生成AIを活用して試験勉強を効率化しよう(1次試験編)

タキプロ16期のケンジです。今回のブログではタキプロ特集記事として生成AIを活用した勉強法をご紹介します。生成AIに興味があるメンバー6名(ケンジ、MaCs、Relax、すこやか、なんざん、ひらく)の知恵を結集して作った力作です。是非、ご覧ください。
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目次
■はじめに
ChatGPTが登場してから2年半ほどが過ぎ、世は生成AIブームの真っ最中です。中小企業診断士試験に挑戦している皆さんの中でも試験勉強に生成AIを活用されている方も多いのではないでしょうか。一方で多種多様な生成AIツールがリリースされ、また日進月歩で進歩する中、生成AIを具体的にどのように使えば試験勉強を効率化できるかよくわからないという方もおられると思います。
そんな方に向けてタキプロでは、数多くのツールの中から厳選して中小企業診断士試験に役立つ生成AIの具体的な活用法をご紹介する特集記事を作ることになりました。今回は、その第一回として1次試験に役立つ活用方法としてGoogle社が提供している「NotebookLM」を活用した学習方法をご紹介します。
■NotebookLMとは?
まず、NotebookLMについて簡単にご紹介します。NotebookLMは、Google社が開発したAIツールで、テキスト文書やWebサイト、YouTube動画などの「ソース」を指定して、それらの情報に基づいたAI対話ができるサービスです。
ChatGPTなどのAIでは「ハルシネーション」(AIが事実ではない情報を作り出してしまう現象)が問題になりますが、NotebookLMは信頼できるソースを指定することで、この問題を大幅に軽減できます。事実ではない情報で学習してしまうと本番の試験で失点してしまうリスクがあるため、ハルシネーションの発生が少ないことは試験勉強に活用する上で大きなメリットです。また、NotebookLMには以下のような特徴があり、これらをうまく活用することで1次試験の対策を効率的に行うことができると考えます。
NotebookLMの主な特徴
- ソースとしてPDF、Webサイト、YouTube動画を指定可能
- 指定したソースの内容に基づいた質問応答
- 要点のまとめや解説の作成が可能
- 日本語での音声解説教材の作成が可能
- 無料で利用できる
■中小企業診断士1次試験におけるNotebookLMの具体的な活用法
それでは、具体的な活用法をご紹介します。以下のリンクからNotebookLMに接続することができます。
■活用法1 動画を使った学習の効果の向上
中小企業診断士試験の学習にYouTube動画を活用されている方も多いのではないでしょうか。良質な動画が数多く公開されており、非常に役に立つのですが、一方で動画で学習した場合、視聴しているときは理解できたと思っていても実際に問題を解いてみると理解できていないことがわかったり、復習したときに確認したい内容が動画のどの部分にあったかわかりにくいなどの問題があります。
このような問題を解消し、動画を使った学習の効果を高めるためのNotebookLMの使い方をご紹介します。
- 動画の登録と管理
- NotebookLMでノートを作成し、学習したYouTube動画のリンクをソースに追加
- NotebookLMでノートを作成し、学習したYouTube動画のリンクをソースに追加
- マインドマップによる復習
- ソースの中から復習したい動画を選択
- マインドマップボタンをクリックして動画の内容を視覚的に整理
- 動画で説明された内容を体系的に振り返ることが可能
- 理解度の確認
- 学習ガイドボタンで動画内容に基づいた問題を生成
- 自分の理解度を客観的に確認可能
- 弱点の発見と強化が効率的に実施できる
- 詳細な解説の取得
- 理解が難しい内容について、具体例を交えた解説を依頼
- 動画の内容に基づいた正確な解説が得られる
この方法で復習することで、視聴しただけでは理解・定着しにくい内容も理解度を高め、学習の効果を向上させることができます。
■活用法2 カスタマイズ問題集の作成
効率的な試験対策には、自分の弱点に焦点を当てた学習が不可欠です。市販の問題集を使った場合、自分が苦手な分野の問題だけを抜き出すのは面倒ですが、NotebookLMを使えば、簡単な操作で自分だけのカスタマイズ問題集を作成できます。
- 過去問の登録
- 予備校サイト等からダウンロードした過去問PDFをNotebookLMに登録。また、過去問の回答と解説が載っている教材のPDFファイルを持っている場合は、あわせてNotebookLMに登録。
- カスタマイズ問題集の作成
- 「経営法務分野の会社法に関する問題だけを抽出してください」など、強化したい論点に絞った問題の抽出を依頼するとカスタマイズ問題集が作成される。回答と解説を登録した場合は、依頼文に「回答と解説も抽出してください」という文言を追加することで、それぞれの問題に対する回答と解説も出力される。
- カスタマイズ問題集を活用した問題演習
- カスタマイズ問題集を使って問題演習することで苦手分野を効率的に強化
- 分野別の問題集を作成することで出題傾向の分析が可能
■活用法3 中小企業白書の効率的活用
中小企業白書は中小企業経営の学習を行う上で重要資料ですが、ボリュームが多く、すべてを読み込むのは大変です。また、中小企業白書は毎年発行されるため、過去問が使えないなど学習が難しい科目だと思います。十分な学習時間の確保が難しい場合、非常に苦労する科目ですが、NotebookLMを使えば効率的に活用できます。
- 白書の登録と分析
- 対象年度の中小企業白書PDFをNotebookLMに登録
- 「第○章の要点をまとめてください」と依頼し、各章の内容を効率的に把握
- 最新動向の理解
- 対象年度の前年の中小企業白書PDFをNotebookLMに登録
- 「前年の白書と比較して、どのような変更点がありますか?」と質問
- 対象年度の白書の重要な変更点を素早く把握可能
- 問題演習による理解度確認
- 対象年度の1次試験 中小企業経営・中小企業政策の過去問PDFをNotebookLMに登録
- 対象年度の中小企業白書からの出題が予想される試験問題の作成を依頼。依頼文は、以下の内容を参考にしてください。
令和 6年度 第 1次試験問題中小企業経営・中小企業政策を参考に、2024年の中小企業白書版の問題を答え・解説を含めて10問作成してください。 【問題作成方法】 過去問を参考に数値や文言を入れ替え作成。過去問では、近年の数値変動について問われることが多いので、その観点から問題を作成してください。 - 実際の試験形式に近い問題で理解度をチェック
- 音声学習の活用
- 音声概要機能(生成ボタンをクリック)で5~10分程度の音声解説を生成。この時、カスタマイズ指示機能を使って、章ごとの単位で解説動画を作成するのがお勧めです。
- 作成した音声ファイルをダウンロードして、通勤時間などの隙間時間学習用の教材として活用
中小企業経営の問題は中小企業白書をしっかり理解できていれば得点できる問題が多いため、上記の方法で中小企業白書を徹底的に理解することで、確実に得点力を高められます。
■おわりに
中小企業診断士試験の学習は、広範な知識の習得と時間管理の両立が求められる挑戦です。隙間時間を最大限に活用できるNotebookLMは、限られた時間の中で効率的に学習を進めたい受験生にとって、強力な味方になります。AI技術を味方につけて、令和7年度での合格をつかみ取りましょう。なお、今回ご紹介したNotebookLM含め、生成AIは時に間違った回答を作ることがありますので、その点は十分ご留意ください。また、情報漏洩や各種教材の権利関係については、ご自身で確認のうえ、適切な対応をお願いいたします。
今後2次試験向けの生成AI活用法の記事も投稿する予定ですので、こちらも是非読んでください。
次回は、さとー さんの登場です。
お楽しみに!
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