【合格体験記】他資格持ちの方も必見!診断士試験特有の難しさとは!? by しばちん

読者のみなさん、こんにちは。
タキプロ14期のしばちんと申します。

今回は合格体験記ということで、私が中小企業診断士を志してから、合格までの道のりを詳細に書き…ません。
タキプロの目指すものは「診断士を目指す方の合格確率を1%でも高める」ことですが、私の勉強開始~2次試験合格までの約5年間を時系列で長々と書くことがそれに貢献するかと言えば、「なんかちょっと違う」気がしたのです。

あれこれ考えた結果、今回は自分の体験を参照しつつ、

◇1次試験を1回で終わらせるための作戦とは?
◇1次試験と2次試験の意識の切り替えで必要なことは?
◇他の資格持ちの方が診断士2次試験に挑む場合の注意点 
→これによりタイトル回収

ここらへんに焦点を当ててみたいと思います。
なお、今回の内容や考え方が合う、合わないは受験生の皆様それぞれかと思いますので、皆様なりに吸収、応用して頂けると幸いです。

■プロフィール

■プロフィール 
◇ハンドルネーム:しばちん
◇年代・性別:50代・男性
◇職種:広告代理店勤務
◇受験歴:1次2回、2次4回
◇勉強に費やした時間:今となってはもう分かりません。
◇得意科目:事例Ⅱ、企業経営理論
◇苦手科目:経営情報システム
◇保有資格:行政書士・宅地建物取引士

なお、今回はタキプロでの2回目の投稿です。
事例Ⅳ攻略について書いた1回目の投稿は こちら をご覧ください。
同じ人間が書いたブログなので共通の考え方に基づいていますが、順番的には今回の投稿(合格体験記)を先に読んで頂いてから、前回の投稿に進んで頂いた方が分かりやすいかもしれません。

■1次試験を1回で終わらせるための作戦とは?

唐突ですが、皆さんは「今日は仕事で頑張ったからしっかり食べることにして、ダイエットは明日からにしよっと!」と思ったことはありませんか?人間はサボるのが大好きな動物なので、サボることを正当化する理由を自分の中で作ってしまうものなのです(と、いつだったか、何だったかで、誰かが書いたものを読みました)


↑ダイエットをサボって食べるケーキは格別!( なお翌日に後悔する模様 )

特に受験科目が多い診断士1次試験においては、「2次に関係ないから」「実務に関係無さそうだから」といった理由を付けて、ついつい無意識のうちに自分が嫌いな科目の勉強の優先度を下げていないか、それによって取れるはずだった得点の取りこぼしにつながっていないか、などを疑ってみる必要があります。

ちなみに、私と1次試験との戦いの歴史はこんな感じです。

◇1回目:
・平成30年4科目合格:企業経営理論、運営管理、経済学、経営情報システム
・令和元年3科目合格:財務・会計、経営法務、中小企業経営・政策

◇2回目:
2次試験に2回落ちた為、令和3年に再挑戦 →無事1回でクリア


2回目の1次試験を1回でクリアするために考えたこと
それは「試験時間が余る科目を優先的に潰す」こと、です。
「試験時間が余る科目」とは、必要な知識を覚えていれば即解答できるし、そうでなければ勘で答えるしかない科目、すなわち暗記科目です。
代表的なものが「中小企業経営・政策」で、これは余程落ち着いてやっても時間が余るはずです。他にも「経営法務」「経営情報システム」、それから問題文の解読にやや時間がかかるものの私にとっては「企業経営論」もこちらに含まれます。これらはペースを間違えなければ時間が余るのが分かっているので落ち着いて解答できる、つまり実力を発揮しやすい科目と言えます。

これに対して、計算だったり、図・表などを書いて情報を整理するという過程が必要な「財務・会計」「運営管理」「経済学」は、試験時間が余りにくい科目です。これらが先ほどの科目と違って危険なのは、本番のプレッシャーであせってしまい、本来の実力を発揮できないまま時間切れで終わってしまう可能性があることです。普段の問題演習や模試では苦手意識が無かったとしても試験本番はまた別というのがやっかいな点です。

プレッシャーのかかった状態でこそ真価を発揮するWBC日本代表のような鋼のメンタルを持つ方には必要ない考え方かもしれませんが、そうではない私としては暗記科目こそ得点源にすべき、と考えました。
私が使用した教材は7割方スタディングで、補強にスピード問題集を使いましたが、「中小企業経営・政策」「経営法務」の2科目ではさらに「まとめシート」をサブテキストとして使うことで強化する体制を採り、その結果として2回目の1次試験は足切り回避&全体で6割を超えることができました。(なお「経営情報システム」で予想外の苦戦をしました。エッジコンピューティングってなんだよ…)

ということで、私と同様に試験本番で普段通りの実力を発揮できる自信のない弱メンタルの方には、「2次試験と関係あろうが無かろうが、まずは暗記科目できっちり得点する作戦」を強くお勧めしたいと思います。

おまけ 「中小企業経営・政策」について
暗記科目のうち、特に「中小企業経営・政策」は苦手(嫌い)な方が多い科目だと思います。せっかく私がここまで丁寧に分かりやすく書いてあげた(善意の押し売り)にも関わらず
誰がなんと言おうが「中小企業経営・政策」は嫌い! なるべく勉強したくない!!
という強情で困った方のために、モチベーションアップにつながる情報を載せておきます。

その1
暗記科目である性質上、理解やロジックは必要なく、ただ覚えるだけ。
つまり、勉強量に比例して点が取れることが体感しやすい科目である。

その2
前年度の「中小企業白書」「小規模企業白書」が主な出題のベースとなっており、考えようによっては1次試験7科目のうち最も出題範囲が明確とも言える。さらに、きちんと編集された最新テキストを用意すれば「中小企業白書」や「小規模企業白書」自体を読む必要も無い。

その3
「中小企業経営・政策」は、「経営法務」「経営情報システム」と合わせて1次試験2日目の科目である。1日目の出来が悪かった場合に2日目で挽回できるか、それとも2日目をただの「消化試合」にしてしまうかは、これら科目をきっちり勉強したかどうかにかかっている。

いかがでしょうか? 「中小企業経営・政策」の勉強に対して改めて本腰を入れてみよう、という気になった方は明日(5月12日)公開の そめさん のブログも是非読んでみてください。オススメのテキストや学習方法について掘り下げています。

■2次試験突破に必要な「意識の切り替え」とは?

さて、ここからは2次試験編です。
中小企業診断士を受験する前に、私は宅建と行政書士の試験に受かっています。
これらの試験と診断士1次試験において、私は「使用する教材(講座)は浮気しない」という基本方針を採っていました。
中途半端にあれこれ色々な教材に手を出すのではなく、自分が選んだ教材を信じて反復練習を繰り返す。この考え方は別に珍しいものではなく、受験に関しては ”王道” といっても良いかと思いますが、診断士の2次試験では通用しませんでした。(このことに気づくのに3年かかりました)

単純な難易度だけでも診断士試験の方が宅建や行政書士より圧倒的に上だと思いますが、特に診断士2次試験では下記のような受験生各自の個性の違いが合否を分ける大きな要素となります。

受験生の個性の例
◇文章を読むのが速い/遅い
◇解答を記述するのが速い/遅い
◇与件文・設問文を一度ずつ読めば解答の方向性はなんとなく分かる/そんなの無理
◇特に意識しなくても多面的な解答を書ける/そんなの無理
◇試験終了3分前に100文字超の解答を全部消して書き直すのも平気/そんなの無理
◇マーカーで与件文をしっかり色分けしたい/色分け作業自体に気を取られたくない


これらの個性や考え方の違いにより、試験時間をどう使うかには大きな差が生まれます。

試験時間でのルーチンの例
◇与件文から読む/設問文から読む
◇与件文をマーカー等で色分けする/シャーペンで下線などを引くのみ
◇気になる点は後で書き直すことにして、まずは早めに解答欄を埋めることを重視/
 論点の整理に時間をかけ、解答の記述はなるべく1回で終わらせる

こんな感じで80分の使い方も人それぞれ、つまり「これが正しい」という唯一絶対の解法はありません。
ですので例えば、高いお金を払った資格専門学校の講義内容よりも、個人のブログに載っている解法だったりフレームワークの使い方の方がしっくりくる、ということは普通にあり得ます。

このため自分に合わないやり方で反復練習を繰り返すよりも、自分に合ったやり方を探すために浮気しまくる方が結果につながる、言い換えると1次試験は自分が信じた教材に一途な者が勝つこれに対して2次試験では浮気者が勝つ、といった感じでしょうか。

ということで、3回目の2次試験に失敗後、あれこれ考えた結果として私の中では次のようなイメージが出来上がりました。

1次試験のイメージ

教材や各種講座は受験生を導いてくれるツアーガイドのようなもの
おぼえるべき正解はガイドさんが教えてくれるので、受験生は頑張ってついていくことが大切。


2次試験のイメージ



教材や講座はマラソンや駅伝での沿道からの応援のようなもの
アドバイスやヒントはくれますが、先導(リード)まではしてくれません。(ここ大事!!
受験生を導くのはあくまで自分自身。なぜなら自分がどんな失敗をしがちな人間なのか一番分かっているのは自分だからです。つまり大切なのは他人のノウハウを参考にしつつ、自分にあったやり方を「自分で考える」ことです。

私の中でこんなイメージが浮かんだのが令和4年の3月。そしてこの年に2次試験を4回目にして突破することができました。もっと早くこのイメージに辿り着いていれば…、という気持ちはありますが、せめて皆さんのヒントになればいいなと思います。

■おわりに & お知らせ

改めて考えてみれば、企業の経営者もコンサルその他から助言はもらうことはあっても、最終的には自分で考え、決断しなくてはなりません。中小企業診断士という経営者に助言を与える側を目指す以上は「勉強の仕方くらい自分で考えられるようになれ」というメッセージが2次試験のあり方に込められているのかもしれません。(込められていないかもしれません)とはいえ、限られた勉強時間で自分に合ったスタイルを見つけるのもなかなかしんどい作業ですので、勉強会などを活用してヒントを得るのも有効な方法だと思います。

さて! GWも終わり2次試験まで半年を切りました。今年は2次試験のみ、という方もそろそろ緊張感が高まってきたはずです。各種模試や勉強会などを利用できる機会も無限にある訳ではないので、開催スケジュールなどの情報チェックは怠らないようにしましょう!!


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それでは皆さんの努力が実を結びますように!



次回はそめさんの登場です。
お楽しみに!

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