事例ⅡがC判定だった理由 by あおなぎ

事例Ⅱ

こんにちは!タキプロ17期の   あおなぎ と申します。
今回は、2次試験の事例Ⅱをテーマにお届けします。

※本記事では、令和5年度と令和6年度の事例Ⅱの内容に一部言及しています。まだこれらの過去問を解いていない方は、ぜひ一度ご自身で解かれた後に本記事をご覧いただくことをおすすめします。

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■私の事例Ⅱの成績

私は2次試験の中で、事例Ⅱが圧倒的に苦手でした。
2次試験は5回受験しており、過去の成績は以下のとおりです。

56点(令和元年) → 47点(令和2年) → 47点(令和5年) → 45点(令和6年) → 60点(令和7年)

合格した年でようやくぎりぎり合格点は取れましたが、事例Ⅱが苦手科目だったということは十分お分かりいただけるかと思います。
ただ、私自身は事例Ⅱに対して苦手意識があったわけではなく、C判定だった年も、試験直後は「少なくともB判定、うまくいけばA判定は取れたのではないか」という手応えを感じていました。

しかし、蓋を開けてみれば非情のC判定

さすがに3回連続でC判定を取ってしまった以上、苦手科目として認識せざるを得ず、徹底的に敗因を分析しました。

事例Ⅱは身近な題材が多く「書けた気になりやすい」ため、私と同じように手応えと結果が噛み合わずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

本稿では、C判定だった令和5年度と令和6年度を取り上げ、なぜC判定になってしまったのかを自分なりに分析した反省点をお届けします。

■令和5年度事例Ⅱ

この年の題材は野球用品店でした。身近なテーマだったこともあり、与件文もスラスラ読めた記憶があります。第2問でサブスクリプションを書けなかったことも痛かったのですが、それ以上に大きな敗因は1問の3C分析にあったと考えています。

第1問の当時の私の再現答案は以下のとおりです。

【再現答案】
「顧客は各少年野球チームと長年取引があり、指定業者として買い替え需要を取り込めているが、女子が少ない。競合は低価格路線でチェーン展開している大型スポーツ用品店。自社の強みは➀野球用品の豊富な品揃え②社長の加工技術力③オリジナル用品への対応力④顧客の体格等に応じた提案力、弱みはネットを活用していない事。」

一読すると、ある程度の要素は詰まっており、そこまで悪くないように見えるかもしれません。しかし、後から冷静に振り返ると、いくつもの問題点がありました。

「指定業者として買い替え需要を取り込めている」という記述

与件文には「指定業者となっていたので、こうした買い替え需要を取り込むことに成功しており」という記述があります。しかし、これは1970年代から1980年代までの過去の文脈で述べられている箇所であり、現在も当てはまるかは分かりません。第1問は「B社の現状」を問われているため、現在進行形か不明な事実を盛り込むべきではありませんでした。

「女子が少ない」という記述

第3問で「女子の軟式野球チームの獲得に苦しんでいる」という記述があったため、その設問に繋がるように書いてしまいました。しかし、B社の既存顧客について「女子が少ない」という直接の記述は与件文にありません。根拠のない推測を書いてしまうという典型的なミスでした。

「大型スポーツ用品店」という記述

与件文の記述は「大型スポーツ用品量販店」です。字数を削って他の要素を入れようとした結果ですが、量販店という業態の意味合いが変わってしまうような安易な省略は避けるべきでした。

④「顧客の体格等に応じた提案力」という記述

与件文には「子どもたちの体格や技術」とあります。「子どもたち」と書くと文字数を使ってしまうと考え、「顧客の体格等」と置き換えたのですが、これは痛恨のミスでした。
学童野球用品において、顧客(購買者)は子どもというよりも保護者です。文字通り読むと「保護者の体格に応じた提案」という意味になってしまい、不適切な表現であることは明らかです。

このように細かい失点が重なり、この設問の配点(30点)のうち半分も取れていなかったのではないかと思います。
一見すると綺麗に書けているように見えても、採点者から見れば「時制がズレている」「根拠のない推測が入っている」「意味が変わる言い換えをしている」といった粗が目立つ答案になっていたわけです。

この苦い経験を通じて痛感したのは、「設問で指示された時制(現状か過去か)は厳密に守ること」、そして「文字数制限が厳しくても、言葉のニュアンスや意味合いが変わってしまうような安易な省略や言い換えは絶対に避けること」の2点でした。

どちらも当たり前のことのように思えますが、限られた試験時間の中で文字数を詰めようと焦ると、無意識にやってしまうものなのだと痛感しました。

■令和6年度事例Ⅱ

次に、過去最低点を取ってしまった令和6年度です。題材は陶磁器の卸売業者で、個人的にも取り組みづらさを感じた年でした。
この事例での敗因は、事例Ⅱの基本である「顧客ニーズを拾うこと」を疎かにしていた点に尽きます。

事例Ⅱはマーケティングの事例であり、基本戦略は「顧客ニーズに対して自社の強みをぶつける」ことです。ところが、当時の私は、受験年数を重ねる中でフレームワークや様々な解き方のノウハウ、小手先のテクニックばかりに意識が向き、マーケティングにおいて最も大切であるはずの「顧客ニーズに寄り添う」という基本中の基本が抜け落ちていたのです

B社の強みはある程度拾えていたものの、肝心の顧客ニーズについては、今振り返ると本当に初歩的な見落としを重ねていました。

一つ目は、与件文にある「コロナ禍で家庭に関心を向けるようになった若者と見られる視聴者や海外の人々」という記述です。解答要素に使うつもりで線は引いていたものの、結局どの設問の答案骨子にも結びつけられませんでした。

さらに致命的だった二つ目の見落としは、「旅先で食べたこの味わいを自宅で再現したいという視聴者からの問い合わせが相次いだ」という記述です。ここに至っては、線を引くことすらなく、完全にスルーしてしまっていました。「自宅で再現したい」という、新たな提案の核になるはずの直接的なニーズを素通りしていたのです。

目の前にあるこれほど分かりやすい顧客の声を拾えていなかったのですから、C判定という厳しい評価を下されるのも当然でした。

■最後に

普段の過去問演習や答練では、このようなミスはあまりしていなかったように思います(単に気づけていなかっただけかもしれませんが)。

しかし、本試験当日は極限の緊張感の中、事例Ⅰで頭をフル回転させた直後に事例Ⅱが始まります。疲弊した状態では「思い込みで事実を補ってしまう」「雑な言い換えをしてしまう」「ニーズを読み飛ばす」といったミスが本当に起きやすくなります。

「本番の疲れた状態では、そうしたミスが起こり得る」という前提を持ち、普段の演習から時制や言葉遣い、ニーズの拾い漏れを丁寧に確認する癖をつけておくことが大切だと思います

本記事が、皆さんの事例Ⅱ対策の参考になれば幸いです。

次回は、あっきー さんの登場です。 

お楽しみに! 

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