「財務・会計」の突破口とは by なんざん

タキプロ16期の なんざん です。
中小企業診断士試験を突破するためには、避けては通れない道「財務・会計」。今回は、1次試験はもちろん、2次試験においても重要科目となる「財務・会計」について、その突破口をお伝えします!
目次
■はじめに
1次試験の科目の中でも、特に文系出身者や初学者が壁を感じやすいのが 「財務・会計」 です。「数字を見るだけで眠くなる」「計算が合わない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。しかし、「財務・会計」は 「センス」ではなく「戦略」で攻略できる科目です。本日は、そんな1次試験「財務・会計」を突破するための 4つの極意をお届けします。
■極意1:「満点主義」を捨て、60点を取りに行く経営判断
「財務・会計」の学習において最も陥りやすい罠は、真面目にすべての範囲を完璧にしようとすることです。しかし、1次試験は60点を取れば科目合格なので、そこまで深追いすることは良い戦略とは言えません。「満点主義」を捨て、取るべき問題を必ず取る意識が重要です。
• リスク管理としての「捨て問」: 「財務・会計」は毎年のように新しい出題パターンや難問(新傾向)が混ざる科目です。これらに時間を奪われると、取れるはずの問題まで落とすリスクが高まります。
• A・B・Cランクに集中する: 過去問の難易度にはバラつきがあります。難易度が高いD・Eランクの問題は流し読み程度で済ませ、多くの受験生が正解するA〜Cランクの問題を確実に落とさないことが、60点確保への近道です。
• 「即マーク」の勇気: 試験中に見たこともない知識問題や、解法がすぐに浮かばない問題に出会ったらどうするか?答えは 「即、適当にマークして次へ進む」 です。15秒悩んで分からなければ、それ以上考えても時間は無駄です。
これはビジネスにおける 「投資対効果(ROI)」 の考え方と同じです。配点は難問でも基本問題でも同じ4点です。合格という利益(60点)を確保するために、リソース(試験時間と勉強時間)を最も効果的な領域に配分しましょう!
■極意2:2次試験(事例IV)を見据えた「選択と集中」
「満点主義の回避」は、単に手を抜くことではありません。 「2次試験に直結する分野は深掘りし、そうでない分野は深入りしない」 というメリハリも意味しています。
• 事例IV直結分野は「逃げ場なし」: 1次試験の段階から、2次試験(事例IV)で頻出となる以下の論点は、重点的に理解しておく必要があります。これをしておくことで、事例Ⅳの学習効率性が格段に向上します。
◦ CVP分析(損益分岐点分析)
◦ 各種経営分析指標(安全性・収益性・効率性)
◦ キャッシュフロー計算書
◦ 投資決定(NPV・IRRなど)
• 深入り不要な分野: 一方で、証券投資論の深い部分や税効果会計、複雑な仕訳など、2次試験との関連性が薄く、かつ難易度が高い論点については、深入りせず基本を押さえる程度に留める勇気も必要です。
受験を終えた今、診断士試験を振り返ってみると、「1次試験の「財務・会計」は、2次試験(事例IV)の基礎体力そのものである」 と感じています。この重要論点を「得意」にしておくと、最終合格がぐっと近づきます。
■極意3:急がば回れ。「簿記」という基礎体力
「財務・会計」のテキストを読んでも頭に入らないという方。それは、英語の文法を知らずに英字新聞を読もうとしているのと同じかもしれません。そんな時は、「簿記(特に3級・2級レベル)の学習」を行うことも有効です。
• 財務諸表の「言語」を学ぶ: 財務諸表(B/S、P/L)は簿記のルールで作られています。簿記の知識がないと、そもそも財務諸表の意味を読み解くことができません。
• 図で理解する: 財務3表のつながりを図解でイメージできるようにすることで、単なる暗記ではなく「構造」として理解できるようになります。
• 無料ツールの活用: 最近では、「CPAラーニング」などの簿記や会計を無料で学べる動画サービスも充実しています。これらを活用し、視覚的に理解を深めるのも一手です。
簿記の学習は、スポーツで言うところの「走り込み」や「筋トレ」 です。地味で遠回りに見えますが、本試験(試合)で応用問題を解くための絶対的な土台となります。必須ではありませんが、時間に余裕がある方は是非試して頂きたいです!
■極意4:電卓なしの60分一本勝負。「計算しない」技術
1次試験の「財務・会計」は60分勝負。しかも 電卓は使用不可 です。ここで重要になるのがテクニックです。試験時間がどうしても足りない!といった方に実践していただきたい内容です。
• 最後まで計算しない: 正確な数値を算出することにこだわらず、選択肢の桁数や概算で答えを絞り込むことができます。「最後まで計算しなくても正答は導ける」 という意識を持つことで、時間を大幅に短縮できます。
• 図解を使う: きれいな計算式を書く必要はありません。情報を整理するために図を描き、計算ミスや情報の抜け漏れを防ぐことが有効です。
• 毎日コツコツ: 計算力は一朝一夕にはつきません。毎日少しずつでも計算問題に取り組み、「解法プロセス」を瞬時に引き出せるようにすることが重要です。これは、事例Ⅳにも通じる戦略ですので、是非とも参考にしてください。
■過去のタキプロ記事【財務・会計】の紹介
タキプロでは、これまで執筆された方々の知見が数多く蓄積されています。ここでは、「財務・会計」に関する記事でよく閲覧されている記事を紹介します。これらの記事も参考にしていただき、「財務・会計」の合格率を上げていきましょう!
・「財務・会計」が苦手な方へ! by うなぽん
「財務・会計」の足切りを乗り越えたうなぽんさんが、苦手を克服する「ペンキの薄塗り」勉強法を伝授します。問題集の分冊や毎日の習慣化など、無理なく続けられる等身大の工夫で合格を引き寄せた体験記です。
・財務・会計は段階的に by こみ
「財務・会計」を後回しにしていたこみさんが、基礎本から始めて76点を獲得した「急がば回れ」のステップアップ法を紹介します。「過去問で躓いたら基本問題集に戻る」という決断が、結果として知識の確実な定着と合格を引き寄せました。2次試験を見据えた学習の重要性など、独学ストレート合格者だからこそ語れるリアルなアドバイスが満載の記事です。
・労働生産性まとめ by kenken
労働生産性の基本から、1次・2次試験で狙われやすい論点までを整理して押さえられる記事です。売上高や有形固定資産、人件費などに分解して捉えることで、指標同士のつながりを式レベルで理解する重要性が解説されています。過去問での出題例も踏まえつつ、「自分で分解式を書けるようにする」ための実践的な復習ガイドとして活用できる内容です。
・事例Ⅳにつながる財務・会計 アカウンティングとファイナンスの違いを理解しよう by みにまる
事例Ⅳの土台となる「財務・会計」を、アカウンティングとファイナンスの役割の違いから整理して解説している記事です。アカウンティング=過去の利益を記録・報告する仕組み、ファイナンス=将来のキャッシュを生み出すための意思決定という対比で、学習の焦点を明確にしてくれます。キャッシュ・フロー計算書とFCFの違いなど、1次知識を2次・事例Ⅳの思考にどうつなげるかが具体例付きで示されています。
・【財務・会計】図で理解する財務3表 by ゆるふ
財務3表を「資金調達→投資→利益還元」の企業サイクル図で一枚にまとめ、数字の流れを視覚的に捉えられるよう解説した記事です。安全性指標(流動比率など)はB/S内・表間比較、効率性指標(売上高経常利益率など)はP/L中心という位置づけを明確にし、暗記ではなく「何を測っているか」の本質を理解させてくれる内容です。
■おわりに
いかがでしたか。この4つの戦略を意識して、まずは「毎日コツコツ」学習を続けてみてください。 苦手意識を克服し、「財務・会計」を得点源に変えていきましょう!
次回は、たいへいよう さんの登場です。
お楽しみに!
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