令和2年事例Ⅲで使った解答作成プロセス byたくまる

タキプロブログ読者の皆様、初めまして!
タキプロ12期のたくまると申します。

タキプロの理念である「診断士を目指す方の合格確率を1%でも高める」に共感し、1年間ブログに投稿いたしますのでよろしくお願いいたします。
今回のブログでは令和2年度中小企業診断士二次試験の事例Ⅲについて、私がどのように与件文を読んで事例企業(C社)の課題を整理し、解答を書き上げたか解説したいと思います。

過去問は中小企業診断協会のWebサイトからダウンロードできるので、一緒にご覧ください。

はじめに

まずは、私「たくまる」の自己紹介します。
本業が製造業で自社工場を何度か見学した経験から、事例Ⅲはある程度取り組みやすい科目と思っています。(得意かどうかは別ですが)

年代/性別:30代 男性
職種:製造業(社内システムエンジニア)
受験歴:一次2回(H30, R1)、二次2回(R1, R2)
勉強方法:独学
得意科目:1次/財務会計、2次事例Ⅱ

事例Ⅲへの向かい合い方

事例Ⅲは最後の設問で事業の経営戦略について問われる場合があるものの、基本的にはC社の生産活動・営業活動での課題を見つけて改善方法を指摘する流れになります。必要なものはセンスではなく、丁寧に与件文を読み取り、C社のできていない点を見つけて、課題を体系立てて整理し解答にまとめる能力です。過去問を繰り返すと問われやすい論点がだんだん見えてくるので、コツをつかめば得点が伸びる科目だと思います。是非、頑張ってみてください。
事例Ⅲで私が重視している切り口として、生産計画と生産統制があります。あらかじめ立案した生産計画に対して、進捗管理・余力管理・現品管理の生産統制ができているか?の視点で分析すると、例えば納期遅れの根本原因が計画立案のミスなのか、進捗管理の問題なのか整理して理解できます。

SWOT分析

まずはオーソドックスですが、SWOT分析を行い与件文からキーワードを抜き出しました。事例Ⅲでは高い加工技術や一貫生産工程は強みになる場合が多く、逆に標準作業が整備されていなかったり、納期遅延が発生したりする状況は弱みになる場合が多いです。

強み

  • 特別仕様の装飾性を要求されるステンレス製品を製造できる。
  • デザイナーのデザインに従って製作するモニュメント製品を制作でき、個別受注生産に対応できる。
  • 鏡面仕上げなどステンレス製品の表面加工や溶接・研磨で高い技術を持っている。
  • 設計から製作、据付工事まで一貫受注できる。
  • 設計には早くから2次元CADを導入している。

弱み

  • 工場建屋の制約から設置高さ7m以内の製品しか受注できない。
  • 契約、図面作成、顧客承認までの製作前プロセスに時間を要して製作期間を十分に確保できていない。
  • 製作期間が生産計画をオーバーするなど、納期遅延が生じている。
  • 生産チーム間の技術力に差があり、高度な技術が必要な製作物の場合には任せられない作業チームもある。
  • モニュメント製品の最終検査工程で、立ち会ったデザイナーから修正や手直しの指示が生じる場合がある。
  • 生産計画を立てるにあたって、基準となる工程順序や工数見積もりなどの標準化が確立しているとは言えない。
  • 加工物の大型化によって狭隘な状態が進み、作業途中の加工物の移動(段取り替え)が発生している。
  • 不稼働の作業内容で多いのは「材料・工具運搬」、「歩行」、作業者間の「打ち合わせ」、営業担当者との打ち合わせによる「不在」が多い

機会

モニュメント製品は過去受注量が減少したこともあったが、都市型建築の増加に伴って製作依頼が増加している。

脅威

  • モニュメント製品は受注量の変動が大きい
  • モニュメント製品では造形物のイメージの摺り合わせ時間を要する場合が多い
  • モニュメント製品はすべての工程で製作図の理解力と高い加工技術が要求される。

課題分析

次に与件文から読み取れた弱み、経営課題を深堀してゆきます。事例Ⅲの与件文は生産計画、生産統制(進捗管理、余力管理、現品管理)または作業環境など様々な切り口の課題がちりばめられていて、それらの因果関係が複雑になりがちです。
私はそれらの関係を整理して、C社の真の課題は何かを突き詰めてから設問に解答するようにしています。

生産設備の課題

  • 工場建屋の制約から設置高さ7m以内の製品しか受注できない。(与件文より抜粋)
  • 加工物の大型化によって狭隘な状態が進み、作業途中の加工物の移動(段取り替え)が発生している。(与件文より抜粋)
    • モニュメント製品の受注拡大と大型化に設備投資が追い付いていない。事業の将来性を勘案して工場建屋の拡張など設備投資が必要
      • 真因は、事業環境に応じた設備更新ができていない。

生産計画と生産統制の課題

  • 生産計画を立てるにあたって、基準となる工程順序や工数見積もりなどの標準化が確立しているとは言えない。(与件文より抜粋)
  • 製作期間が生産計画をオーバーするなど、納期遅延が生じている。(与件文より抜粋)
  • 契約、図面作成、顧客承認までの製作前プロセスに時間を要して製作期間を十分に確保できていない。(与件文より抜粋)
  • モニュメント製品の最終検査工程で、立ち会ったデザイナーから修正や手直しの指示が生じる場合がある。(与件文より抜粋)
    • 製作前の段階で発生する図面の摺り合わせや顧客承認に時間を要して、十分な製作時間を確保できない。また摺り合わせが不足しているため最終検査工程で手直しが発生する。
      • 真因は、生産計画の精度が甘いうえに、制作前プロセスも含めた進捗管理ができていない。また、制作全体を通して品質管理ができていない。

作業の課題

  • 生産チーム間の技術力に差があり、高度な技術が必要な製作物の場合には任せられない作業チームもある。(与件文より抜粋)
  • 不稼働の作業内容で多いのは「材料・工具運搬」、「歩行」、作業者間の「打ち合わせ」、営業担当者との打ち合わせによる「不在」が多い(与件文より抜粋)
    • 生産チームの技術力に差があり生産計画の作成が複雑化しているうえ、トラブルや担当者不在が発生した場合の応援ができていない。
      • 真因は、生産技術が高度化されておらず、効率が悪い。

提案の方向性

整理した課題に対して、C社の強みである2次元CADや高い生産技術をからめて改善策をまとめます。

生産計画と生産統制の課題

  • 顧客への見積書作成と並行して製作図や施工図を作成して、契約締結後速やかに製作指示を行い製作時間を確保する。
  • ITを活用して進捗管理や作業者の余力管理を行い、納期遅延の防止を図る。

作業の課題

  • 生産チーム間で技術移管を行い技術レベルを均一化すると共に作業を標準化して生産を高度化することで受注増に対応する。
  • CADデータを顧客、営業部と製造部で共有して、最終検査工程での手直しを防止すると共に、営業部と製造部のコミュニケーションを改善して打ち合わせ回数を削減する。

生産設備の課題

  • 工場の拡張など設備投資を行い、大型品に対応した受注拡大による売上増と作業スペース確保による生産効率の向上を図る。

おわりに

いかがでしたでしょうか?
私の解答作成プロセスをご理解いただくことで、「解答がまとまらない。」や「何を書けばよいかわからない。」と言ったお悩みの助けに少しでもなれば嬉しく思います。

次回はあらこうさんの登場です。
お楽しみに!
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