を進まなければなりません。青い線からオレンジの線へと傾きを変えるためには、時間が経過する毎に得られる得点力をより高くする必要があります。つまり、「学習効率」を高める必要があるということです。このように試験勉強の要素を分解できたことで、自分がやっている勉強の問題点と対策が見えやすくなりました。
この「合格点と期日」の関係を理解したことで、巷にあふれるさまざまな勉強法が、このグラフのどこを指しているのか、どこを変化させるのかがわかるようになりました。例えば、「まずは過去問をやってみる」、「模試を活用する」などは、自分の現在地を測定するためですし、「復習をしっかりやる」ことは得点力を上げるため、「合格目標年を明確にする」ことは、期日を明らかにするためだといったことが明確になっていきました。自分がやっている勉強法が、どこに何の変化をもたらすものなのかを知ることで、さまざまな勉強法を有効に活用することができるようになったのです。
■おわりに
試験勉強の目的は、教養を高めることではなく、期日までに合格点を取ることです(試験勉強をした結果、教養が高まることもあります)。私はこれまで、みごとにこれを混同していました。特に、22年前にはじめてこの試験に挑戦したときは、試験に合格するための効率的な勉強方法を「小手先の試験テクニック」と蔑み、鼻で笑っていました(誤り)。
ですが、よくよく考えてみれば、これは勉強だけでなく、日常生活や仕事でも同じことです。むしろ、勉強以外では、このように「やるべきことと期限」を意識している人のほうが多いのではないでしょうか。なので、これに気付くことさえできれば、誰もが合格に向けてやるべきことを理解できるし、実践できるはずです。また、蛇足的に申し添えるならば、「期限内に成果を出す」ことは、中小企業診断士としても、身に付けていて然るべき、最も基本的な能力のひとつとも言えるでしょう。この記事を読んでくださった方の、「勉強する」という言葉の解像度が少しでも高まり、多くの有益な勉強法を活用することができたとすれば、まことに嬉しく思います!
次回は、zaki さんの登場です。
お楽しみに!
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