メージのラジカル設問分析 第5回~制約を利用する~

 

こんにちは。最近、HNはひらがなの方が良かったかもと悩んでいるメージ@タキプロです。
毎週、どこかで更新中のシリーズ「メージのラジカル設問分析」第5回です。
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前回は平成23年度 事例I 第1問を使用して、私なりの設問分析を提示しました。
今回は、その続きから。
今回も長くなります。すみません。
まずは、問題を再掲させて頂きます。


第1問(配点40点)

 A社は、かつて一般家庭向け医療品を中心に事業展開してきた。しかし、近年の経営環境の変化の中で、医家向け医療品分野での事業強化に積極的に取り組んでいる。
このことに関して、以下の設問に答えよ。

(設問1)
 A社にとって、かつて主力製品であった一般家庭向け医療品と、近年注力し始めている医家向け医療品では、営業活動に、どのような違いが求められるか。120字以内で説明せよ。

(設問2)
 近年、A社が医家向け市場に注力しているのはなぜか。その理由を、120字以内で説明せよ。


前回は、(設問1)の1.5次知識を含む妄想爆発「ラテラル」的想定まで行いました。

続いては、解答のフレームの想定です。
「違い」を求められているときは、いくつかのパターンが想定できます。
「違いは一般:Aに対し、医家:Bである。」
「一般:Aに対し、医家:Bである。」(の主語落とし)
「一般:Aである、医家:Bである。違いは~である。」
3つほど想定はしますが、「違い」の場合、大体はに落ち着くと思います。
また、解答を編集する際には、AとBの中身が同じフレーム、要素になるように注意します。

次は、解答要素の想定です。
本問の場合は、要素は大きく分けると「一般向け医療品の営業活動」「医家向け医療品の営業活動」になると思います。明確な「違い」も要素になるかもしれません。
さらに、営業活動を細かく分類すると、この段階での想定では以下の3パターンに分かれると思います。

P1営業活動の中身を因果でつなぐ「αにより、βが求められる」
P2営業活動の中身を列挙する「①α、②β、…」
P3営業の活動の中身を因果列挙でつなぐ「①αにより、β、②γにより⊿、…が求められる」

P1の場合、要素は、合計で最低4つ(一般:因、果、医家:因、果)
P2も最低4つ(一般:①、②、医家:①、②)
P3は8つ(一般:①因、果、②因、果、医家:…)にまでに分解できます。

要素がいくつあるかは、字数、配点から大体想定できます。
私の所属していた勉強会及び周辺の勉強仲間の間では、20字1要素というのが定説でした。
今回の設問要求は120字ですから、6つ位の要素に分解して採点されると考えられます。
そうすると、P1、P2だと要素過少(違いを明記する場合は丁度良い位)、P3だと要素過多となるのですが、詰め込めるなら詰め込んだ方が良いというのが、私の考えになります。まぁまだ設問分析の段階では、どのパターンか確定しませんが

また、ここからさらに要素を知識想定するのですが、今回の場合は「営業活動」の中身として何でも入る可能性があるので、前回想定した知識で切り分けるか、要素が入ればいいかなぁ位で終わりにします。

最後に難易度の見積もりを行います。
難易度の見積もりは、第3回でもお伝えした通り、設問分析時と全体戦略時で2度行います。最終決定は全体戦略時なので、この段階ではざっくりの見積もりになります。
難易度→得点見積→詳細分析時の時間配分を順に想定します。
本問の場合は、
診断問題であることから、与件本文に要素がある可能性が高い→難易度は普通位?与件に要素がない場合は、難易度アップ
配点は40点中20点と想定→6割の12点は取りたい
時間配分→10分
という想定をこの段階でします。

これで、第1問(設問1)の設問分析が終わります。
前回からここまでがだいたい1.4分位になります。

 

それでは、続いて(設問2)です。
まだまだ続くので、コーヒーでも飲みながら気楽に見てくださいね

 

まず、設問タイプ。これも診断問題ですね。ただし時系列は未来も含んでいる可能性があります。
なぜなら、「注力している」ということなので、現在取っている戦略であり、今後の方向性でもあるからです。
予備校によっては、過去と未来(現在)の間で設問を切り分けろと教えるところもあるようですが、本問のような場合だとその切り分けができない、または、断定してしまって解答の方向性がズレてしまう可能性があります。
その点、診断なのか、助言なのかに切り分けるやり方は、切り分けの明確性が高まり、与件との対応付けや、難易度想定が行いやすくなると思います。本問は、診断問題の中でも戦略を立てた理由なので、環境分析になりますね。

設問要求、制約は、以下の通りになります。リード文は前回参照。


(設問2)

 近年A社医家向け市場に注力しているのはなぜか。その理由を、120字以内で説明せよ。

 要求、 制約


設問間の関連性もみましょう。

前回お伝えした通り、詳細分析時には(設問1)と同時に処理します。
また、本問は未来のことも含んでいる可能性が高いため、助言問題の特に戦略問題との関連性が高くなりそうです。

次は、1.5次知識、解答フレーム、要素の想定になります。
まず、知識想定。
想定は、以下の通り。

リード文
“経営環境の変化”
内部 経営資源の変化、強みの変化、与件でA社がやってきたこともチェック!
外部 5フォース(売、買、競、新、代)、PEST(政治、経済、社会、技術)の変化
さらにSWOTに切り分けて、クロスSWOTして解答要素に使いたい。

“事業強化”
アンゾフの成長ベクトルでは、新市場開拓か多角化かな?
新規事業として始めたのだとしたら、
組織スラックの活用、新事業分野の認識、主力事業の需要停滞、リスク分散、シナジー追及も想定。切り口にも使えそう。

(設問2)
“注力している”
今現在の戦略なので、課題もチェックしよう!

次に注目して頂きたいのが、設問中の「その」です。
私の師匠が「指示語チェック」と命名していましたが、その「指示語チェック」を行います。
作業としては、国語のお勉強っぽいですが、指示語が何にかかっているのかを単語レベルでチェックします。
ここでも、どこにかかっているかを断定せずにあらゆる可能性を考えます。
今回の場合、「その」理由の「その」を探すと、
「近年」の理由→「近年の環境変化」が理由となる
「A社」の理由→「A社の内部の状態/変化」が理由となる
「医家向け市場」の理由→「医家向け市場の状態/変化」が理由となる
「注力している」理由→「注力できる/注力しなければならない課題」が理由となる
が考えられます。
殆どの場合、指示語の前の制約条件が「その」の指し示す単語に該当するかと思います。
なぜ、このようなことをするかというと、特に設問要求に指示語がかかっているときに有効なのですが、制約条件がそのまま解答の切り口、またはフレームに使える可能性が生まれるからです。
これは、「ロジカル」に思考するのひとつとも言えます。
ロジカルシンキングでは、MECE(漏れなくダブりなく)で考えましょうと言われますが、指示語チェックをすることで、少なくとも出題者が考える要素は漏らさないことができます。また制約条件を絶対にはずさなくなります

解答フレームは、「理由は、~~のため。」
要素としては、因果が入ると思うのですが、要求120字より、こちらも6要素位でしょうか。
因果の構成としては、
P1因果列挙「①αによりβ、②γにより⊿、③εによりζ、のため」
P2因果列挙「①αによりβとなりγ、②⊿によりεとなりζ、のため」
の6要素想定がきれいに収まりそうです。もちろん理由6列挙の可能性もあります(私はあまり好きではありませんが)。
切り口の候補としては、指示語チェックでみた4つを使うか、または、知識想定したクロスSWOTや多角化の5要素などが考えられそうです。
理由を複数列挙する場合は、ちゃんと「ロジカル」に考えたいところです。
2次試験における「ロジカル」性については、次回お伝えしたいと思います

 

最後に難易度想定もしましょう。
こちらも(設問1)と同様に、
診断問題であることから、与件本文に要素がある可能性が高い→難易度は普通位?
配点は40点中20点と想定→6割の12点。切り口がはまれば7割位いけるか?
時間配分→10分~12分で取りに行きたい。
と想定しました。

 

以上、駆け足で見てきましたが、2回に渡り、例題を用いて、「私ならこう分析する!」というのを示してみました。如何でしたでしょうか?

それでは、また次回!

(次回の更新は、来週土曜夜の予定です。)


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