2次試験前に自分の合格率を把握しておく方法by もりぞー

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■はじめに
読者の皆さん、2次試験勉強お疲れ様です。そろそろ2次試験の問題を解く実力がついて過去問演習にさしかかる頃かと思います。まだ過去問演習に着手していなくても落ち着いてください。着手が早すぎても手詰まりになります。
今回は表題の通り、2次試験前に自分の合格率を把握する方法についてご紹介します。その手段として、①過去問演習の自己採点を客観的に実施するノウハウ、②科目別得点及び合計点で合格する確率を把握するノウハウ、③足切り点を取らない確率を把握するノウハウの3点をご紹介します。
■過去問演習の自己採点を客観的に実施するノウハウ
事例Ⅳは大半が数字で解答する問題であるため、自己採点であっても客観性の高い採点が可能だと思います。配点については、参考書を参照すれば概ね課題に感じる点はないと思います。自己採点の客観性に課題を感じるのは事例Ⅰ~Ⅲです。
事例Ⅰ~Ⅲの採点に適用可能な方法ですが、AIに採点してもらいます。
「戦研ストア」の「AI活用マスターガイド」をGoogleのNotebook LMに適用すれば、AIによる採点が可能となります。講評をもらうこともできます。
これで事例Ⅰ~Ⅳの過去問演習の自己採点を行う仕組みができあがりました。
■科目別得点及び合計点で合格する確率を把握するノウハウ
統計処理的な視点で自分の過去問演習の結果を分析します。本番の試験と条件を揃えるために、初見の過去問の結果だけで統計処理を行います。
やることは、EXCELにデータを入れて自分の得点傾向が正規分布するとの想定の下で、EXCEL関数を使って自分が合格点を取る確率を算出するだけです。以下に例を示します。
ある試験科目について、202X年度、202Y年度、202Z年度の過去問の演習の自己採点結果が、それぞれ、Tx, Ty, Tz, …であったとします。
自分の科目別得点の平均値:Avg
自分の科目別得点の標準偏差:σ
とすると、
Avg = AVERAGE(Tx, Ty, Tz, …)
σ = STDEV.S(Tx, Ty, Tz, …)
となります。
その科目で合格点を取る確率:Ppass
とすると、
Ppass=1-NORM.DIST(60,Avg,σ,TRUE)
となります。
但し、60は合格点で固定値としています。
4科目合計の合格確率をP4passとすると、
Avg4=Avg(事例Ⅰ)+Avg(事例Ⅱ)+Avg(事例Ⅲ)+Avg(事例Ⅳ)
σ4=SQRT(σ(事例Ⅰ)^2+σ(事例Ⅱ)^2+σ(事例Ⅲ)^2+σ(事例Ⅳ)^2)
P4pass=1-NORM.DIST(240,Avg4,σ4,TRUE)
となります。
但し、240は合計の合格点で固定値としています。
■足切り点を取らない確率を把握するノウハウ
やることは合格点を取る点数の計算と大きくは変わりません。判断基準を60点から40点に変更し、基準点以上を取る確率から足切り点以下を取らない確率に変更するだけです。
以下に例を示します。
平均点と標準偏差は合格点を取る確率計算と同じです。
その科目で足切り点を下回らない確率:Pcutoff
とすると、
Pcutoff=1-NORM.DIST(40,Avg,σ,TRUE)
となります。
但し、40は足切り点で固定値としています。
4事例中、1事例たりとも足切り点を下回らない確率をP4cutoffとすると、
P4cutoff= Pcutoff(事例Ⅰ)×Pcutoff(事例Ⅱ)×Pcutoff(事例Ⅲ)×Pcutoff(事例Ⅳ)
となります。
■合格確率の評価
合格は、合格点数を取って、1科目も足切り点を取らないことが条件なので、
合格確率をPとすると、
P=P4pass×P4cutoff
となります。
これらをさらっとEXCELの表にまとめると以下のようになります。
ギリギリの点数であってもそこそこの合格確率が得られることが分かります。逆算して考えると高得点合格者はすごい方々だということにもなるでしょうね。ちなみに、自分は低得点合格組ですが。
| 202X 年度 | 202Y 年度 | 202Z 年度 | 202V 年度 | 202W 年度 | Avg | σ | Ppass | Pcutoff | P | |
| 事例Ⅰ | 67 | 57 | 68 | 58 | 69 | 63.8 | 5.8 | 74.4% | 100.0% | |
| 事例Ⅱ | 77 | 58 | 48 | 60 | 76 | 63.8 | 12.5 | 62.0% | 97.2% | |
| 事例Ⅲ | 67 | 55 | 64 | 61 | 54 | 60.2 | 5.6 | 51.4% | 100.0% | |
| 事例Ⅳ | 60 | 61 | 60 | 61 | 60 | 60.4 | 0.5 | 76.7% | 100.0% | |
| 合計 | 248.2 | 14.9 | 70.9% | 97.2% | 68.9% |
(スマホの方は、表をクリックすると横スクロールできます。)
■おわりに
今回は、2次試験前に自分の合格率を把握する方法について、①過去問演習の自己採点を客観的に実施するノウハウ、②科目別得点及び合計点で合格する確率を把握するノウハウ、③足切り点を取らない確率を把握するノウハウの3点をご紹介しました。確率や統計の専門家ではないので、専門の方から見ると違うところもあると思いますが、実用上は必要な情報が整理できると思います。
計算を実行すればわかると思うのですが、合格のためには必ずしも高得点が必要とは限りません。得点の振れ幅を抑え込んで、安定的に得点を稼ぐことができるようにしていれば合格の道は開けます。逆に高得点を取ることができたとしても、同じ科目で過去問によって得点のばらつきが大きければ、足切り点を取るリスクを気にする必要が出てきます。合格得点力と足切り回避力の両面を監視することで自身が合格するために必要な要素が見えてくると思います。合格の確率は上記のような計算で試験前に出せます。得点水準が低くても60~70%の合格率が得られていれば、落ち着いて試験に臨めることでしょう。
皆様の無事の合格を祈っております。
次回からは、特別企画として、過去の名作シリーズ を7回にわたってお送りします。
お楽しみに!
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