【事例Ⅰ】「中小企業診断士として…助言せよ」の意味 by ぱくちー

読者のみなさん、こんにちは。
タキプロ13期のぱくちーと申します。

今回で5回目のブログ記事です。

普段は弁護士兼中小企業診断士として活動しています。

詳しい自己紹介は1回目の記事をご覧ください。

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■本記事の趣旨

本記事では、【事例Ⅰ】の問題文中に出てくる「中小企業診断士として…助言せよ」の意味について考察してみたいと思います。

※ちなみに、この文言の意味については、タキプロ9期のよっしーさんが[事例Ⅰ]「診断士として助言せよ」の解き方4W1H!!にて考察されているほか、インターネットで検索すると色んな説があるようですので、今回の記事も1つの説として考えていただけると幸いです。

ホットなところで令和4年10月30日に実施された令和4年度事例Ⅰの問題文を例に挙げると、
「第2問 A社が新規就農者を獲得し定着させるために必要な施策について、中小企業診断士として100字以内で助言せよ。」

「第3問 A社は大手中食業者とどのような取引関係を築いていくべきか、中小企業診断士として100字以内で助言せよ。」

「第4問(設問1)A社は今後の事業展開にあたり、どのような組織構造を構築すべきか、中小企業診断士として50字以内で助言せよ。」

「第4問(設問2)現経営者は、今後5年程度の期間で、後継者を中心とした組織体制にすることを検討している。その際、どのように権限委譲や人員配置を行っていくべきか、中小企業診断士として100字以内で助言せよ。」

なんと、令和4年度事例Ⅰでは、第1問を除く全ての問題文に「中小企業診断士として…助言せよが入っているではありませんか!

過去問を遡ると分かりますが、「中小企業診断士として…助言せよ」は、事例Ⅰの問題文中にかなりの頻度で登場します。

そして、事例Ⅲでは問題文中に「中小企業診断士として…助言せよ」が登場するものの、事例Ⅱや事例Ⅳでは登場しない・・・。

これは一体どういうことだ…?

■推察

中小企業診断士試験の問題なのだから、中小企業診断士として助言するのは当たり前だとも思えますが、わざわざ問題文中に書いたり書かなかったりしているのは、何かしらの意味があるはずです。

「あなたはマッキンゼーやボストンコンサルティングのコンサルタントではないですよ」=大企業向けの、ばんばん金をかけるようなコンサルティングは聞いていませんよ、できるだけお金をかけずに、堅実な提案をしてください、という意味かもしれません。

ですが、個人的には、私がタキプロzoom勉強会の参加中にタキプロメンバーの方からアドバイスとして聞いた、「中小企業診断士ならば皆知っている普遍的な知識・ノウハウ、特に1次試験で勉強した知識を使って回答してね」という意味だ、というのが一番しっくりきます。

その理由としては、ただ「助言せよ」と問うと、受験生から色んなアイデアが出てしまって収拾がつかなくなり、採点者が採点する際に困るので、中小企業診断士試験で扱う知識・ノウハウに絞るため、ということなのかなと思います。

■おまけ 令和3年度の事例Ⅰの再現答案

推察はあっさり書いてしまったので、おまけとして、私の令和3年度事例Ⅰの再現答案を載せておきます。
試験直後に作成したもので、再現率は90%くらいです。
点数の開示請求をしたところ82点でしたが、これまで何の媒体にも載せていなかったので、ここで供養いたします。

※ネタバレになりますので、まだ令和3年度事例Ⅰを解いていない方は以下は読まないでください!

第1問

Q:2代目経営者は、なぜ印刷工場を持たないファブレス化を行ったと考えられるか、100字以内で述べよ。
A:理由は、他分野からの印刷業への新規参入が容易になり、印刷の単価が下がっていったことから、専門特化された協力企業に依頼して顧客の細かいニーズに対応できるようにすることで他社との差別化を図ったから。(97字)

第2問

Q:2代目経営者は、なぜA社での経験のなかった3代目にデザイン部門の統括を任せたと考えられるか、100字以内で述べよ。

A:理由は①新設部門設立にあたり3代目が有する前職での人脈を生かして人材を採用し、組織活性化につなげるとともに②将来のA社幹部として3代目の成長を促し、円滑な事業承継を目指したからである。(92字)

第3問

Q:A社は、現経営者である3代目が、印刷業から広告制作業へと事業ドメインを拡大させていった。これは、同社にどのような利点と欠点をもたらしたと考えられるか、100字以内で述べよ。
A:利点は、印刷業と広告制作業のシナジー効果で高付加価値化、他社との差別化ができたこと。欠点は、経営資源の分散と広告制作分野での厳しい競争環境にさらされ、営業が機能せず売上が回復しなかったこと。(95字)

第4問

Q:2代目経営者は、プロジェクトごとに社内と外部の協力企業とが連携する形で事業を展開してきたが、3代目は、2代目が構築してきた外部企業との関係をいかに発展させていくことが求められるか、中小企業診断士として100字以内で助言せよ。
A:助言は、協力企業と連携を強化しプロジェクトチームの常態化を図ることで外部の協力企業と事業の進捗管理をリアルタイムで共有して一元化し、もって短納期化と高付加価値化を目指すべきである。(90字)

第5問

Q:新規事業であるデザイン部門を担う3代目が、印刷業を含めた全社の経営を引き継ぎ、これから事業を存続させていく上での長期的な課題とその解決策について100字以内で述べよ。
A:課題は、営業活動を行うことで売上を拡大していくことである。解決策は、強みである高精度な印刷への対応力、印刷部門とデザイン部門のシナジーを訴求し、他社との差別化を図り、新規顧客獲得を狙うことである。(98字)

■おわりに

私の前回のブログ記事同様、本記事も、タキプロzoom勉強会は有益だった、という宣伝お話でした。

本記事は以上です。お読みいただきありがとうございました。

次回はミョンスさんの登場です。
お楽しみに!

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