人事施策のサチノヒホ byぶらんち

事例Ⅰ

こんにちは。タキプロ12期の「ぶらんち」です。

前回の記事を書いてから1ヵ月余りなのですが、その間に事業再構築補助金申請の支援を行ったり(実務従事)、実務補習(1回目)があったりと、なんだか診断士活動が本格化してきました。

実際の現場に出るようになると、少し「中小企業診断士試験とは何ぞや」について考え方が変わりました。

今回のテーマは「2次試験 事例Ⅰ」ですが、「実務補習と本試験の関係性」についても触れていきたいと思います。

■「人事施策のサチノヒホ」とは?

人事施策のサチノヒホとは、2次試験で人事施策を答える際に網羅的に考えるためのフレームワーク(というか語呂合わせ)です。

  • サ(採用)
  • チ(配置転換)
  • ノ(能力開発)
  • ヒ(評価)
  • ホ(報酬)

配置転換(はいチてんかん)だけ若干ムリがありますが、まあそういうもんだと思ってください。それぞれを簡単に紹介すると以下の通りです。

採用

人を増やして組織の活性化を図ることです。主に中途採用新卒採用があります。

配置転換

役割やポジションを変えることで社員の職務充実職務拡大を図るものです。会社としても色々な仕事ができる人材が増えるので組織の柔軟性が高まり、環境変化に対応するスピーディーな経営を行うことができます。

能力開発

能力開発は、個人やチームのチカラを向上させるために組織的・体系的に行われる取り組みのことです。具体的な方法にOJTOff-JTがあります。

評価

要は「頑張ってくれてありがとう」の気持ちを形にするための仕組みのことです。人事制度のような昇級や昇給のルールだけでなく、目標管理制度社内表彰制度なんかも含まれます。成果主義なんかもそうですね。

報酬

報酬とはズバリ昇給賞与のことです。お金によるインセンティブはモチベーション向上には最も直接的な効果が高いです。但し人件費の増大を招くので、頻繁には行うことが出来ません(従業員からすれば頻繁にしてくれたら嬉しいですけどね)。

そこで従業員持ち株制度だったりストックオプションだったり、間接的な制度もあります。

どうやって使うのか

平成30年度事例Ⅰ 第4問

A 社が、社員のチャレンジ精神や独創性を維持していくために、金銭的・物理的インセンティブの提供以外に、どのようなことに取り組むべきか。中小企業診断士として、100 字以内で助言せよ。

平成30年度のA社は研究開発に力を入れている企業で、社員にどんどんチャレンジしてほしいと考えています。そんな時はどんな人事施策が考えられるでしょうか?ちなみに予件文にはノーヒントです。

事例Ⅰは「予件文にノーヒント」という問題が結構な頻度で出題されますが、特に人事施策は顕著です。そのため、1次試験の「企業経営理論」の知識を使って答えることとなりますが、観点を網羅的にチェックするためのフレームワークが「人事施策のサチノヒホ」です。

本問の場合は、設問に「金銭的・物理的インセンティブの提供以外」とあるので、報酬に当たる施策は回答に書いてはダメです(昇給や賞与のアップはNG)。「研究室や個室を与える」とかもおそらく危険な回答になるかと思います。

既存社員のことなので採用も考えづらいです。そうすると「配置転換・能力開発・評価」の中からA社にあった施策を回答することとなります。

ぶらんち的解答案

取り組むべき内容は、①社内外の研修の充実、自己啓発の支援等で能力開発を推進、②製品開発に関わる提案制度導入・権限移譲の実施、③目標管理制度や表彰制度を導入、等で社員の士気を高め、組織活性化を図る。

考えられる案を全部書いちゃいました的な回答です。ちょっとやりすぎかもしれませんが(汗)、ノーヒント問題への対応としては十分ではないかと個人的には思います。

■実務でも使える!

実務補習とは、2次試験合格後に行う実務研修で、6名程度で行うグループワークです。①初日にご協力頂く企業に出向きヒアリングを行い、②約1週間で90ページ程度の診断報告書を書き上げ、③最終日に診断結果を報告する、という流れになっています。

私が先日実務補習でお伺いした企業では、以下のようなことをお悩みをお持ちでした。

  • 生産現場では、高い技術を持っている特定の人に負荷がかかっている
  • 積極的に技術を学ぶ人が少なく、負担が減らない
  • 全体的にモチベーションが下がっている
  • 営業展開を強化したいので人を増やしたい
  • でも人件費の増大は避けたい

「人事施策のサチノヒホ」を覚えていれば採用・配置転換・能力開発・評価・報酬の視点で検討することができ、早い段階で提案の方向性を決めることができます。逆に、知らないとアイディア出しの段階でメチャクチャ時間がかかります。

つまり、実務でも使えるフレームワークってことですね。

ちなみに、あなたならこの企業に何を提案しますか
やり方は色々とあると思いますが、ぜひ全てを解消できる方法を考えてみてください。

実務補習と本試験の関係性

実務補習は約1週間を駆け抜けていくイメージなので、とにかくスピードが大事です。その為には上記のようにある程度の知識・フレームワークを身についておく必要があります。

言い換えると、本試験(1次・2次)は「実際の現場に出るための最低限の知識・フレームワークを身につけているか」を見るための試験である、ということですね。

そういう意味では、中小企業診断士試験の本当のゴールは「実務補習(実務従事)」で、そこに向けた学習計画を立てるのが本筋なのかもしれません(難しい…)。

■おわりに

いかがでしたでしょうか?

私の実務補習のときの話に戻りますが、メンバーで議論した際に「表彰制度を作ってはどうか」という案が出ました。指導員の先生に相談すると、「それは提案しないほうがよい」という答えが返ってきました。

「教科書的にはOKだが、今回はNG。10人もいないような会社だと、表彰されたことが無い人は”仕事が出来ない”というレッテルに繋がりやすく、余計にモチベーションが下がる。」とのことでした。そういうこともあるのかと納得したのを覚えています。

事例Ⅰに限らず、2次試験を解く際に「テキストにこう載ってたから」「フレームワークではこうなっているから」といった理由で回答を作る方を見かけます。間違いではないのですが、やはり予件から得られる情報を大切にしてほしいと思います。

テキストに載っている知識やフレームワークは、あくまで思考プロセスのベースになるものであって、回答そのものではないということをお伝えして今日の締めくくりとさせていただきます。

次回はまこやまさんの登場です。
お楽しみに!

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