実務補習の実態とは?by フミッキー

読者のみなさん、こんにちは。
タキプロ14期のフミッキーです。今回、4回目の投稿となります。

 あっという間に2023年も過ぎてしまい、気づけば2024年も1月が終わろうとしております。本日は口述試験合格発表日ですね。合格された皆さん、本当におめでとうございます!!

 私も昨年の発表日は、ドキドキしておりました。口述試験はほぼ受かる試験といわれていながら、合格発表日当日は緊張するかと思います。ただし2次試験が合格しても、中小企業診断士として登録するには、これから記載する「実務補習」や「実務従事」を受ける必要があり、もう暫くかかります。

 寒い日が続きますが、どうか健康を大切にして頂きながら、毎日を過ごして頂ければと思います。

 今回は私が経験した『実務補習』について、私の経験を元にどういう研修が行われたのかをお伝えできればと思います。2次試験合格後に待ち受ける『実務補習』について、ご参考にいただければ幸いです。

 それではみなさん、よろしくお願いいたします。

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■はじめに(実務補習の流れ)

 私の実務補習経験は、2023年7月・8月・9月の3ヶ月でした。2023年度の実施時期は、2月と7・8・9月(場所によっては3月募集もあり)がありました。後ほど記載しますが、申し込みが一種の登竜門となります。

 ちなみに、今年から8日間コースが新設され、5日間コースは廃止になる旨が、昨年末の中小企業診断協会から発表されていましたね。要件である「15日以上」の変更はありませんが、「5日間×3企業」だった現行制度は、令和7年以降は無くなる模様です。今後は「8日間コース×2企業」「1企業目8日間+2企業目7日間」のどちらかになるとの事です。詳しくは、一般社団法人中小企業診断協会のHPをご確認ください。
出所:一般社団法人中小企業診断協会 HP

 8日間コースの全貌は不明ですが、診断企業1社あたりにかけられる時間が長くなる分、試験に向けて学んできた知識や、より詳しく診断企業・業界動向を調べられるのではないかと思います。

 実務補習の流れとして、実務補習1週間前に指導員の先生より登録されたメールに連絡が入ります。メールには、診断企業の概要や流れが説明してあります。先生により、事前オンラインミーティングをするケースや当日初顔合わせをするケースなどそれぞれです。初回顔合わせ時に、とても重要な「担当割り」が行われます。この担当割りによって、実務補習の難易度が変わってきます。

 私は一度「班長」を経験しました。班長は、全体の戦略マネジメント(方向性の決定)・指導員先生との連絡・各メンバーとの調整等、多岐にわたります。一方で、班長の経験は全体の統括・戦略を練るうえでも重要なポジションであり、中小企業診断士としての醍醐味を味わえる機会でもある為、皆さんも是非、班長になってみてはいかがでしょうか。

 私が体験した5日間コースの大まかな流れは下記のとおりです。


<流れ ※地区により平日・休日が異なるケースがあります>

 ◆1日目(木曜日):診断企業の概要説明・診断事項(課題)の確認、現地訪問しヒアリング

 ◆2日目(金曜日):ヒアリング情報を基にディスカッション、状況により再度診断企業にヒアリング

       ~ ここで約一週間ほどの自宅学習時間があります ~

 ◆3日目(土曜日):全体調整、診断報告書作成

 ◆4日目(日曜日):診断報告書作成、診断企業への報告会準備・プレゼン練習

 ◆5日目(月曜日):診断企業への報告会、診断報告書提出、実務補習修了証書交付



 それぞれの先生によっても多少異なりますが、大まかには上記流れとなります。


申し込みが登竜門

 実務補習の関門の一つとして、申込み枠が狭い事があげられます。毎年の応募枠が相当限られており、申し込み枠が外れてしまった方のお話も聞いたことがあります。私は事前に協会へ電話確認しましたが、すぐに埋まってしまうのでその時間帯は空けといたほうが良い、とのアドバイスを頂きました。

 申込みができないリスクを考え、私は申込み日に有給を取得しました。いざ申し込み開始時刻になるとアクセス集中の為か、若干更新に時間がかかったことを覚えています。パソコンの前に座り事前スタンバイをしたこともあり、無事に7,8,9月の枠を獲得することができました。

 後日、他の実務補習メンバーに聞いた話ですが、東京はすぐに埋まってしまうそうで、東京枠からあふれた方が、他の地方枠を取得しておりました。逆にいえば、普段会えないところに住んでいる方とメンバーになれたのは、とても良い経験になったと思います。但し、補習枠が取れたらの話です。確実に確保したいのであれば、事前準備や当日の時間確保は必要です。なお枠は先着順となります。

経験して感じた事

 実務補習の経験は、私の人生の中でも最も貴重で楽しい時間でした。経験した中から3点ほど、重要だと思われる点を含め今後の皆さんにお役立ていただければと思います。


①実務補習は、指導員先生からの案内メールから始まる

 実務補習開始1週間前に、指導員先生から診断先の概要・決算書等が送られてきます。ここでのポイントは、初日に皆さんで顔合わせするまでに事前準備が大切になります。初日顔合わせ後、いきなり診断先に訪問するケースが多い為、診断先の概要を理解しておくことが必要となります。また、診断先のどの部分に課題があるのか、仮説思考を頭で思い描きながら、診断先に聴きたいポイントを整理しておく事も必要かと思います。

 準備しないまま初日を迎えると、かなり焦ります。


②診断先へのヒアリング

 診断先へのヒアリングは、①の準備とともに非常に重要です。コンサルティングは、知識を風呂敷のように広げる事ではなく、問題点や課題点をあぶりだし、それに対して効果を交えながら提言を行うことです。診断士2次筆記試験は、与件文(材料)が既に与えられているのに対し、実務補習はヒアリングをしながら、課題を把握する必要があります。診断先へ報告書を作成するにせよ、提言内容はヒアリングの情報量によります。またヒアリング不足があると、最終日の一大イベントである報告会の時に、診断先企業との認識のずれも出てしまうかもしれません。

 事前準備で、ある程度の課題感は把握しながら、診断先企業へのヒアリングポイントを纏めておく事が、診断先企業の課題にマッチングした報告書になると確信しております。


③メンバーとのコミュニケーションは密接に

 実務補習は他メンバーとの連携がとても重要です。チームとして報告書を仕上げる必要があり、各メンバーと記載する範囲や内容調整が必要になります(例:経営戦略担当は組織面の改革を書き、人事担当は採用戦略や人員配置を書く等)。

 ここで重要になるのがチャットツールやオンラインツールの活用です。実務補習3回中、3回ともオンラインツールを活用し、各メンバーの進捗具合や資料確認等を実施しておりました。皆さんご存じの「ZOOM」「Google Meet」「Slack」等を活用し、連絡を密にとっていきましょう。

 また重要なのが、実務補習メンバーはお互いが同期です。実務補習が終了してからも、中小企業診断士の同期仲間として、色々なやり取りは続いていくと思っております。せっかくのご縁で知り合えたメンバーとの交流を大切にしていきましょう。


■おわりに

 私も当初、実務補習に対して不安な気持ちしかありませんでした。但し、実際補習して分かったことは、仕事上では味わうことができない貴重な経験でした。

 こんな事を書くと会社の上司には怒られそうですが、私が現在勤めている会社では味わえない達成感がありました。確かに各メンバーとの様々な調整や提言の修正などもありましたし、報告会間近の締め切りギリギリに報告書が仕上がるケースもありました。しかし、同じ志を持った仲間と一緒に作り上げた時間は充実していましたし、振り返ると楽しい時間を過ごすことができました。この素晴らしい時間は、感謝でしかないと思っております。

 今までの診断士試験の集大成として、実務補習を一生懸命に、そして楽しんで受けてほしいと思います。また他のメンバーや指導員の先生と積極的にディスカッションをして、ご自身の成長を体感してください。

以上、皆さんのご参考になれば幸いです。

次回は、Moka さんの登場です。 

お楽しみに! 

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