「実務補習」と「実務従事」、違いは? byはまん

タキプロブログ読者のみなさま、こんにちは。7度目の登場、多年度生応援団の「はまん」です。

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2次本試験まで、あと1ヶ月余りとなりました。みなさま、勉強は順調に進んでいますでしょうか。

予備校ですと、本試験を1ヶ月前にしてすでに全ての講義・演習が終わってしまったところもあるのではないでしょうか。私の場合は、毎週予備校に通うことでペースをつかんでいたこともあり、いつも残りの1ヶ月は勉強のペースを維持するのに苦労したことを覚えています。昨年の場合は、勉強仲間とオンラインで勉強会(演習のディスカッション)を直前まで毎週行なっていました。タキプロでも試験直前まで勉強会を開催していますので、みなさま是非ご参加下さい(勉強会についてはこちらから)。

さて本日は、試験に合格してからみなさまが経験することになる「実務補習」「実務従事」についてお話します。直前期であるこのタイミングで合格後の実務補習のことを考える受験生はほとんどいないと思いますが、気分転換程度に読んでいただけると幸いです(その割に少し長いですが…)。

■「実務補習」と「実務従事」

診断士試験に合格して実際に中小企業診断士として活動するためには、中小企業診断士として登録をする必要があります。この登録を行うためには以下が要件になります。

第二次試験合格日以降で以下1)または、2)の実務要件(15日以上)を満たすこと。
1)登録実務補習機関が行う実務補習を受講したこと
2)中小企業者に対する経営の診断助言業務または、経営の窓口相談業務に従事したこと。

中小企業庁ホームページより

1)が「実務補習」です。また2)が登録実務補習機関以外が提供する「実務従事」にあたり、ズバリ「診断実務」そのものも該当します。
「実務補習」は、主に診断士試験に合格しこれから診断士登録をする人向けに、診断実務を経験する場として登録機関(診断協会等)が用意したもの、「実務従事」は、民間企業や諸団体が診断士資格の登録や更新のために必要な診断実務を提供するために実施しているもの、といった切り分けになります。診断実務を行うという点ではどちらも同じですが、内容は異なるところもあります。

具体的には次のいずれかのパターンで要件をを満たす必要があります。
①実務補習15日コースを受講する(15ポイント相当)
②実務補習コース5日コースを3回受講する(15ポイント相当)
③実務補習と実務従事の両方を受講し15ポイント相当を獲得する
④実務従事のみで15ポイントを獲得する

※実務補習15日コースは5日間コースを3回受講するのと同じ形ですが、受講メンバーは15日間一緒です。指導員は同じ場合もあれば、それぞれ変わることもあるようです。

私の場合は、合格後の実務補習申込みに出遅れてしまい2月から始まる実務補習が締め切られてしまったため、夏の実務補習(5日間コース)を3回受講するつもりでした。しかし、少しでも早く診断士登録をしたいという想いから、民間企業が実施する実務従事コースを見つけたこともあり、実務従事1回と実務補習2回受講することになりました。

■実務補習

実務補習は7月、8月、9月(それぞれ5日間コース)と、2月(5日間コースと15日間コース)が実施されます。
実務補習のおおよその流れは次のとおりです(()内はおおよその曜日イメージ)。

①実務補習開始日のおよそ1週間前
指導員よりメールが届く。診断先が判明し、診断先業界の調査を事前に開始する。

②実務補習1日目(金曜日)
指定された場所に集合。メンバーの顔合わせ。実務補習の諸注意等を受けたあと、メンバー内の担当、役割決定。午後は診断先企業へ訪問し、代表者(社長など)へのヒアリング実施

③実務補習2日目(土曜日)
前日のヒアリング内容を振り返った上でSWOT分析等を行い、メンバー間で提案の方向性を決定する。

④2日目~3日目の間(日曜~木曜日)
基本的に個人での調査や報告書作成を進めるが、進捗確認のためオンラインミーティング等を適宜実施。

⑤実務補習3日目(土曜日)
各担当それぞれ調査内容を説明し、それに対し指導員及びメンバーから意見をもらう。意見を基に修正を行ない、報告書の内容を固めていく

⑥実務補習4日目(日曜日)
報告書の完成、製本作業。翌日の代表者説明へ向けてプレゼンテーションの練習。

⑦実務補習5日目(月曜日)
報告書を使って代表者へのプレゼンテーション。その後、報告書を診断協会へ提出し指導員からフィードバックを受ける。

実務補習の場合、1チーム5名程度のチームを組み、一定のルールの下で報告書作成を求められます。ただし、指導員により進め方は異なります。
私は7月と8月に受講しましたが、7月下旬以降にコロナウイルス感染症が拡大したこともあり、8月は午前中に全体で集まって議論、午後は解散となりオンラインでの対応となりました。その一方で、オンラインではあるものの診断先企業の代表者インタビューを複数回設定していただいたり、2日目と3日目のオンラインミーティングに指導員にも参加していただきました。

ちなみに、実務補習の後は「反省会」と称して飲み会がよく行われるようですが、コロナ禍でしたので全くありませんでした。8月の実務補習の時は感染拡大期でもあり、昼食を一緒に食べに行くことも禁じられました。

■実務従事

実務従事に関しては、実務補習と異なり提供する機関、企業によって内容は様々です。初めて企業診断をする人向けに講義がセットになっているものもありますし、診断実務だけ参加できるものもあります。

私が受講した実務従事は、講義も含めて2時間30分で1コマ、全10コマを7日間で実施するもので、うち4コマが講義でした。講義では、診断士としての心構えに始まり、独立診断士、企業内診断士としての働き方、相手に響くプレゼンテーションの仕方や資料の作り方などを学びました。

診断実務に関する面では、診断先企業の代表者へのヒアリングはありましたが、診断先企業に中間プレゼンテーションを実施し提案の方向性を確認すること、実務補習のような体系的な診断報告書の作成は求められず、プレゼンテーションはパワーポイントを使って実施するのが実務補習との大きな違いでした。1チーム3名で2班に分かれ、それぞれの班で提案を作成しました。公式に集合する日以外は、個人での調査や作業を行いながらオンラインミーティングで進捗確認や説明資料の作成を進めました。それぞれの班で作成した提案内容を代表者にプレゼンしましたが、もう一方のチームの提案内容そのものはもちろん、その提案をする過程も知ることができ、大変参考になりました。

このあたりは、受講する実務従事によっても異なると思います。

■それぞれの特徴

実務補修、実務従事両方を経験し、それぞれメリット、デメリットがあると感じました(何がメリットで何がデメリットかは人それぞれだと思いますので、敢えて特徴という形で挙げさせていただきました)。

●実務補習の特徴
短期間で集中して診断実務にあたることができる
ベテラン指導員(および副指導員)からしっかりとした指導を受けることができる
・チームで調査してひとつの報告書を作るという作業を経験することができる
・短期間で調査と資料作成を行わなければならず、負担が大きい
・直前まで診断先の企業や業種がわからない

●実務従事の特徴
土日や祝日を中心にスケジュールが組まれているため予定が立てやすい
・実際に診断実務を行う前に講義を受けることができる
・1社の診断に対し複数のチームで実施することもあり、自分が所属するチーム以外の説明も参考になる
指導員(講師)が比較的若い
・報告がパワーポイント資料を用いた説明で、報告書を作成しない
・内容を自分で吟味する必要がある
・全てオンラインで行う場合もある

私は3月下旬から5月の上旬に実務従事、7月と8月に実務補習を受けました。実務従事は全てオンラインでしたが、初めて企業診断を行い難しさを実感すると同時に、調査の仕方や道具の使い方など、同じチームのメンバーやもう一方のチームのメンバーから得ることができました。

実務補習では、7月は人事・労務の担当、8月は班長を経験しましたが、回数を重ねるごとに前回までの経験が活かされ、報告の精度も上がっていきました。メンバーにも恵まれ、しっかりとした報告書を作ることができましたし、社長からも御礼の言葉をいただきました。

実務補習、実務従事双方の指導員から必ず言われたことは、いくらいい提案をしても、社長が動いてくれなければその提案は0点ということです。この点については共通していました(当然と言えば当然ですが)。ですので、提案する施策の効果、具体的なやり方までしっかりと書く、説明することを求められました。

プレゼンテーションを終えて、社長からは御礼の言葉をいただきましたが、自分たちの提案に対して実行していただけたかどうか、ホームページでたまに確認しています。

■その他の活動

私が試験合格後から9ヶ月間に行ってきた活動についても、簡単にご紹介します。

●セミナー講師
7月末にメンバー4人で「コミュニケーションセミナー」を開催しました。セミナー当日の講師役だけでなく、セミナーの内容、会場の選定、受講者の募集告知、認知してもらうためのブログ発信なども行ないました。セミナー開催は本当に大変だ、ということを実感しました。

●研究会への参加
受験生時代にお世話になった予備校の先生が主宰する研究会に参加し、会の運営に携わっています。先輩診断士の話を聞くだけでなく、自分自身についてプレゼンテーションをしてフィードバックを得るなど、多々勉強になります。

●「タキプロ」への参加
タキプロではブログ班セミナー班にて活動しています。まだ診断士になっていない人間にできることは何か、そして合格後1年目しかできないということもあり参加しました。残りの期間も、しっかりと受験生をサポートしてまいります。

■まとめ

いかがでしたでしょうか。最後までお読みいただきありがとうございます。

今回は試験合格後に必ず受講することになる「実務補習」「実務従事」について書きました。両方経験した私の感想ですが、1度は実務補習を経験しておいた方がいいと思いました。約2週間で全てを終えるため負担も大きかったですが、指導員からは厳しくも診断実務についていろいろと教わることができましたし、メンバー全員で90ページの報告書を作りあげる作業は経験する価値があると思います。受講の機会は診断士になる前だけだと思いますので、スケジュールとの兼ね合いも考慮しつつ、受講を検討されるのがいいと思います。

診断実務を経験して思ったことは、診断士試験よりはるかに大変ということでした。試験の解答では「大都市に住む20~30代の女性向けにSNSで情報発信し新規顧客獲得に繋げる。」で点数が入ってくるところ、実際の提案だと「SNSそれぞれの特徴を説明してどれを活用するのが効果的か」「写真の載せ方や見せ方」「情報をアップするタイミング」等、さらに掘り下げて説明する必要があります。しかし、いろいろ調べていくと、自分が知らないこともいろいろとわかってきて、調べた内容を基に論理的に説明ができるようになると、大変ではありますが診断実務の楽しさも味わうことができました

8月の実務補習を終えて診断士登録の要件が揃い、現在は診断士登録の申請中です。正式に診断士として登録された後には、企業内診断士ではありますが、さらに活動の範囲を拡げていきたいと思います。そして、いつか地域で頑張るまちづくり団体等の支援に携わることができればと思っています。このブログをお読みいただいているみなさまとも、来年以降どこかで一緒に活動ができる機会を楽しみにしております。

まずは、来月の2次試験へ向けて全力で頑張ってください。応援しています。

次回はでこぽんさんの登場です。どんなお話が聞けるでしょうか?お楽しみに。

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