「実務補習」って何だ? by ビビタク


読者のみなさんこんにちは。タキプロ15期の ビビタク と申します。 
今年のゴールデンウィークはどう過ごされますか?
第1次試験まで100日を切りましたが、まだ100日近くあるともいえます。
過ごし方は人それぞれですが、まだまだ長丁場。
毎日少しずつでいいので、息切れしないように頑張ってください。
もちろん、時には息抜きも必要です。

 

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■はじめに

さて、本日のテーマは「実務補習」です。
第2次試験合格後の話なので、みなさんまだぴんと来ないかもしれません。
参考程度にお読みください。

■実務補習って?

実は、中小企業診断士第2次試験に合格しただけでは、中小企業診断士の登録の申請はできません。(知っていますよね?)
中小企業診断士としての登録の申請を行うためには、合格後3年以内に「実務補習を受講した日数」または「実務に従事した日数」の合計が15日以上あることが条件となります。
このうち実務補習は、第2次試験合格発表直後の2~3月と夏期の7~9月に、一般社団法人中小企業診断協会が実施しています(私は合格発表直後に5日コースを受講しました。)。
実務補習では、企業の経営戦略、組織・人事、財務、販売等各分野にわたる総合診断を行います。その目的は「プロとしての中小企業支援を予行演習する」ことです。
実務経験のない人が急に始めても何もできませんから、いい経験にもなります。

■具体的には何やるの?

さて、実際の実務補習は、5~6名の受講生でチームを組み、指導員である中小企業診断士の指導の下、実在の中小企業に対する診断・提言を行います。

私が所属したチームは、受講者5名に対し指導員1名に加え副指導員1名という体制で実務補習を受けることができました。

実務補習最終日に診断先中小企業の経営者に対し、企業の現状分析と今後に向けた提言を記載した経営診断報告書の提出&説明をすることを目的とし、チームで分担・協力して作業を行います。

具体的には次のようなことをしました。

日程内容
開始前  ・(開始1週間前程度)診断先企業について指導員からメールで資料提供
・各自自主的に予習(可能な範囲で情報収集、分析)
初日・診断先企業事業内容の把握、役割分担決定、インタビュー項目の検討等
・現場実査。経営者等へのインタビュー
2日目・インタビューのまとめ
・全体の方向性(経営戦略等)の検討
・各パートの方向性(機能別戦略等)の検討
自習期間・(1週間程度)各自で担当分野の具体的検討、担当部分の報告書案作成
3日目・各自の案を持ち寄って詳細(戦略、改善策)の検討、まとめ
4日目・全体調整と最終確認 ・報告書の作成(編集・製本)
最終日・報告会の準備(リハーサル等)
・診断先企業を訪問して報告会

実務補習では指導員から事前に簡単な情報(企業名、HPのURL、決算書等)は示されるものの、社長の思いを含む診断先企業に関する情報は、原則初日の企業訪問が終わるまでに収集しなければいけません。
これはかなり大変でした。一発勝負ですから。後で書きますが、1社あたりの実務補習日数が今年度から増えるのも、これが一因かもしれません。

報告書については、経営戦略・財務・営業・組織人事・事業承継といった感じで各自分担して、作成しました。2日目に検討した方向性に合わせて、自習期間に各自の担当部分の案を作成し、3日目以降にすり合わせをします。当初作成した案が議論の結果大きく変わることもあります。
私は得意ではない財務をあえて担当しました。実務補習では専用のシステムを使うことができたので何とか形にすることはできましたが、当初理解不足によるデータ入力ミスも起こしたため、結構大変でした。
今となっては楽しい思い出です。

■実務補習を受けるにあたって気を付けたいこと

中小企業診断士試験後の初めてのチーム活動である実務補習、せっかくなので気持ちよく有意義に終わらせたいものです。
私は特に次の点に気を付けました。

・指導員の話をきちんと聞く
多くのみなさんにとって、指導員は中小企業診断士として最初に接する先輩です。診断士として注意すべき点を教えてくださりますし、また大事なところで的確なアドバイスもいただけました(指導員の当たりはずれがあるという話も聞かないわけではありませんが。。。)。
せっかくの機会なので、色々と吸収しましょう。

・メンバーとは協力し、最低でも分担責任はしっかり果たす
当たり前のことですが大事です。
実務補習で一緒に企業の総合的診断をやり遂げると、苦労の分だけ本当に信頼できる仲間になれます。中小企業診断士の同期として、それぞれの得意分野を生かしてこれからも協力することがあるでしょう。
その信頼を得るためにも、大変ですが頑張りましょう。

■今年度から変わるところ

令和4年4月1日付けで、この「中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則」の一部が改正され、実務補習における「診断又は助言を行う対象中小企業者数」が「3以上」から「2以上」に改定されました(日数が「15 日以上」なのは変更ありません。)。
これに伴い、みなさんが第2次試験合格後(来年2月以降)に受けることの出来る実務補習については、従前と比べて一部変更があります。
なんと、5日コースがなくなり、その代わりに8日コースが新設されます。
15日コースは、今までは5日×3社の構成だったのが、8日(1社)+7日(1社)の構成となります。

具体的には中小企業診断協会のHPをご覧ください。

https://www.j-smeca.jp/contents/005_c_jtsumuhoshu/005_R6/R6_about_jitsumuhoshu.nittei.html

■おわりに

登録のためだけなら一般企業の提供する実務従事サービス等他の方法もあるのですが、中小企業診断協会の実務補習を通じて得られた経験は大きく、この補習を1回は受けることを、私はみなさんに強くお勧めします。
また、先輩診断士である指導員、同期である実務補習メンバー、悩みつつも頑張る経営者等、実務補習を受けなければ会えなかった多様な属性(組織・年齢等)の人々との出会いがありました。いい財産となる、刺激的な異業種交流会でもあったと感じています。

以上、取り留めなく書いてしまいましたが、少しは「実務補習」受けたくなりましたか?
そうであるといいのですが。

なお、2月の実務補習は申し込みが殺到しすぐ満員になってしまうことが多いそうなので、受講するのであれば、第2次試験の筆記の結果が発表されたらすぐ申し込むことをお勧めします。
また、受講する予定の方は、合格を前提に、仕事のお休みの予定をしっかり入れておきましょう!

次回は、とうま さんの登場です。 

お楽しみに! 

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