2次試験対策(事例ⅠⅡⅢ)実力を劇的に伸ばすPDCA振り返り術 by まこはや

4事例共通

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■はじめに

80分後の「ミスの振り返り」こそが合格の種

中小企業診断士2次試験(事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)の学習において、最も実力が伸びる瞬間は事例を「解いている最中」ではありません。解いた後の「振り返り」にあります。

合格するためには、単なる答え合わせを超えた「質の高い振り返り」と、それを次へと繋げる「PDCA」が不可欠です。

1. 振り返りのプロセス別「具体的チェックポイント」

①の全体の時間配分から始め、②~⑤の各フェーズを順番に振り返りましょう。「できなかった原因」を言語化することが第一歩です。


① 80分間全体

•時間配分は計画通りに進んだか?

(解答作成を40分から開始できたか)

(それぞれのフェーズに何分かかったか、予定時間を超えなかったか)


② 設問分析(出題意図の把握)

•題意と制約条件を正しくつかむことができたか?

(「題意」:もっとも問われていること、「制約条件」:外すことのできない条件)

(「助言せよ」と「理由を述べよ」、「今後の戦略」と「現状の課題」を正しく区別したか)

•知識の「引き出し」は適切だったか?

(組織構造、生産管理、マーケティングの4Pなど、関連する1次知識を即座にメモしたか)

•「誰に対して」の施策か明確だったか?<事例Ⅱ>

(既存顧客、新規顧客、協力会社など、ターゲットの取り違えはないか)

③ 与件文解釈(情報整理)

•SWOTの根拠を正確に拾い上げたか?

(「弱み」だと思ったものが、実は「脅威」ではなかったか)

•社長の想い・経営理念を把握できたか?

(社長が今後目指すこと、想いをつかむことができたか)

•拾うべき要素を見落とさずに拾えたか?

(「課題」「強調された表現」「ターゲット」「経営資源」などを拾えたか)

•段落ごとの役割を意識できたか?

(「第3段落は生産上のボトルネックについて書かれている」など、情報の場所を把握できたか)


④ 与件と設問の対応付け(一貫性の確認)

•与件と設問の対応付けを間違わなかったか?

(第3問と対応付けするところを、間違って第2問と対応付けしなかったか)

(その前提として、第2問と第3問の切り分けは適切に行えたか)


⑤ 解答作成(アウトプット)

•「結論ファースト」で構成できたか?

(採点者が真っ先に知りたい答えを文頭に持ってきたか)

•設問文の制約条件を外した解答になっていないか?

(制約条件の時制にあてはまらない時期のことを解答していないか)

•社長の想い・経営理念に寄り添えたか?

(解答の方向性が、社長の意向と矛盾していないか)

•多面的な切り口を持たせたか?

(「売上向上」だけでなく「コスト削減」や「リスク管理」など、異なる視点を盛り込んだか)

•キーワードの使い方は適切か?

(診断士らしい専門用語(例:差別化、コアコンピタンス)を使えたか)

•設問間で要素の「重複」や「漏れ」はなかったか?

(第2問で書くべき内容を、第1問ですべて使い切ってしまわなかったか)

•因果関係は「AだからB」と論理的につながっているか?

(いきなり結論に飛び、与件文の根拠を無視した「決め打ち」をしていないか)

2. なぜ「ミスの体験」を振り返ることが重要なのか

模範解答を見て「次はこう書こう」と思うだけでは不十分です。ミスの体験を深掘りすべき理由は3つあります。

①「自分専用の落とし穴」を知るため:

「後半に焦ると与件を無視する」といった自分固有の癖は、ミスをした瞬間の記憶の中にしかありません。

② 知識を「武器」に変えるため:

ミスをした時の「悔しさ」や「痛み」を伴う振り返りは、脳に深く刻まれ、同じミスを繰り返さないための確かなスキルとして定着します。

③ 本番のパニックを防ぐため:

過去に経験した「失敗パターン」をストックしておくことで、本番のトラブルも「想定内」として冷静に対処できるようになります。

3. GAP分析から具体的アクションへ落とし込む

次に、自分の解答と模範解答を比較し、そのGAP(差)の原因を深掘りします。そして、GAPをなくすための対応策(具体的アクション)を作ります。

<分析の例>

•GAP:「知識不足」で切り口が浮かばなかった

 ⇒ 対応策:その分野の1次テキストを読み直す。

•GAP:「読み飛ばし」で条件を見逃した

 ⇒ 対応策:「制約条件は必ず2度読みし、四角で囲む」というルールを作る。

•GAP:「時間不足」で書ききれなかった

 ⇒ 対応策:「残り20分で書くべき量をあらかじめ決める」仕組みを作る。
  (例えば、残り20分の時点で判断:2問残した状態ならOK、もっと残っているならペースを調整)

4. PDCAを回し、OSをアップデートし続ける

この「振り返り→原因分析→対応策の実施」のサイクルこそが、合格に近づくための王道です。

•Plan(計画) : 前回の反省(対応策)を解法手順に組み込む。

•Do(実行)  : 決めたルールを意識して、80分で解く。

•Check(評価): プロセスと結果のGAPを再確認する。

•Action(改善): 「自分だけの解法マニュアル」をさらにブラッシュアップする。

自分の解き方のOS(基本システム)をアップデートするイメージです。

■おわりに

私は合格まで5年かかりました。その間、ミスをするたびに自分を責め続けていました。

転機が来たのは、5年目に通った予備校の先生からのひと言でした。「自分を責めるのをやめてみては」——それだけで、振り返りの質がまったく変わりました。

それからは、もう一人の自分が「この80分間、彼はどう動いたのか」を観察するような気持ちで振り返るようにしました。「こういうミスがあったか。これは貴重な気づきだ」と捉えることができるようになったのです。なお、いつもうまくできた訳ではありません。それでも取り組み続けました。あきらめずに取り組み続けることが大切なのではと思っています。

2次試験80分間の振り返りは「思考の癖」を修正していく作業です。ミスは実力不足の証ではなく、「伸びしろの発見」に他なりません。

自分のできなかった箇所と向き合いながらも、それをネガティブにとらえずに、その体験を宝物のように扱ってみてください。あなたの答案は確実に、合格圏内へと進化していくと思います。

次回は、おま さんの登場です。 

お楽しみに! 

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