特集「通学・独学のメリットデメリット-独学編」 by zaki

勉強方法

タキプロ16期のzakiと申します。  

中小企業診断士の勉強方法には、いくつかの選択肢があります。
主なものとしては以下の3つが挙げられます。

  • 独学
  • 受験校に通う(通学)
  • 通信講座

また、タキプロなどの勉強会にスポットで参加したり、模擬試験を受験したりといった方法もあります。どの方法が自分に向いているかは、人それぞれ異なります。
この特集では、「自分に合った勉強方法を見極める」ための材料として、それぞれの勉強法について、実体験も交えてご紹介していきます。

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■はじめに

今回の記事では「独学」について書かせていただきますが、その前に、私自身の背景や受験の状況について簡単にご紹介します。

  • 年齢:46歳
  • 職種:SIerに勤務する技術職
  • 保有資格:ソフトウェア開発技術者試験(経営情報システムの科目免除可能)、テクニカルエンジニア(データベース)、情報処理安全確保支援士など
  • 受験歴
    • 2024年の年始に挑戦を思い立つ。
    • 2024年1月に情報収集開始。独学で行けると判断して書籍の購入。
    • 2024年2月5日に書籍が届いて勉強開始
    • 勉強期間・時間は2月5日から10月26日までの約800時間。基本的に一日も欠かさない。
    • 1次試験・2次試験ともに各1回ずつの一発合格
    • 口述試験で初めてタキプロに頼る

■独学を選んだ理由

私が独学を選んだ一番の理由は、合格後の費用回収リスクを考えたからです。
「会社員を続けながら企業内診断士として活動する」という前提で考えたとき、資格取得にかけた費用を回収できるかが不安でした。
たとえば、養成課程のN00万円超のコースはもちろん、予備校に通うN0万円超のコースですら、早期に元を取れる自信がなかったのです。

そのため、できるだけコストをかけずに合格を目指すことで、資格取得後に「回収できない」リスクを最小限にしようと考えました。10万円以下であれば、副業として収益が出なかったとしても、「スキルアップした」という実感だけでも十分元が取れたと思えたのです。

■独学の勉強法

受験を思い立ってからは、毎日欠かさず3時間ずつ勉強を続けました。

コロナ以降、在宅勤務&フレックスであるため交通時間が削減し、時間の都合が付けやすい状態にあります。基本的には在宅勤務の合間に自宅でまとまった時間をとって机で勉強し、たまの出社時には暗記アプリを活用しました。このアプリにはQ&A形式でファイナルペーパーとしても使える内容を登録し、スキマ時間を活用して学習を進めました。模擬試験は受けていません(お金がかかるので)。

「代わり映えしない日常に嫌気がさして」というのも受験を志した理由の一つですが、「代わり映えしない」からこそ学習計画が立てやすいといえます。

余談ですが、在宅勤務・たまに出社の2パターンの生活の中で思ったのですが、私は一人で集中している方が業務効率が高いようです。しかも移動・通勤時間で疲労してしまいます。この点は独学向きの性格であったとも思います。

■モチベーションの維持方法

独学は自由な反面、自分を律する力が必要です。そのため、毎日3時間やると決めたら、とにかく「やる」ことを優先しました。
受験開始当初考えた「副業として芽が出なかったら」というネガティブな思考はカットして、そんなに甘くは無いと心の中では思っていても、成功したパターンのバラ色の未来のことだけ考えるようにしました。有能なあなたが合格しないなんて事ありますかね?(欺瞞)
また周りに公言して勉強しているアピールをすることで、これで落ちたらダサいな……という状況に自分を追い込みました。

■1次試験対策

1次試験では、「一発合格まとめシート」2冊(約7,000円)を中心に学習しました。
さらに、Kindle Unlimitedの読み放題サービス(0円)を活用して、過去問テキストを入手し、繰り返し実施しました。
また「中小企業経営・政策」には不安があった(法令や制度変更、年度が替わることでの数値変更に対応しておらず過去問が使えない)ため、補強用として問題集や模試テキストを3冊(約6,000円)購入しました。

■2次試験対策

2次試験では、まず全体的な基礎力をつけるために、2次試験の速修テキスト(約5,000円)を購入しました。
事例IVの強化のためには、「30日完成」と「全知全ノウ」の2冊(約6,000円)を購入し、基礎知識を身につけました。しました。

さらに、「ふぞろい」シリーズのデータブック、答案分析5~7、最新の合格答案を含めて4冊(計約16,000円)を揃え、過去17年分の事例を一通り学習しています。
印刷した過去問を用意し、実際の試験時間と同じ時間(より10分短くを目標)を計測し、本番同様に解き、終了後に即座に採点を行います。

ここでの問題は「自己採点が正しいか分からない」ことです。独学なので自分で判断しないといけませんが、独りよがりな採点をしてはいけません。自己採点ではふぞろいを使いますが、単にキーワードが書けた(あった)かではなく、「意図して使えていたか」を基準に、やや厳しめに評価しました。「模範解答に近い使い方」でないと点数にカウントしませんでした。その上で「目標」点を70点とし余裕を持たせました。採点後、駄目だった問題は、模範解答の中から「自分の発想で書ける」ような内容を元に書き直しを実施しました。
2次試験直前には、これを直近五年分やり直しました。試験内容から事例を覚えてしまうと学習効率が落ちる(本番通同様に解くという手法と乖離してしまう)と思いましたので、新しい年度から古い年度を一通り、一回ずつだけ実施し、2周目は忘れた頃に実施する計画です。そのための17年分の「ふぞろい」でした。

もちろん、直近3~5年分は必須でしょうがあまり古い年度の事例は参考にならないという情報もあります。しかし独学という状況(しかも模擬試験も受けない)では「初見の問題」が圧倒的に不足すると判断しました。1次試験から2次試験まで80日。一日1事例で20年分です。5年分は二回やるとして、後は10年分必要になります。なお事例Ⅳに関しては多少古くても問題ないでしょう。

なお、久しぶりに文字を書く勉強をしたため、漢字の書けなさに苦労し、書き取り練習もしています。(「権限委譲の“ジョウ”とはどんな字だったか……」)。

■口述試験対策

うっかり合格発表の日から旅行に出ていたため、各地で開催される口述セミナーには参加できないと諦めていました。
しかし、タキプロの口述セミナーがかなり遅くまで実施されていたため、参加することができ、試験の概要をしっかりと把握できました。

セミナーで配布されたお土産の「想定問答集」から、1次、2次試験用に自分が作成していた暗記アプリの中の該当問題をピックアップし、再度復習を行いました。

■かかった費用(予算)

上記の通り、1次試験には約13,000円、2次試験には約28,000円かかりました。
合計で41,000円です(受験料や文房具代は含んでいません)。

■独学で思ったこと

Web上には情報が豊富にあり、情報収集で困ることはほとんどありませんでした。タキプロやその他の受験生支援団体のブログを毎日チェックしたことで、漏れなく情報把握できていたと思われます。仮に意味が分からなくて困ったときはAIに質問できます。(ただしハルシネーションが発生していたら困るので、AIの回答が正しいかも調べます)

結果として他の受験生との接点がまるでなかったのですが、唯一口述試験当日にランチのために入ったレストランで、スーツ姿の団体が賑やかにしていて、「もしかしてこれが口述試験の受験グループなのか?」と思う場面がありました。自分は一人での受験だったため、そのとき少し孤独を感じました。

■独学のメリット

  • 費用を最小限に抑えられるため、リスクが低い
  • 自分のペースで時間や場所を選ばず学習できる(特にリモートワークとの相性が良い)
  • 情報収集力がつく(必要な情報は自分で探す必要があるため)

■独学のデメリット

  • モチベーションの維持が難しい
  • 客観的なフィードバックが得られにくい(特に記述や論述)
  • 試験情報や変更点に気づくのが遅れるリスクがある
  • 一緒に頑張る仲間がいないことで、孤独を感じやすい

■おわりに

中小企業診断士の勉強法にはいくつかの選択肢がありますが、「独学」はコスト面や自由度の高さから非常に魅力的な方法です。
一方で、自己管理能力や情報収集力が求められ、孤独を感じる場面もあります。

自分の性格やライフスタイルに合った方法を選ぶことが、合格への近道だと感じました。

第二回の「通学・独学のメリット・デメリット」特集は7/22(火)にのぞひなさんの通信・通学編を紹介していく予定です。また、次回は、なんざん さんの登場です。 

お楽しみに! 

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