【タキブロ+】 診断士合格者のホコタテ -矛盾-Ⅱ by まっぺ

読者の皆様、いつもブログを読んでくださりありがとうございます。
タキプロ13期まっぺです。

タキブロ+テーマは引き続き「診断士合格者のホコタテ-矛盾-」です。(第1回戦はこちらをご覧ください)
診断士あるある、でも人によってやり方が分かれるテーマについて合格者が深堀りしちゃいます。
第2回戦のテーマはこちら!


事例IVの第1問、「経営分析」は
全指標を先に計算してから解答すべきという合格者
VS
与件文を重視して当たりをつけ最低限の計算で解答すべきという合格者

事例Ⅳの勉強をしていると絶対に出てくるこの疑問。
第1問の経営分析は高得点を狙いやすいため、確実にモノにするためにも迷われている受験者の方も多いのではないでしょうか。
さて、合格者の方々は一体どのように対応していたのでしょうか!?
受験生の知りたい情報が詰まっています!
(補足:ホコタテではありますが、どちらの案でも参加者全員合格していますのでご安心ください♪)

まっぺの過去記事はこちら→
タキブロ+では女性座談会(前編後編)に続いての登場です。息抜きにどうぞ!
(「タキブロ+」って何?という方はこちらもご確認ください)

タキプロ15期メンバー募集! ↓概要、申込みはコチラから↓

■第2回戦のチーム分け

■全指標を先に計算/与件文重視で計算を行うようになった経緯

★全指標を先に計算すべきチーム

みやっち
(先に計算派)

私は「事例IVの全知識&全ノウハウ」という参考書をバイブルとして勉強していたのですが、そこに「(経営分析に必要な)指標は主要な11個を計算せよ」と書いてあったんですね。
なので主要な11個を先に数字で出すようにしました。数字で出すと優劣がはっきりするので、そこから考えるというスタイルになりました。

hide_kingdom
(先に計算派)

私は実は最初、与件文から指標を出すアプローチで勉強していたんです。でも解答を見ると実は拾えてないことが多くて…本人は与件文から拾ってるつもりなんですが漏れが多く、的外れな指標のチョイスになってしまうんです。
なので、全指標、といっても8~9割の指標を最初に計算して、それから与件と突き合わせるアプローチで進めました。

つっこミン

ふむふむ、2人とも指標の数に違いはあれど、
先に計算してそれを指標決定の根拠にするスタイルやったんやな!

★与件文重視して最低限の計算派チーム

まぁしぃ
(与件文重視派)

経緯は、受験生支援団体(タキプロや他団体)の勉強会やセミナーに出ても、「結局、与件文に書いてあることを外してたら、それは間違いなんですよ」と口を揃えて言われたことですね。
クレアールという通信の先生も同じことをおっしゃっていたので、あくまで与件文からポイントを見つけて、その指標が間違いなく改善/悪化してるのかを計算して確かめる、という方法がセオリーだと思っていました。
あとは電卓叩くのが早くないので、全指標計算する時間がもったいないと思っていました。

まっぺ
(与件文重視派)

実は私もみやっちさんと同じ「事例IVの全知識&全ノウハウ」で勉強していたんですよ。なのに意見が分かれるのが面白いなって思いながら聞いていました~。
私の解釈では、全知識&ノウハウは「主要な指標11個をざっくり手で計算して改善か悪化か傾向を出す。その後与件文から根拠を拾い指標を決定した後、最後に電卓で計算をして選んだ指標の解答を出す」と指導していたと思っていて、実際に練習問題でも、どれだけ数字として改善/悪化していても与件文で触れられていなければ解答優先度は下がると記載があったんですよ。それが経緯ですね。
設問1の(2)で、50字以内で収益性、効率性、安全性について解答する記述問題がよく出ると思うのですが、結局そこにも繋がるので、与件文を重視し電卓叩くのは最低限、というスタイルになりました。

つっこミン

同じ教材使ってても違うこともあるんやな!
後の2人は、与件文から根拠を拾って指標を決定し、
正確な計算は指標決定した後、
というのが特徴やな。

■勉強して感じたそれぞれのメリット

全指標を先に計算すべきチーム

みやっち
(先に計算派)

メリットとしては①真似しやすい。計算するだけなので、すぐできます。また指標を計算しちゃえば②悩むことなく数字の優劣がすぐわかる。
これは相手チームへのネガティブな発言になっちゃいますが、与件文読んでから指標を考えるの難しくないですか?悩むくらいならさっさと指標の計算をしてしまったほうが早いな、というのが自分の考えです(笑)

つっこミン

(お、相手への宣戦布告か!?)

hide_kingdom
(先に計算派)

与件文から考えると思い込みが入ることがあるので、計算結果を先に出すと①自分の気づかない視点で解答ができる。②抜け漏れもなくなる。というところがメリットなんじゃないかなあと思います。

★与件文重視して最低限の計算派チーム

まぁしぃ
(与件文重視派)

メリットは計算する時間が少ないので①圧倒的に短時間でこなせる、というのが1つ。2つ目は数値として見たら悪化していても、他社と比較して本当に劣っている状況なのかは企業ごとによって状況が違うため解答が変わってくる。②企業に合わせた解答を与件文から読み取り作成できるほうが正解だと思いますね。

まっぺ
(与件文重視派)

みやっちさんに尋ねたいのですが、電卓叩くほうが難しくないですか!?計算間違いが怖くて、電卓を使うのは最低限がいいなと思っていました。(なのでメリットとしては①計算間違いを最小にできる

つっこミン

そこ!?って感じの意見やな(笑)
ここからはお互いの主張をぶつけあうフリーディスカッションや!

■フリーディスカッション

1.電卓での計算について

みやっち
(先に計算派)

電卓での計算…指標11個しか計算してないので大した電卓叩く量じゃないから問題なかった、がというのが答えですね~。
全部違う計算するのだと面倒くさい気がするんですけど、収益性だと売上高と何か、という組み合わせがほとんどなので、式も使いまわせますしね。

まぁしぃ
(与件文重視派)

私は電卓は叩かず、売上比率は最初に1分くらいで見てましたよ。例えば売上が他社のほうが1.5倍で、掛け合わせる指標が1.5倍以上離されているのであれば恐らく悪化傾向なんだろう、というのを電卓で計算しないでアタリをつけてから与件文を読んでいましたね。

2.同じ傾向の指標が複数あった場合の決め手

まぁしぃ
(与件文重視派)

「先に計算派」へ質問なのですが、例えば効率性指標は全部良くなっている場合や、収益性も経常利益率だけダメで営業利益率や総利益率は良くなっているという、収益性、効率性、安全性の観点で見たときに良くなっている指標が複数あった場合、どうやって選ぶんですか。

hide_kingdom
(先に計算派)

…まず全部計算して、計算結果を紙に書いたものと与件文をじっくり比較して考えます(笑)。同業他社とか、前年比を見てじーっと考える。

まぁしぃ
(与件文重視派)

それだとやっぱり与件文から指標を決定してません!?(笑)

hide_kingdom
(先に計算派)

いえいえ!私たちは与件文からアタリをつけるんじゃなくて、まず最初に全部計算するんですよ。その後与件文に合わせに行っているというアプローチですね。与件文重視で指標を決めると漏れたり忘れたりがあるので。
計算に時間がかかるんじゃないかという意見が先ほどありましたが、NPV等を捨てていたので意外と第1問に時間をかけていました(笑)
なのでやはり、ほぼ全指標は計算して先に出していましたね~。

みやっち
(先に計算派)

私は…思い返せば必ずしも全部電卓で計算していたかというとそうではなかったかも。まぁしぃさんも仰られていたように、優劣の傾向だけぱっと見て済ませていた指標もあったように思います。立場がぐらつくので明言は避けますが…(笑)
ただやっぱり先に計算したほうが、与件文を読みやすいんですよね。まっさらな状態で与件文を読んでも勘所がつかみにくい。なので財務諸表で何が良い、何が悪い、というのが分かった上で与件文を読んだほうが材料が見つかりやすい、というのが私の感覚です。

まぁしぃ
(与件文重視派)

ということは、例えば経常利益率と総利益率どちらも良くなっている場合、数字の大きさだけで選ぶのではなく、最後のジャッジは与件文でするということですかね。

みやっち
(先に計算派)

あ、でも私は結構数字で選んでました。あまり差がビビッドじゃない数字のほうを選ぶ発想はなかったです。

つっこミン

あくまで数字重視なんやな!

3.採点基準について

みやっち
(先に計算派)

というか採点基準が気になるんですよね。指標計算だけ実施して数字の優劣が出たら、仮に与件文に何の根拠も書いてなくても、数字としての優劣はその通りじゃないですか。
でも与件文の根拠が分厚い指標とそうじゃない指標があった場合、そこでどれだけ点数差をつけられているのかすごく興味があります。知ってる方いますか?

hide_kingdom
(先に計算派)

ふぞろいだと、効率性のところで有形固定資産回転率は3点、棚卸資産回転率は2点と記載があり、採点差は見れますね。でもあれは根拠の厚い薄いではなく、受験者からデータを集めて多いほうを高得点にしているだけか…。
指標としてはどちらを選んでも恐らく間違いじゃないんですよね。

みやっち
(先に計算派)

そうなんですよね。そう思うと、与件文の根拠の厚い薄いで多少の得点差はあれど、0点になることはないだろうと。だから数字重視に走ったというのはありますね。

まぁしぃ
(与件文重視派)

まあでもセットで(2)に記述問題が来るじゃないですか。(1)の数字問題では○○を書いたけど(2)の記述問題では××という関係ない指標を書いた場合、明らかに点数下がると思うんですよね。
記述はやっぱり与件文から企業を分析して書くしかないので、自然と連動してくる部分はあるんだと思います。

まっぺ
(与件文重視派)

そうですね、私も(2)の記述問題の方向性に合う指標を(1)で選んで記載していましたね。

hide_kingdom
(先に計算派)

それはね~私も同意です(笑)

一同

(笑)(笑)(笑)

hide_kingdom
(先に計算派)

やっぱり(2)で書けない指標を(1)に書いてたら文章おかしくなっちゃいますもん。

つっこミン

与件文から選んでるやないか!
まあでもあくまで数字を主軸にして絞り込んでいくということやな。

4.語られなかったデメリット

まぁしぃ
(与件文重視派)

あとは、実は与件文重視でやらかしたデメリットがあります。受験生のプラスになればよいので打ち明けますが。(笑)
自分の方法では、最初全く計算せずに売上比率との比較だけで傾向を判断していくので、かなり近しい微妙な数字の差はハッキリ分からないんですよね。与件文でアタリをつけて、さっきの傾向と当てはめて改善しているのはこの指標だと決めた後、いざ計算すると…あれ?悪化してるやん!ということがたまにありました。
特に当座比率は、当座資産が現金、預金、有価証券…と分かれてて自分で足し算しないといけないのでミスが出やすい。与件文からこれが正解だろうと思いこんじゃうので、そういう間違いが過去問で練習している時は何回かありましたね。

みやっち
(先に計算派)

ということは、まぁしぃさんは解答を書くにあたり、他社のほうまでは計算せずに書いてたということですか?

まぁしぃ
(与件文重視派)

間違いをした当初はそうでした。結局その反省から、他社もちゃんと計算して確かに良くなってるなと確認してから解答するようになりましたが、当時は自社の分のみ計算して書く、ということをやってましたね(笑)

つっこミン

反省を活かせていてえらい!

5.事例Ⅳ全体と比較した第1問への時間配分

まっぺ
(与件文重視派)

私の意見になりますが、与件文重視でアタリをつけたほうが解答時間が早かったんですよね。最初に傾向を出してから指標を決定して詳細な計算は後のほうが、検算の時間を考えたらたとえ指標が11項目しかなくても全部計算するより早かった。早く次の問題に行きたいのに、最初の計算問題にあまり時間を掛けたくなかったんですよね。
皆さんは事例Ⅳ全体を解くにあたり、最初の設問1に時間を掛けるリスクはどう思いますか?

みやっち
(先に計算派)

私も時間を掛けても良いとは考えていませんでした。なのでhide_kingdomさんとは意見が違うかもしれませんが…私は与件文から考えるほうが時間がかかったんですよね。

まぁしぃ
(与件文重視派)

因みに皆さんどのくらい時間かけてました?

hide_kingdom
(先に計算派)

感覚値ですけど、30分くらいは掛けてましたね。トータル80分あるうち、事例Ⅳは全4問なので平均20分しかかけないところだと思うんですけど。第1問で絶対8割取りたかったんでミスしないように、時間をかけていました。

まっぺ
(与件文重視派)

私は15分くらい。これも何かの本に書いてあったのを見たんですが、事例Ⅳ第1問は10分程度で解き終わるほうが時間配分的には良いと。結局自分に10分は無理で、早く正確に解こうとしたら15分で解き終わるスタイルになりました。

まぁしぃ
(与件文重視派)

電卓を叩いて全計算するスタイルだと10分、15分では厳しいだろうなと判断されたってことですね。

まっぺ
(与件文重視派)

そう!右手でペンを持って左手で電卓叩くのも得意じゃないし、各種キーも慣れなかったんです。電卓で計算したにも関わらずこの計算結果が正しいのか不安に思う事態が発生してしまい、電卓での計算は最小限に留めるようにしました。

みやっち
(先に計算派)

私は10分か、多くても15分…までもかけていないと思います。
私は与件文との照らし合わせが非常に雑なんです。全計算した後は収益性、効率性、安全性にそれぞれ割り振って、(2)の記述問題は適当に書いて(笑)。
与件文とのリンクが弱いので部分点しか取れていないと思うんですけど、それでも時間をかけないことを優先しました。なので与件文を重視しないと、その分早く解けます!(笑)

まぁしぃ
(与件文重視派)

私は考え方としてはhide_kingdomさんと一緒で、NPVやCVPは加点要素としか捉えていなかったので、第1問は20分くらいかけてましたね。NPV、CVPは一応答え書いとくか、くらいの気持ちで。
なので全体解いた後に時間余るんですけど、もう一度第1問から解き直そうかと思うくらい、(NPV,CVPを諦めて)見直しの時間に充てていましたね。

つっこミン

ここで第1問に時間をかける派vsかけない派の
新しい対立構造が!?

まぁしぃ
(与件文重視派)

因みにブログ班の過去記事で、たにけいさんの記事がまさに電卓叩きのテクニックの話でしたよ。めちゃめちゃ短時間で全指標を計算できるように特訓したと。
5分で16指標×2社分(=32指標)の計算をノーミスで出来るように練習したということでした。右投げ左打ち。(右手でペン、左手で電卓)

一同

おぉ~~!!熱い!!!!すごい!!!!

まっぺ
(与件文重視派)

たにけいさんのような方は、まさに全指標を先に計算する方法が向いている人ですよね!

■それぞれの流派に向いている人

hide_kingdom
(先に計算派)

今の話の流れだと、「電卓を早く叩ける人」は全指標を先に計算するほうをお勧めします(笑)

まぁしぃ
(与件文重視派)

与件文重視派としては、「事例Ⅳ以外の問題が得意で、与件文読解に自信がある人」は与件文から読み取ったほうが早いのかなと。

まっぺ
(与件文重視派)

そうですね、結局SWOT分析に近いので「事例ⅣでもSWOT分析をさっと出来る人」であれば与件文重視派をお勧めします。

hide_kingdom
(先に計算派)

第1問に時間をかけたくない人(他の問題に時間をかけたい人)は…?

まっぺ
(与件文重視派)

これはもうね~自分で色々試してみて、全指標を先に計算するほうが早くて正確なのか、与件文から拾うほうが早くて正確なのか、見極めてもらうしかないですね(笑)

みやっち
(先に計算派)

私みたいな与件文から拾うの苦手なタイプも居ますからね(笑)
何もないところから与件文を読むより、数字のガイドラインがあったほうが読みやすい人もいると思うんですよ。そういうタイプは計算結果が助けになると思うので、全指標計算派に向いていると思います。

まぁしぃ
(与件文重視派)

私とまっぺさんで共通していたのは「計算結果はミスが出る可能性がある」という恐れだと思うんです。みやっちさんとは逆の感覚なんですけど、間違っているかも知れない計算結果より、確実に記載されている与件文を頼りにしたほうが自分は読みやすかった、というのはありますね。

■最後に:各チーム主張まとめ

■おわりに

いかがでしたでしょうか。
思ったより白熱しましたね~👏(パチパチ)

最終的には「何を頼りにして問題を解くか?」に意見が帰結したのかなと思います。
「自分の計算結果が信じられる人」→全指標を先に計算派
「確実に書いてある与件文のほうが信じられる人」→与件文重視派

もちろん要素はこれだけではないですが、どちらの流派でも合格はできます。
自分にとって「どちらが向いてるのか」を見極めるのが大事なので、勉強しながら掴んでいってくださいね!

次回の「タキブロ+」は診断士合格者のホコタテ-矛盾Ⅲです。
2次試験過去問、多く解くか、少なく解くか。(打上げ花火?)
お楽しみに!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
みなさんの合格をお祈りしています! バナーをクリックしていただけると、とっても嬉しいです。
(診断士関連ブログの人気ランキングサイトが表示されます[クリックしても個人は特定されません])

にほんブログ村
皆様の応援がタキプロの原動力となります。
ぽちっと押して、応援お願いします♪

タキプロ中小企業診断士 WEB勉強会の参加申請はこちら↓

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です