【2次試験】事例Ⅱは、色々あるけど結局は「誰に」「何を売るか」 by あち

タキプロ17期の あち と申します。
事例Ⅱの与件文は他の事例に比べてSWOT・3Cの情報が多いです。
初見の問題を解くときに、どの設問にどの情報を用いれば適切なのか分からず、テンパってしまって回答が書けなかった(もしくは回答は書けたものの論理的になっていなかった)といった経験はないでしょうか。
私自身、情報を網羅しようとするあまり、かえって回答の軸が定まらなくなり、終了時間間際にエイヤーで回答を作成してしまったことが何度もあります。
そこで今回は、事例Ⅱの与件文から効率よく情報を整理するための、私なりの考え方をご紹介します。
※本記事は令和7年度の2次試験・事例Ⅱを具体例として使用しています。設問や与件文の内容に触れるネタバレを含みますので、まだご自身で同年度の問題を解いていない方はご注意ください。
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■テンパってしまう原因と解決策
原因は、与件文の情報と設問の回答を網羅的・同時並行的に考えてしまっているからだと考えられます。
解決方法は簡単で、フレームワーク「だなどこ」を考える際に優先順位を付ければよいです。
具体的には「だ(誰に)」と「な(何を)」を最初に考えることです。
結局企業は「誰に」「何を売るか」につき、「どのように」「効果」は付属的な情報に過ぎないためです。
■令和7年度 事例Ⅱで実際にやってみよう
令和7年度の事例Ⅱを題材に、具体的に考えてみます。
①「誰に」「何を売るか」の候補を拾う
与件文から、まずは「誰に」「何を売るか」に関連する情報を拾います。
私は、与件文を読む際にいつでも見返せるように①のヒントとなりえる記述に緑のマーカーを引いていました。
ターゲットの「誰に」を考える際は、ジオ・デモ・サイコ・行動の基準に従って探します。
- ジオグラフィック基準(地理的基準):顧客が「どこに住んでいるか」で分ける(地域、都市規模、気候など)
- デモグラフィック基準(人口動態的基準):顧客の「属性」で分ける(年齢、性別、職業、所得、家族構成など)
- サイコグラフィック基準(心理的基準):顧客の「価値観・ライフスタイル」で分ける(趣味、性格、こだわりなど)
- 行動基準(行動変数):顧客の「行動・購買パターン」で分ける(利用頻度、購買動機、ロイヤルティなど)
他社がすでに囲い込んでいる顧客を奪う≒自ら競争しにいくのは、経営資源の少ない中小企業には適さない可能性があるので注意です。
与件文に出ている競合他社とは反対のポジショニング(商品の価格帯・サービスの2軸)で取り囲める顧客をターゲットにするケースが多いと思います。
【誰に】
・近郊の中高部活生
・徒歩圏内に大学キャンパスがある運動部の大学生
・肩こり・腰痛・けがに悩む本格施術を受けたい一般顧客
一方、B社の「何を売るか」は、いわゆるB社の存在意義(提供価値≒何を提供してお金を受け取っているか)の観点から探します。
【何を売るか】
・競技別の専門性を持つトレーナー陣による高い施術技術
・顧客の声に耳を傾け、心のケアも行うコミュニケーション力
②各設問に①を当てはめる
①で取り上げた「誰に」の属性に従い、「何を売るか」を割り振り、各設問に当てはめます。
ここで注意したいのが、狙うターゲットが新規なのか既存なのか、です。
与件文にも既に取り囲んでいるか、これから狙えるターゲットかが記述されているケースがあるので、設問と与件文でミスマッチが起こらないようにしましょう。
以下、設問への当てはめの例です。
- 第2問:既存顧客である日中に来店できる大学生に、B社の施術技術を売る
- 第3問:既存顧客である本格施術を受けたい一般顧客に、技術力と心のケアを活かした寄り添う対応を売る
- 第4問:新規顧客であるコンディショニング不良に悩む中高・大学の部活生に、競技別の専門性を売れるようにする
③「どのように」「効果」の情報を肉付けする
次に、与件文から「どのように」「効果」に使える情報を拾い、骨子を具体化します。
ここで初めて、「誰に」「何を売るか」以外に与件文に書いてある情報(強み/弱み・課題/外部環境等)に触れます。
「誰に」「何を売るか」が決まっているため、与件文から情報を抜き取って整理しやすくなっているはずです。
以下、肉付けの例です。
・第2問:空き時間の価格を安くし徒歩圏内にキャンパスがある大学生を呼び込む。ただし、価格競争を避けるため、薄利多売の競合とマッチしないような価格帯に設定する。
・第3問:顧客ごとの悩みを蓄積し、次回来店時のコミュニケーションに活用することで、顧客満足度を向上させてリピーター化する。
・第4問:有名トップアスリートの来店や強豪運動部との契約実績も伝達しつつ、従業員のスポーツ別の専門性を活かしたコンディショニング講座の動画を作成し、知名度向上で来店客数を増加する。
後は、②③の内容を各設問の文字数に従ってまとめれば、一貫した回答を作成できると思います。
■おわりに
事例Ⅱで情報の多さに混乱してしまう方は、まず「誰に」「何を売るか」に注目してみてください。
「誰に」「何を」を先に固め、そこに「どのように」「効果」を肉付けしていくことで、与件文の情報を効率よく取捨選択し、論理的な回答を組み立てやすくなります。
何より、考える軸が絞られるため、試験当日にテンパりにくくなるはずです。
それでは、試験本番まで一緒に頑張りましょう!
次回は とんす さんの登場です。
お楽しみに!
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