事例Ⅱ 環境変化・経営課題に敏感になろう by 白湯

事例Ⅱ

皆様、おはようございます。
タキプロ12期の白湯と申します(自己紹介はこちら)。

本日は一次試験の2日目ですね。
1日目の出来が良かった方も、計画通りとは行かなかった方も、最終科目まで決して勝負を投げずに、あの日我慢した一杯や本当は見たかった連ドラ、眠い目をこすり、自分にビンタしながら机にしがみついた日々など…思い出しながら、ご自身の学習成果をぶつけてきてください。陰ながら応援しています!

■はじめに

さて、本日のテーマは二次試験の「事例Ⅱ」対策です。

私は、事例Ⅱは内容が身近で具体的なことから、比較的取組みやすいと感じていました。一方で、設問のターゲットや制約条件を外した場合には大幅減点となる、怖い事例とも考えていました。

本稿では、私が事例Ⅱに取組む際に心がけていたこととして、「経営環境の変化」とそれに起因する「経営課題」を真っ先に把握することで設問構成を理解し、さらに設問の「制約条件」を外さないように、今後の戦略(ターゲット顧客、商品戦略など)を具体的に助言するというプロセスについて、順を追ってご説明したいと思います。
事例を貫く環境変化、経営課題を把握し、制約条件を外さないことで、大幅減点を回避するという考え方です。

R2年度の事例Ⅱを用いて解説させて頂くため、ネタバレを避けたい方はご注意ください。

■R2年度B社の経営課題

事例Ⅱに登場する企業はいずれも何らかの強みを持ち、顧客からの支持を受けて存続しています。しかし、近年の環境変化に対応して新たな顧客・新たな製品戦略により売上を維持・拡大することが必要、という状況にあります。

【売上=(新規顧客+既存顧客×来店頻度)×購入点数×商品単価】という式をご覧になったことがある方は多いと思います。既存顧客×頻度×点数×単価が環境変化により減少していく(R2年度B社の場合は「太い客」であるZ社との取引が中止となる危機的状況)ことが予測される以上、B社は変化に対応し新たな事業ドメインで収益を確保していく必要に迫られています。

具体的に見てみますと、R2年度B社の環境変化及び経営課題は以下のように抽出されると思います。

  1. Z社の取引縮小→早期に事業の見直しを行うべき→Z社の製品とは異なるターゲット層(BtoB)を獲得したい(第13段落および第2問)
  2. 自社オンラインサイトでの販売(BtoC)継続のため、顧客を製品づくりに巻き込みたい(第3問設問2)
  3. (自社オンラインサイトでの販売拡大のために)ユーザーにB社とX島のファンになってもらいたい(第4問)

経営課題は与件文中に記載されることもあれば、設問文中にも登場します。私はこれらを真っ先に把握することで、設問全体の構成が見えるようになり、落ち着いて事例Ⅱに取組めるようになりました。
各設問は、B社に対する診断・助言のレポートをまとめる際に、経営課題を整理するための「ヒント」と考えても良いかもしれません。また、2次試験に取組む姿勢として「社長に寄り添う」という考え方がありますが、私は「社長と一緒に経営課題に向き合う」というスタンスで取組んでいました。

■助言を考えるプロセス

R2年度事例Ⅱでは、上記3つの経営課題に対してそれぞれ助言が求められました。
設問の制約条件を踏まえて、順番に助言内容を考えてみましょう。

  1. 第2問
    【制約条件】
    ①ハーブYの乾燥粉末の取引に関する内容、②Z社の製品とは異なるターゲット層を獲得=30~40歳代の女性層とは異なるターゲット層とする
    【コメント】
    ハーブYの効能のうち、「美」以外の効用を与件文から探すと「健康・長寿」(第4段落)が見つかります。安眠効果があるハーブと混同しないように注意!です。また、本問では自社オンラインサイト(BtoC)のことも問われていません。解答骨子を作る際には、落ち着いて制約条件を確認してくださいね。今後の取引先構成についての方向性、という問われ方が難しいですが、B社の事業がZ社との取引に依存している(第11段落)という点から、1社に依存しないようにする必要がありそうです。
  2. 第3問-設問2
    【制約条件】
    ①自社オンラインサイトでのコミュニケーション戦略、②顧客を製品作りに巻き込む→顧客の関与を高めたい
    【コメント】
    自社オンラインサイトでは「眠る前に飲むハーブティー」がある程度売れています。ハーブYと異なり、本問はBtoCの取引です。顧客の関与を高めるためのコミュニケーション戦略とありますが、コミュニケーションは受信・発信・共有に分類すると考えやすいかもしれません。顧客の不眠解消の経験やハーブティーの効果的な使用方法など、個々の体験を募る(=受信)、製品開発に関与してもらう、快眠ノウハウを広める(=発信・共有)といった分類が可能かもしれません。これらを「だなどこ(=誰に、何を、どのように+効果)」でまとめると良いかと思います。
  3. 第4問
    【制約条件】
    ①自社オンラインサイトのユーザーに対して企画、②B社とX島のファンになってもらう、③観光以外のプログラムを立案する
    【コメント】
    制約条件②よりB社、X島それぞれのリソースを用いて顧客との関係性強化を図ることが考えられます。関係性強化のためには顧客との交流・体験などが一般的に考えられるところです。「だなどこ」のうち、「何を(=プログラム立案)」が問われていますので、そちらを中心に記載します。

余談ですが、なぜ「眠る前に飲むハーブティー」が売れたのでしょうか。マーケティングの考え方で「Whoではなく”不(フ)”を理解せよ」というものがあります。顧客の不便・不安・不満・不都合など顧客の抱えている悩みを解消する商品(モノ・コト)こそ売れる、という考え方です(ドリルではなく穴=便益を売れ、というアレです)。今回のハーブティーは「20歳代後半~50歳代の大都市圏在住の女性層」の「不眠の悩み」を解消することができる製品だったため、「ある程度満足のいく売上げ」がありました。上記2.および3.の解答を組み立てるにあたり、上記ターゲット層が抱える不眠の悩み(大都市圏・働き盛りの女性=多忙、ストレス過多で不眠?)を緩和する製品や体験を提供するぞ、という思考ができると具体案が考えやすくなるかな、と思いました(もちろん、2次試験はアイディア勝負ではないので、解答自体はありきたりな内容で良いと思います)。

■再現答案(ご参考)

ご参考までに、上記3問の再現答案(開示得点:84点)を掲載いたします。上記プロセスを経て骨子を作り、与件文の言葉をなるべくそのまま使うことを意識して解答しました。

1.第2問
方向性は、既存製品とは異なる、健康・長寿の需要をもつ高齢者を中心としたターゲット層の獲得を図り、既存製品との重複を回避するため、ターゲット毎に異なる取引先を設定し、1社に依存しない取引先構成とする。

2.第3問-設問2
施策は①不眠の悩みをもつ20歳代後半~50歳代の女性層を中心に②ハーブティーを用いた不眠解消の経験や効果的な使用方法につき意見を募り➂意見を反映した商品開発や快眠のノウハウを共有し顧客の関与を高めること。

3.第4問
プログラムは①自社の無農薬農場を生かし農業体験やアロマオイル等の手作り体験会を、②島の高齢者の協力を得て健康・長寿に効能がある普段の食事の体験会を行うことで、来島客を増やし島の活力向上を図る。

■おわりに

本稿ではR2年度事例Ⅱを題材に「環境変化」、「経営課題」を真っ先に把握することで設問構成を理解し、さらに「制約条件」を外さないように解答に反映させるプロセスを書かせて頂きました。上記の3要素を丁寧に見ていくと、設問ごとに解答すべき内容はおのずと絞られてくると思います。結果として大外しのない解答を作り、A評価を獲得して頂ければと思います。

次回はないちさんの登場です。
お楽しみに!

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