一次試験の戦略を診断士っぽく考えてみる by じゅん


みなさん、こんにちは!
タキプロ12期の「じゅん」です。2回目のブログ投稿となました。
今回は合格体験記ということで、1次試験全般に関して、自分なりの試験に対する考え方を述べようと思います。

■残り2カ月を逆算して考える

1次試験まで残り約2か月ですね。残り2か月をどのように過ごすかで、結果が左右されるのではないでしょうか?
公開模試も終わって、手応えを感じている人や危機感を感じている人など、様々だと思います。
私は1次試験を令和2年度と平成30年度と、2回受験しています。2回とも7科目受験で通過したので、その体験を元に、7科目通過を目指した戦略を考えていきます。
ちなみに、前回のブログで、過去のデータを踏まえて7科目受験をオススメしていますので、もし良ければそちらもご覧ください。

当然ですが、試験当日に合格できる状態に持って行かないといけませんね。現時点でそれだけの状態であっても、2か月あれば、覚えたことを忘れるには十分な時間です。
試験当日に420点を確保するには、どの科目で何点確保するのかをシミュレーションして、試験当日にベストな状態に持っていくため、今から逆算して勉強プラン(=戦略)を考えてみましょう。

■診断士っぽく環境分析してみる

科目別の特性や、自分自身の得手不得手を考慮して戦略(という程のたいしたもんじゃありませんが…)を考えてみます。
科目別の特性は自分自身でコントロールできない事なので外部環境として、自分自身の得手不得手は自分次第で克服可能なので内部環境として、環境分析をしてみます。
そして、合格に必要な想定点数、自分なりの試験に向けての戦略(戦略というほど大層なもんじゃありませんが…)を一覧のようにまとめてみました。
あくまで私の個人的な感覚と得手不得手による一例なので、それぞれに当てはめて考えてみて下さいね。

SWOTに当てはめると、得意は「強み」苦手は「弱み」ですね。点数にバラツキが大きいのは「脅威」で、安定してるのは「機会」でしょうか。難易度の変化が大きいのも「脅威」ですね。逆に難易度の変動が小さいのであれば、たとえ得意科目とは言えなくとも対策立てやすいので「機会」と捉えることが出来るのではないでしょうか。
そんなざっくりした感じで各科目の特徴を捉えつつ、各科目で何点確保すれば420点クリアなのかを想定しました。それに当日のバラツキを考慮して期待得点を考えた上で、残り2カ月の戦略を考えて行きます。

■落ちない方法を考える

最も避けなければならないのは40点未満による一発アウトですね。苦手な科目が超難化して足切り、なんてことは絶対に避けなければいけません。苦手科目が難化しても、最低40点は確保できる状態に出来るよう、戦略を策定しましょう。あとは、直前期に注力することで得点の伸びが期待できる科目と、そうでない科目の見極めでしょうか。
落ちなければ合格です。420点を超えていれば、500点でも420点でも合格です。2次試験に点数持越しできるわけではないので、420点未満にならない方法(=落ちない方法)を考えるというのも、一つの考え方です。
私の場合は、中小企業経営・政策は範囲も狭くて苦手意識も無い科目だったので、模試と本番の直前に集中的に覚えることにしました。逆に、企業経営理論なんかは、暗記よりも理解や問題の解釈が重要な科目と位置付けていたので、直前にやっても得点の伸びは期待できないと判断し、自作した重要論点まとめシートを隙間時間に確認する程度で、2か月前からは殆ど手をつけていません。
そんな感じで、残り2か月の優先順位を明確にしてスケジューリングすると、やること・やらないことがはっきりするので、あとは合格に向かってやるべきことに注力するだけです。

■科目別の戦略

自分の得手不得手と科目特性を踏まえて、科目別にざっくりと戦略を立ててみます。

【企業経営理論】
「覚えているだけで回答できる」という問題は少なく、問題本文・選択肢の記述がわかりにくく、解釈の仕方で変わってくるので、当日に「しっかり考えて」答えることが大事な科目だと思います。なので、2か月前には仕上げておいて、そこから先は時間を割かないようにしました。頻出論点&苦手箇所に絞り込んだ暗記項目だけをエクセル2枚程度にまとめておいて、隙間時間に確認する程度でした。

【財務・会計】
特に個人差の大きい科目だと思います。私は得意科目だったので、3か月前には仕上げておいて、計算の勘が鈍らない程度に重要論点の問題集を解く程度でした。

【運営管理】
そんなに苦手意識も無く、自身の得点のバラツキも少ない科目だったので、大幅な難化さえなければ大丈夫という位置づけでした。とはいえ試験範囲も広く、暗記箇所も多いので、直前1か月を暗記3兄弟に注力する為に、1か月前に仕上げて、計算問題の公式だけを定期的に確認する程度にしました。

【経済学】
得意という意識も無い割にはけっこう高得点で安定していた、そんなに理解出来てないけど点が取れた、不思議な科目です。要因としては、理解できないところはすっぱり諦めて結論を覚えるようにしたのがハマったことでしょうか。結論ありきで覚えてしまえば、後から理解が付いてくることもあります。また、理解できてなくても結論だけ知っていれば正解できる問題がけっこうあるのもこの科目の特徴でしょうか。本来は答えを導き出せるように理解している事が望ましいですが、ここは割り切りました。近年は科目合格率も高めで安定していますが、激しく難化した過去もありますので、難易度のバラツキは大きいと思い、自作の重要論点暗記シートだけはしょっちゅう繰り返してました。

【情報システム】
暗記が苦手かつ、IT系には全く接点無く生きてきたこともあり、最も苦手意識が強い科目です。とはいえ、知っているか知らないかで点を取れるかどうかが左右される問題が多いので、そこは割り切って頭に叩き込みました。特に苦労したのは略語の暗記です。できる限り略さずに、イメージすることを意識しました。(例:HTML = Hyper Text Markup Language = Webページを記述するための言語 など)。あとは定期的にアウトプットを繰り返したことでしょうか。苦手なりには、そこそこの点数を確保できる状態には持っていけました。
ちなみに、「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典というサイトは、IT初心者の私にとっては非常に大きな力となりました。IT用語を身近なものに例えて解説してくれているので、イメージしやすく、「分かった」気になれたと思います。

【法務】
暗記は苦手ですが2年程前に勉強する機会があったので、そこまで苦手意識は無かった科目です。とはいえ、科目特性として「安定して難しい」科目という位置づけをしていました。模試や答練では50点前後で安定していたので、60点は目指さずに50点取れたらOKとしていました。
基本的に法律は、「誰かを守る為に、誰かをとっちめる」というような特性がある(と私は思っています)ので、それぞれの問題で「誰を守る為の法律なのか」というのを考えていけば、ある程度は答えを絞り込めていました。
2次試験との関連も薄いので、時間を割かずに他の科目に時間をかけるようにしました。ちなみに、平成30年度の法務は前代未聞の8点加算という超難化した年でした。自己採点では36点でかなり焦りましたが、8点加算されて一次試験通過です。ギリギリですが、ある意味戦略通りの結果でした。

【中小企業経営・政策】
この科目は、得手不得手はあるでしょうが、全科目で試験範囲が最も狭く、やればやるほど点数が伸びてくる科目だと思います。なので、直前期に最も注力する科目として、それまでは放置していました。前半の中小企業経営の範囲に関しては、リーマンショック(2008年)や関東大震災(2011年)など、社会が大きく変化するような出来事を考えながら覚えるようにしていました。例えば、企業数が増加した(2009年→2014年比較)業種として「電気・ガス・水道」なのは震災復旧の為のインフラ整備のためでしょうか。一貫して「医療・福祉」が増加しているのは高齢化社会の為でしょうか。設備投資なんかはリーマンショックの前後ではっきりと特徴が出ていますね。
このように、物事の変化には、変化する要因があるはずなので、それをイメージしながら覚えていくことで、ただの丸暗記よるもはるかに効率よく覚えられました。
中小企業政策でも、対象者と目的を明確にして、何のためにこの制度があるのかを意識することで、記憶の定着が図れると思います。

■全体のスケジュール感

上記の科目別戦略をスケジュール表にしてみたらこんな感じですね。あくまでイメージですし、こんなガントチャートを作るようなことはしませんでしたが、イメージしやすいかなと思って作ってみました。ガントチャートって何だっけ?と思った人は、これで覚えてしまいましょう(笑)

結果的に、平成30年度も令和2年度も、法務と企業経営理論の、あまり時間を割かないように取り組んだ科目以外は60点以上を確保できたので、自分なりの戦略はハマっていたのかなと思います。
平成30年度の法務超難化だけが想定外でしたが、それ以外は自分で設定した期待得点以上を確保できました。

■おわりに

さて、長々と科目別に私自身の戦略(というほど立派なものではありませんが…)を述べさせてもらいましたが、如何でしょうか。何か一つでも、参考になるポイントがあれば嬉しいです。
自分自身、全てスケジュール通りに進めたわけではありません。実際には予定通りに行かないことだらけでしたが、自分なりに大体のスケジュール感だけでも立てておくことで、何から手を付ければいいのかわからなくなって、迷走しなくなるのではないかと思います。
1次試験まであと2か月、悔いの残らないよう、頑張ってください。

次回はかわけんさんの登場です。
お楽しみに!

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