合格体験記メタ分析をしよう by みにまる

読者の皆さまこんにちは。タキプロ15期の みにまる と申します。タキプロ15期に参加させていただくことになりました。15期スタートの3月上旬は合格体験記から始まります。どうぞよろしくお願いします。  

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■はじめに

まずはじめに、私の合格体験記は数ある合格体験記の中のn=1であることをご留意くださいませ。決して全ての受験生にとって役立つと断言はできません。
私は合格体験記を読むにあたっては「メタ合格体験記分析」を行うことが重要だと思っております。これについては後述いたします。

■自己紹介

・年齢性別:40代女性
・職業:地方の小規模企業経営 Web制作
・受験歴:1次1回 2次1回
・勉強時間:1次 1000時間 2次 650時間(1年2ヶ月)
・勉強方法:1次(スタディング) 2次(まなび生産性向上)
・得意科目:1次 財務会計 企業経営理論 2次 事例Ⅳ
・保有資格:FP1級 簿記2級など

■受験のきっかけ

地方で家族経営の小さな会社を経営しており、公的支援を通じて中小企業診断士の先生に相談に乗っていただいていました。商工会主催の診断士の先生方のセミナーに参加することも多く、中小企業診断士の資格に興味を持ちました。

個人事業主として小規模事業者様のWebサイト制作やITツールのサポートのお仕事もしており、診断士の知識があれば、そうした事業者様や自社の経営を改善したり地元の地域活性化に貢献できるのではないかと考え受験しました。

■試験に受かるためにやるべきことを明確化

試験に受かるためにやるべきことは「合格基準点以上を取る」ための勉強をすることです。当たり前ですが試験を受ける以上、目標は「合格すること」ですので「合格点を取るための勉強」をすべきだと思っていました。

もちろん実務に活かすとか自己啓発のために勉強することは素晴らしいことです。私自身も勉強することは楽しく、自己研鑽のために勉強している側面もありました。


ただ目標が「ポーターを超える経営理論を打ち立てる」とか壮大な目標になってしまうと試験から離れてしまいますので、受験勉強期間中は「試験で点を取る」ことに注力すべきだと思います。

合格点までのギャップを把握し、ギャップ埋める

現時点の実力を点数(見える化)で把握→合格点までのギャップを埋める

■1次試験対策と結果

<1次試験>
使用教材:スタディング、スピード問題集(TAC)、まとめシート、まとめシートチェックテスト

1次試験対策で私がやったことは以下の通りです。

  1. 過去問やスタディングの実力チェックテストで現状を把握する
  2. 目標点とのギャップを埋める勉強計画を立てる
  3. 1周目の勉強、得点をExcel等で記録し見える化する
  4. できなかった問題を洗い出し、類題を検索して強化
  5. 2周目の勉強、できていた問題とできなかった問題両方が解けていることを確認する(定着化)
  6. 忘却防止に演習を繰り返す
  7. 完全初見の(セルフ)模試(過去問含む)で合格点が取れることを確認する(複数回で安定して点が取れることが重要)

簡単に言えば、自分の実力を記録・見える化してPDCAサイクルを回して改善していくということですね。
1次試験の結果はこちら。

経済学財務会計企業経営理論運営管理経営法務情報システム中小企業政策合計点
R5年1次試験本番(自己採点)80888676726882552

■2次試験対策と結果

2次試験対策においても勉強への取り組み方は同様です。ただ、2次試験は正解がわからないブラックボックスの試験ですので、受験支援機関(まなび生産性向上)の個別指導や受験生仲間との相互採点で「他者の意見」「客観的評価」を積極的に取り入れました。またわからないことはX(旧Twitter)やまなび生産性向上の受験生コミュニティで質問し、また他の方の質問にも積極的に回答するピアラーニングに参加していました。

使用教材:過去問、ふぞろい、まとめシート流、LECファイナル模試、MMC模試等

  1. 情報収集(ファイナルペーパー集め、神ブログ読み込み)
  2. 過去問を解いてみる
  3. 目標点とのギャップを埋める勉強計画を立てる
  4. 1周目の過去問演習とふぞろい自己採点、個別指導や相互採点(得点はExcelやスプレッドシートで管理)
  5. なぜ点が取れないのか分析、相互採点仲間と議論
  6. 不足している1.5次知識を補給(LECオプション講座、神ブログ)
  7. 少し時間を置いて同じ問題の2周目、採点、分析
  8. 完全初見の(セルフ)模試で目標点が取れることを確認する(複数回で安定して点が取れることが重要)

2次試験の結果はこちら。

科目事例Ⅰ事例Ⅱ事例Ⅲ事例Ⅳ合計点
得点77616077275

■運に左右されない実力をつける

1次試験は正解が判明している試験なので、得点を上げるための優れた教材は世の中にたくさんあります。私は1次試験ではできる限り高得点を取ることを目標にしていました。

もちろん合格点の6割を取ればいいだけなのですが、本番試験というのは自分の実力が100%発揮できるとは限りません。試験中強烈な頭痛や腹痛が起こるかもしれませんし、史上最強の超絶難易度の回に当たるかもしれません。また試験は本番一発勝負です。運も試験結果には影響します。

どんなイレギュラーな出来事が起きても、運に左右されず絶対に合格したかったのです。そのためには最大限まで自分の実力を高め、7-8割の実力発揮でも合格できるくらいに準備をしておくべきだと思いました。

「1次試験で最大限に努力できれば、2次試験でも最大限に頑張れる」という信念の下、ほどほどで良いと手を抜くのではなく目の前の試験に全力で挑みました

そうは言ってもリソースは有限ですので、7科目中600点以上取るとか無謀なことは目指しませんでした。2次試験においては280点くらいを上限目標とし本番試験では不確実性を考慮して260点くらい取ることを目指しました。

2次試験はよく運ゲーだと言われています。確かに運の要素が一定程度あるのは間違いないです。問題や採点者との相性もあるでしょう。ただ運に左右されない実力をつければ合格の確率を高めることはできると考えています。そのために緊張する本番試験での現場対応力を高める訓練も日常的に行なっていました。

■負荷をかけて緊張感のある中で演習する

私がやっていたのは常日頃、試験本番だと思って時間を測って問題を解くということです。当たり前かもしれませんが、難しい問題だと制限時間を無視して何時間でも時間をかけてしまいがちです。もちろん復習時や理解のために最初はじっくり時間をかけることは必要ですが、「過去問演習」や「セルフ模試」はきっちり時間を測ってやっていました。

そうしたとき利用していたのがダンシ君さんの動画です。紙を捲る音やカリカリする筆音など雑音が入った試験本番シミュレーション動画です。

この動画を流しながら試験本番のイメージトレーニングと問題演習を同時にやっていました。

緊張感を高めるイメージトレーニングとして、具体的にはちょっとネタ的になりますが、

少しトイレに行きたい状態で焦りながら問題を解く
エアロバイクなどの運動で心拍数を上げて、ドキドキしながら問題を解く
仕事で疲れ切った状態で事例Ⅳを80分演習

など「負荷」をかけて通常より悪いコンディションで演習していました。上記の本番試験は良い環境でも良い体調でもないかもしれません。なるべくコンディションは整えつつも、常に最悪の事態を想定してリスク管理をしていくことが試験本番を意識したトレーニングだと思います。

■合格体験記メタ分析〜具体抽象トレーニング〜

2次試験は答えのわからない、ブラックボックスの試験です。その中で正解に近いものを手探りで探っていく必要がありますが、その方法は「過去の合格者の答案」と「得点」のデータから帰納法的に正解らしきものを見つけていくしかありません。この帰納法的な学習において必要になるのが統計データとしての「ふぞろいな合格答案」です。

また、合格者の勉強方法が書かれた合格体験記も同様に帰納法的に分析する必要があります。合格体験記とは言うなれば試験に対する戦略実験とその成功体験を個々人が分析した独自の個人研究だと思います。この独自研究の合格体験を分析することをここでは「合格体験記メタ分析」と呼びます。

合格体験記メタ分析とは

個人研究をメタ分析し、より抽象度の高い研究へと昇華する
複数の合格体験記を読み込んで共通する部分を抽出する
自分に合いそうな部分とそうでない部分を選別する

合格体験記はあくまでその人が合格したというn=1の体験を記録したものですので、別の第三者に再現できるかどうかはわかりません。ただ、複数の合格体験記で共通している部分は再現性が高いものとして取り入れて良いのではないでしょうか。たくさんの膨大な合格体験記の全てを鵜呑みにする必要はなくて、情報を取捨選択し自分なりに工夫して勉強法を確立することが求められています。

こうした具体(合格体験記)から抽象(メタ分析)を行き来する、具体抽象トレーニングは2次試験のトレーニングとしても応用できます。

具体抽象トレーニングについては、細谷功さんの『「具体⇔抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問 (PHPビジネス新書)』という書籍で書かれており、中小企業診断士試験に限らず、他資格の試験やビジネスにおいても使える知見が詰まっています。ご興味のある方は是非、読んでみてください。

■おわりに

中小企業診断士試験の勉強を通して、たくさんの受験生仲間とのつながりが生まれ、診断士試験の勉強しなかったら出会えなかったであろう方々とお会いすることもできました。中小企業診断士という資格は中小企業支援の一定レベルの知見を国家が保証するとともに、その国家試験を突破した専門家コミュニティへアクセスできるパスポートだと思います。

まだ診断士(登録予定)段階で診断士としての活動は駆け出しではありますが、中小企業診断士の先生から地域の支援の実務でお声かけいただたり、地域の社長様からお声かけいただいたり、中小企業診断士の資格の効力を実感しています。

受験勉強中は「これでいいのか」と不安になることもあると思いますが、そんなときは是非タキプロのブログを覗いてみてください。あなたと同じ不安や迷いは合格者も過去に体験しています。15期までのアーカイブで様々な体験やノウハウが蓄積され、きっとあなたに合う不安の解消法や勉強に役立つ記事がタキプロのブログにはあります。今後1年間毎日更新されます。勉強やお仕事の隙間時間に情報収集と気分転換も兼ねて、タキプロのブログをお読みいただければと思います。

次回は、Maki さんの登場です。 

お楽しみに! 

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