事例Ⅲで合格点をとる方法 by まっく

タキプロ17期の まっく と申します。
本記事では中小企業診断士2次試験の【事例Ⅲ】について、合格点をとるために抑えておきたいことを整理したいと思います。
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目次
■はじめに
中小企業診断士2次試験の中でも、「事例Ⅲは生産・技術の専門知識がないと解けないのでは?」と身構えてしまう受験生は少なくありません。
しかし実際には、専門的な生産技術の知識そのものよりも、与件文から生産現場の課題を読み取り、定石となる改善策と結びつける力が問われる科目です。
■事例Ⅲはどんな科目か
中小企業診断士の2次筆記試験は事例Ⅰ〜Ⅳの4科目で構成され、各科目100点満点・試験時間80分、合計400点満点で実施されます。
このうち事例Ⅲは、試験実施団体である一般社団法人中小企業診断協会(現・一般社団法人日本中小企業診断士協会連合会)が「生産・技術を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」と位置づけている科目で、題材となる企業は製造業の中小企業が中心です。
■「合格点」とはどのラインを指すのか
2次試験の合格基準は、筆記試験の総得点(400点満点)の60%以上、かつどの科目も満点の40%(40点)を下回らないことです。2次筆記試験の合格率は近年18%前後で推移しており(令和6年度18.7%、令和7年度17.6%)、1次試験を通過した受験生同士でも決して楽な戦いではありません。
事例Ⅲは「製造業以外の人には縁遠い」と敬遠されがちですが、出題パターンが比較的安定している科目でもあります。まずは40点を下回らないことを最低条件とし、そのうえで全体として240点以上を積み上げる、という視点で臨むのが現実的です。
■事例Ⅲの出題パターン
事例Ⅲの設問は、①強み・弱みの分析、②生産上の問題点(課題)とその対応策、③今後の戦略、という3つの要素のいずれかに対応していることがほとんどです。
これらの各設問がバラバラの話にならないよう、一貫したストーリーで解答を組み立てることが求められます。
■得点が伸びる人・伸びない人の違い
与件文にある生産・現場の情報を根拠にする
事例Ⅲの与件文には、生産計画の立て方、工程の流れ、受注状況、設備の稼働状況など、現場の具体的な情報が数多く盛り込まれています。
高得点の答案では、これらの記述を丁寧に拾い、設問で問われている論点と結びつけて解答を組み立てられている印象です。
逆に、与件文の情報を十分に使わないまま一般論だけで答案を埋めてしまうと、得点が伸び悩む傾向があります。
自分の実務知識・一般的な生産管理理論だけで書かない
製造業での実務経験がある受験生ほど、自分の持つ生産管理のノウハウをそのまま答案に反映したくなりますが、これは落とし穴です。
自分の経験は大事ですが、それで与件文を軽視することがないように心がけましょう。
1次試験で学んだ生産管理の知識は、与件文の記述を説明・補強するための道具として使い、与件文にない話を独自に展開しないことが重要です。
■事例Ⅲで頻出する生産管理のテーマ
- 生産計画の見直し(全工程での一括策定、計画の短サイクル化)
- 生産統制(進捗管理・余力管理・現品管理)による納期遵守の徹底
- ボトルネック工程の解消・ラインバランシングによる生産性向上
- 多能工化や標準化・マニュアル化による技術継承・生産性向上
- IT活用による生産性向上
- 外段取り化などによる段取り時間短縮
これらのテーマに共通するのは、「限られた設備と人員の中で、QCD(品質・コスト・納期)をどう改善するか」という視点です。
過去問演習の際は、与件文からこれらのテーマに該当する記述を見つけ、対応する改善策を結びつける練習を繰り返すと、初見の問題にも対応しやすくなります。
なお、中小企業庁が2025年5月に公表した資料「中小企業の生産性向上に向けて」によれば、「デジタル化に全くの未着手」又は「アナログな状態からデジタルツールへの移行段階(デジタイゼーション)」にとどまる企業も全体の約66%を占めるとされています。
事例Ⅲの答案でデジタル化の提案が定石とされる背景には、この「まだやれていない企業が多数派である」という現状があると読み解けます。
また、上記資料や2024年版中小企業白書でも、人手不足の深刻化を背景に中小企業の生産性向上が急務であることが指摘されています。事例Ⅲで多能工化等による生産性向上のテーマが繰り返し取り上げられるのは、こうした中小製造業が直面する実態を反映したものといえるでしょう。
■得点を安定させるための解答手順
事例Ⅲで安定して得点するための手順は、おおむね次のように整理できます。
- 設問文を読み、強み・弱み/課題と対応策/戦略のどれを問われているかを確認する
- 与件文から生産計画・工程・設備・人員に関する記述にマーカーを引く
- 設問と与件文の対応関係を整理し、使う根拠を決める
- 生産管理の定石(生産計画の見直し・生産統制・多能工化など)と与件文の記述を結びつけて解答骨子を組み立てる
- 制限字数内に収まるよう、与件文の言葉を活かして記述する
学習の初期段階からこの手順やを毎回同じ順番でなぞる練習をしておくと、本番でも自分の「型」で落ち着いて対応できるようになるかもしれません。
■おわりに
次回は、Cた さんの登場です。
お楽しみに!
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