【2次試験対策】SWOTに始まり、SWOTに終わる by おま

タキプロ17期のおまです。
「正解が公表されない」「採点基準が謎」「日本語の格闘技」そんな数々の噂が飛び交う「2次試験」
とにかく最初は「何書いていいのか、よくわからない」中で事例を解き進めたある時、一つの結論に達しました。
「結局、これってSWOTに始まり、SWOTに終わるのでは」
今回は、私が2次試験の荒波を乗り越えるために唯一信じた「究極の武器」についてお話しします。
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目次
■ SWOT分析という人類が生み出した最高レベルの発明
巷には多くのフレームワークが溢れています。
3C、VRIO、5フォース、PEST……
どれも素晴らしいですが、試験本番の極限状態で、これらを使いこなすのは至難の業です。
しかし、難しく考えることはないです。
とにもかくにもまずは冷静に「SWOT分析」を行えばよいのです。
あまりにも基本的すぎて「今さらSWOT?」と笑う方もいるかもしれません。
しかし、複雑な与件文を整理し、一貫性のある助言を導き出す上で、これほどシンプルで強力なツールはなく、わざわざSWOT分析を出題して受験生に差をつけさせるくらい、シンプルでありながら奥深いツールでもあります。
そもそも、3CもVRIOも5フォースも外部/内部環境整理のフレームワークはいずれもSWOT分析がベースとなっており、SWOT分析の「外部環境(OT)」と「内部環境(SW)」をより細かく、解像度高く切り出すための補助線に過ぎません。
- 5フォースやPEST分析:外部環境(OT)の解像度を上げ、企業の「機会」と「脅威」を炙り出すためのフィルター。
- VRIO分析やバリューチェーン:内部環境(SW)を深掘りし、何が真の「強み」で、どこが致命的な「弱み」かを特定するためのメス。
- 3C分析:市場(O/T)、競合(O/T)、自社(S/W)を網羅的に整理し、SWOT全体の整合性をチェックするためのフレーム。
つまり、すべての道はSWOTに通じており、逆説的に言えばSWOTの整理ができなければ3CやVRIOなどの分析ができるわけないのです。
■「強み」と「弱み」は全事例与件文に必ず書いてある
2次試験の与件文を読んでいると、まるで宝探しをしているような気分になります。
時には膨大な与件文に脳がパニックになりそうになるのですが、冷静に読み解いて見ると、いずれの事例にも必ず「強み(S)」「弱み(W)」は書いてあります。
- 「100年続く伝統の技術(S)」がある一方で、「若手への技術承継が進んでいない(W)」
- 「地元顧客との強固な信頼関係(S)」はあるが、「新規顧客の開拓ルートがない(W)」
- 「潤沢な自己資本がある(S)」が、「レバレッジをかけた投資ができていない(W)」
出題者は、私たちに「素晴らしいアイデア」を求めているわけではありません。
与件文に散りばめられた「強み(S)」と「弱み(W)」を正しく検出し、それを解答用紙に過不足なくプロットした上で、提言を組み立てられているか。
いわば、「与件文という名のカンニングペーパーから、正解のパーツを抜き出す作業」。 そう割り切ることで、私は「自分の主観」という最大の敵を排除し、俗に言う「ポエム」からの脱却を果たせたと考えています。
■全ては「強みを活かし、弱みを補う」に帰着する
実は、2次試験の解答構成は、驚くほどシンプルに集約されます。
- 強み(S)を活かして、機会(O)を掴み、売上を上げる。
- 弱み(W)を補い、脅威(T)を回避し、組織を固める。
はっきり言って、これだけです。
どんなに難解な問いであっても、この「基本の型」から外れた瞬間に、得点は逃げていきます。
なぜならば、「持たざる」存在である中小企業は「差別化集中戦略」しか取りうることができないからです。
これは経営戦略、マーケティング戦略、製造戦略、財務戦略いずれにおいても当てはまります。
「この会社に足りないのはDXだ!」と、与件文にない最新トレンドを持ち出すのは「経営者の独りよがり」と同じです。
診断士に求められるのは、企業が持っている既存資産の強みを再定義し、それを市場機会にどうぶつける、または既存資産の弱みを補い、競合や市場環境の脅威にどう対処するか。
全ての事例において、私は常に「この解答は、A社の強みを殺していないか? 弱みを放置していないか?」と自問自答し続けました。論理的一貫性の正体とは、突き詰めれば「SWOTの整合性」に他ならないからです。
なお、事例Ⅳについては、計算問題が中心ではあるので、計算力を磨き込めばある程度の得点は取ることができる構造にあります。
しかし、財務諸表分析において、B/SやP/Lを分析していく中で拾い上げていく数字の根拠には、背景となる事例企業の強みや弱み、機会や脅威といった与件文との接続性が重要です。
単純に指標の優劣だけを見ても「試験」という意味での正解には近づきますが、そもそも中小企業診断士は「数字の意味」を経営や財務、事業に接続させて、「生きた数字」として扱っていく必要があり、それこそが相対評価でもある2次試験における合否の分かれ道であると考えています。
だからこそ、2次試験の与件文の中にあるSWOTを可能な限り拾い上げることを、ルーティンとして組み込むことが重要です。
■ 2次試験の解答に、一貫したストーリーがあるか
実際に2次試験を解く上での細かなテクニックはたくさんあれど、いずれの事例も各回答を通じて「与件文にある強み、弱み、機会と脅威を捕まえた上での提言ストーリーになっているか」これが実は最も重要であり、各設問単位の正誤以上に、「全体として、論理の一貫性を組み立てられているか」は、本質的な診断/コンサルティング能力として求められるものだと考えています。
例えば、字数制限を取っ払った上で、論理性の矛盾がない一貫した回答が作れているのかの観点で問題を解いてみるのもよいかもしれません。
字数制限については、編集/要約能力(抽象化技術)を求められていると思うのですが、そもそも論理性が担保できていないものを編集/要約しても、論理的な回答にはならないので、あえて最初は字数制限を無視してもいいと思います。
正直、字数制限や要約については、診断士2次試験独特のキーワード抽出や解答構文など、テクニックや訓練で補える部分はたくさんあります。
■ おわりに
いかがでしたでしょうか。
試験対策と言う意味でのテクニック論とは少し異なるかもしれませんが、振り返ると本当に「SWOTにはじまり、SWOTに終わる」というのが私個人の感想でしたし、SWOTのフレームワークが自分の血肉としてインストールされたことが、診断士受験を通じて実は一番大きな成果だったのではないかとさえ思っています。
ちなみに、個人的にSWOT分析の考え方をわかりやすく理解する上で「SWOT分析による戦国武将の成功と失敗」という、戦国武将が取った計略をSWOTで分析するという書籍がオススメです。
人生設計、キャリア、あらゆるものに対して適用可能なSWOT分析は、診断士受験に限らず本当に万能です!
次回は、まっく さんの登場です。
お楽しみに!
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