【試験まで3ヶ月】事例Ⅲの設問別・解き方TIPS(第1問〜最終問題まで)by まこはや

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目次
■はじめに:残り3か月、事例Ⅲの視点
1次試験が終わると、いよいよ2次試験まで残り3ヶ月です。次のような受験生の声を聞くことがあります。
- 「与件文は読めているのに、制約条件の拾い方に迷って時間をロスする」
- 「管理の話を書くべきか、現場の作業改善を書くべきかが曖昧」
事例Ⅲは、テーマごとに問われているレイヤー(視点)と解答の型が割とはっきりしている科目です。
ここを外さなければ大崩れを避けることはできると思います。
このブログでは、試験対策において重要と思われる代表的な視点・考え方をピックアップしました。
日々の演習や解法プロセスの整理・点検の参考にしていただければ幸いです。
■テーマ1:【第1問】事例Ⅲ特有の「現状分析(強み・弱み・課題)」設問での対応
まずは試験の最初に来る第1問、現状分析の攻略法です。基本は「与件文から素直に要素を抽出する」ことですが、設問につく条件の有無で意識を変える必要があります。
①「生産面」「販売面」などの制約条件がつく場合がある
事例Ⅲの第1問では、設問文の中で、「生産面の強み」「生産面・販売面の課題」といった制約条件がつくことがあります。
| ・令和5年度事例Ⅲ 第1問 C社の生産面の強みを2つ40字以内で述べよ ・令和4年度事例Ⅲ 第1問 2020年以降今日までの外部環境変化の中で、C社の販売面、生産面の課題を80字以内で述べよ |
- 「生産面」の制約条件がついたときは:
営業・販売などの前後工程以外の「モノを作る活動全般」に関わる要素を与件文や設問文の記述から抽出する必要があります。もしも制約条件を無視して販売面のことだけを書くと「条件不適合」で大幅減点になってしまいますので注意しましょう。
② 制約条件が付かない場合はどうする?
例えば「C社の強みは」という形で、設問文の中で「生産面の」という条件が付かない場合でも、
事例Ⅲである以上、「生産面の強み・弱み」は必ず解答に入れる意識を持ちましょう。
- 与件文にはほぼ必ず生産面の要素が盛り込まれています。
販売面の強み・弱みも与件文中にある場合、それを答案に書くことは問題ありませんが、
生産面に一切触れず販売面だけを書くような答案は避ける方が良いでしょう。
■テーマ2:【生産改善】「管理」と「オペレーション」の設問は2段階でアプローチ
事例Ⅲでは、生産活動そのものの助言を問う設問が2つあることが多いです。
このような場合は、「設問の切り分け ⇒ 設問ごとの対応」の2段階でアプローチします。
ステップ1:設問内容を切り分ける
まず、2つの設問の中で、「仕組み(生産管理)」の話か、「現場(作業・オペレーション)」の話かを切り分けます。
| ・令和5年度事例Ⅲ 第2問 ~~。どのように工程改善を進めるべきか。100字以内で助言せよ。 ・令和5年度事例Ⅲ 第3問 ~~。どのように工程管理業務を改善するべきか。その進め方を100字以内で助言せよ。 |
令和5年の場合、第2問と第3問が、生産活動の助言設問ですが、
第2問「工程改善」 ⇒ 「現場(作業・オペレーション)」の設問
第3問「工程管理業務」 ⇒ 「仕組み(生産管理)」の設問
という形で切り分けます。
ステップ2:設問ごとに対応する
切り分けができたら、それぞれのテーマに対応するフレームワークを当てはめます。
- 切り分け結果A:仕組み(生産管理)の設問
- 問われていること: 納期遅延、在庫過多、工程の停滞など、工場全体の仕組み
- よくある対応策:「生産計画」と「生産統制」をセットで解答を考える!
- 生産計画: 日次化、小ロット化、見直しサイクルの短縮(精度向上)
- 生産統制: 進捗・余力・現品情報のリアルタイム共有・一元管理
- ポイント: 片手落ちの答案にならないよう、「生産計画」と「生産統制」をセットで解答内容を作ります。
- 切り分け結果B:現場(作業・オペレーション)の設問
- 問われていること: 生産性の向上(作業のバラツキ、技術継承、特定工程のボトルネック、品質不良などの改善)
- よくある対応策:「標準化」「マニュアル化」「教育・多能工化」のセット
- 属人化している現場作業を標準化し、マニュアルを作成して教育(多能工化)を行うことで、再現性と柔軟性を高めます。
■テーマ3:「IT活用問題」の攻略法
IT化は本来、生産活動に限らず全社的な活動に関わるものですが、
事例Ⅲでは「生産活動の改善(生産性向上や情報共有)のためにどうITを活用するか」という助言問題として出題されることが多いです。
事例Ⅲにおいて、令和5年以降は出題がないですが、平成30年から令和4年の5年間で3回出題されていました。
① 解答の骨組みは「DRINK」をイメージする
IT活用の施策を問われたら、有名なDRINKを思い浮かべると整理しやすいです。
| D(データベース化): 顧客情報、仕様書、工程情報などをデータ化 R(リアルタイム): 進捗や在庫状況を即座に把握 I(一元化): 各部門バラバラだった情報を一つのシステムに集約 N(ネットワーク): 本社と工場、営業と製造をオンラインで接続 K(共有): 必要な情報を関係者全員で共有 |
② DRINKの前に意識したい「IT化の事前準備」
与件に書かれた現場の現状がアナログ、紙ベース、暗黙知で運用されている場合、
いきなりシステムを導入しても現場の効率化は難しいでしょう。
DRINKを実施する前に、「IT化の事前準備」を意識・想定する方がスムーズな助言になることが多いです。
- 暗黙知の形式知化: 熟練工の勘やコツを言語化・数値化する
- アナログ情報のデジタル化: 紙の作業指示書や日報をデータ入力化する
- 業務の標準化: バラバラな作業手順を統一してからシステムに乗せる
「業務の標準化やデジタル化(準備)」を整えた上で、「DRINK(活用)」へ繋げるストーリーを作ると、非常に説得力のある答案になります。
■テーマ4:【最終問題】「営業戦略問題」の解き方
第4問や第5問でよく問われる「新市場開拓」や「新商品展開」などの経営・営業戦略問題です。
事例Ⅱ(マーケティング)と同じ感覚で「ターゲットを設定してプロモーションする」と答えるだけでは、事例Ⅲの回答としては足りないことが多いと思います。
事例Ⅲの営業戦略は、「生産面の強み」とセットで答えるのが鉄則、と考える方が良いでしょう。
| 「営業戦略問題」の解き方・パターン (1)生産面の強みを維持・強化する(技術力、短納期対応力、多品種少量生産など) + (2)その強みを武器に営業を展開する(新規開拓、新商品の浸透など) |
「工場で作れる強み」と「営業で売るターゲット」を一本の軸で繋げた答案を目指しましょう。
■おわりに
残り3ヶ月の学習で大切なのは、新しい知識を増やすことよりも、「設問を見た瞬間に該当する型(フレームワーク)が浮かぶ状態」をつくることです。
- [1] 第1問(現状分析): 条件があれば厳守。条件なしでも「生産面」の要素を盛り込んでいるか?
- [2] 生産改善: 「管理かオペレーションか」を切り分け、「生産計画+生産統制」または「標準化・マニュアル化・教育」で対応できているか?
- [3] IT活用: 前提条件(暗黙知の形式知化・標準化等)を踏まえた「DRINK」になっているか?
- [4] 営業戦略: 「生産の強み」と「新規開拓・新商品戦略」がセットになっているか?
冒頭でも触れた通り、事例Ⅲの知識・対応策はこれですべてではありません。
しかし、今回挙げたポイントは答案の骨組みを作る上で外せない代表的な柱になると考えています。
日々の過去問演習のとき、ご自身の解法プロセスを点検される際に、ご参考にして頂ければ幸いです。
次回は、とんす さんの登場です。
お楽しみに!
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