密着!中小企業実務補習 特番!!~全力で駆け抜けた5日間SP~byヤマフリ

読者のみなさん、こんにちは。
タキプロ13期&TKP43のヤマフリです。

今回は中小企業診断士試験 合格者がおそらく1度は経験するであろう「実務補習」について、「タキブロ+」の場でみなさんにお伝えしたいと思います。

(「タキブロ+」って何?という方はこちらをご確認ください。)

診断士の登録要件や実務補習の申込、準備や全体的な流れについては昨日たにけいさんから詳細な説明がありましたので、私からは実際に体験した実務補習体験を日記風にご紹介したいと思います。

本文に行く前に2点、大事なことをお伝えします。

第2次筆記試験を終え、試験勉強のプレッシャーから解放され、若干の時間的ゆとりができたかと推察いたします。
みなさんには、次年度に後に続く受験生を支援するという新たなミッションが待っています。
その際に役立つ以下の私の過去記事を、ゆとりある今こそ目を通しておいてください (笑)

1回目:多年度受験生の方へ 大丈夫です!私のほうが長いです!!
2回目:ゴールデンウィークまでは第1章、ここから合格に向けて第2章が始まる
3回目:事例Ⅰは人と組織をカスタマイズ 大事故のおかげで学んだこと
4回目:妬まず僻まず、正しく努力していますか?
5回目:理想的なファイナルペーパーの作り方
6回目:1週間後に2次試験を控えるみなさんへ(応援メッセージに代えて)

下に見えるハート形のアイコンですが、押すと実務補習枠を獲得しやすくなるとひそかに噂になっています。
ワンクリック後に本文をお読みください。
(リンク先は信頼のおける「ブログ村 ランキング」サイトです。)

■はじめに

今年度第2次筆記試験を受験されたみなさん、本当にお疲れさまでした。
その後振り返るたびに悲喜こもごも様々な感情が錯綜するかと思いますが、「果報は寝て待て」という言葉がある通り、静かな気持ちで発表の日を迎えるのも良いかもしれませんね。
ちなみに私は、まったく受かっている気がせず最低限再現答案の骨子を作った後はほぼ試験のことを思い返すことなく過ごし、「合否だけは一応チェックするか」くらいの軽い気持ちで協会サイトを開きました。

合格を確認してからの慌てっぷりは今思い出しても実にバタバタでした。
実務補習の情報を急いで確認し、その後は口述試験の準備…。
すっかり呆けた生活でしたので、滑稽なくらいにせわしなく口述試験当日から実務補習に突入、タキプロ活動等々、バタバタは今も続いているかのようです。

みなさんは慌てることのないように、合格発表後のシミュレーションをしておくことをお勧めします。
報告は誰にするのか、口述試験対策はどこを利用するのか、実務補習はいつ受けるのか、コースは5日間にするか15日間にするか、買いそろえるものは何か等々。

ちなみに実務補習の申し込みは、口述試験を受験する資格を得た方の発表日(令和5年1月12日〔木〕)に対し、令和5年1月13日(金)10時から始まります。
2月の実務補習受講を希望するならば、必ず口述試験当日(1月22日〔日〕)を待たずに申し込みを済ませてください。

万一口述試験で不合格になった場合は、実務補習受講料は全額返金されますよ。


■実務補習0日目

私たち78班のメンバーは指導員1名、受講生5名。

担当分野と役割分担については補習初日の7日前に指導員からメールで希望を聞かれます。
担当分野については希望通りの「人事・労務+情報」、役割分担については希望がかなわず「印刷係」となりました。
ちなみに担当分野は、他に「経営戦略」、「販売・営業+国際化・環境」、「製品開発+生産・技術」、「財務・会計+資材・購買・外注」があり、役割分担は、「班長」、「副班長+記録」、「成果物作成」、「会計」があります。

※ 対象企業の状況を踏まえ、指導員が担当分野を設定するため、必ずしも上記とは限りません。また補習の流れについても細かな点は指導員に委託されているようなので若干の違いがあるようです。

対象企業については7日前にメールで送られる「実務補習のご案内」に記載されているため、すぐに事前調査に取り掛かります。
同時にDropboxのアクセス権限が付与され、財務諸表など調査の手掛かりとなる資料に目を通すことができます。
資料とともに企業ホームページやSNS、メンバーの一人がコピーをあげてくれた「業種別審査辞典」などを参照し、自分の担当について対象企業に対するヒアリング資料(質問内容・その狙い・根拠・仮説)を初日までに作成します。

また私たちの班は初日前日の2月3日(木)、情報共有目的にZOOMのミーティングを実施しました。
自己紹介後、自分の持つ大まかな情報を伝えることによりメンバー内で共通認識を持ち初日を迎えることにしました。

■実務補習1日目

9時 神奈川県産業振興センター第3会議室集合

各メンバーが事前調査した詳細情報の共有。資料やHP、SNSなどから想起される対象企業の課題について話し合います。各自作成したヒアリング資料をもとに、質問事項の取捨選択し、提言の方向性をある程度定めておきます。

11時半 会議室の片づけをし、対象企業に出発 

14時半 途中昼食をはさみ、対象企業に到着

製造販売企業のため、社長の案内で工場を含めた社内を見学します。途中気になる点は都度社長に質問しながら、社内全体見て回り、ミーティングルーム(休憩室)にてヒアリングを開始します。

担当ごとに事前に用意したヒアリング資料をもとに質問開始します。ただし、想定していた質問に対する答え、課題や社長の思い、組織体制等々想定外のやり取りが続き、社長を目の前にしながら、用意した質問を臨機応変に変更する柔軟な対応が求められました。
例えば親からの事業承継で先代から受け継いだ代表権かと思っていたのに話を伺うとM&Aによる経営権取得であったり、社長が気づいていないと思しき核心を突く課題について質問すると、意外にもその課題については深く社長に考察されており、結果まったく重要な課題とされていなかったり等。

17時過ぎ ヒアリングを終え、対象企業を後にする。最寄りの駅で解散となったが指導員を見送った後に、メンバー全員の困惑する姿が見られました。
想定より組織全体に社長の目が行き届いており、「いったい提言する余地などあるのだろうか」ともやもやを残したまま、帰路につきました。

■実務補習2日目

9時 神奈川産業振興センター第3会議室集合

前日のヒアリング内容をもとに、SWOT分析を行います。
また社長の発言から「あるべき姿」を洗い出すために気になったキーワードを出し合います。
続いて社長の思いをくみ取り、提言の大テーマを決定します。
テーマをもとに、経営戦略~担当ごとの課題を全員で話し合いながら決定していきます。
この作業と同時に、前日のヒアリングの時間に聞くことができなかった「追加質問」を担当分野ごとにまとめ、午前中を期限とし社長にメールします。
午前中にはそれぞれの課題を列挙します。

12時半 1時間昼食休憩

13時半 作業再開。
翌日から自宅での作業となるため、午前中に列挙した課題を精査します。
その後、各担当で重要性、実現可能性を踏まえて大まかにどんな提言が考えられるか、ざっくりと全員で話し合います。

最終成果物である、報告書の形式(表紙に記載する内容、見出しや本文のフォントやサイズ、言い回しや漢字の使用など)についてのすり合わせします。
これは自宅作業で作成した提案書を3日目以降マージしていくときにそれぞれが独自に作成するとまとまりや整合性をとるのに手間がかかるためです。

形式についての共有をしたのちに、各パートの課題について提言内容の検討します。

17時 本日作業終了

ここまでの作業で「自宅で何をすべきか」の確認が済み、社長が納得する提案書が仕上がるのだろうかと頭を悩ますことになります。
ちなみに私の班では9日(水)までに粗くたたき台(感覚として完成度6割程度)を仕上げ、翌日の10日(木)にZOOMミーティングすることに決まりました。
報告書のボリュームはWordで15~20枚がノルマです。

■実務補習3日目

9時 神奈川産業振興センター第3会議室集合

この日の作業は、パートごとの提案書をマージする前段階として、経営戦略パートから順に提案のプレゼンをしながら誤字脱字や言い回し、内容が他のパートと整合性が取れているか、の意見交換です。

前段として各自8日(水)までにかなり粗く提案書を作りDropboxにアップしてあり、翌日9日(木)に各パート30分ほどの短い時間でZOOMにてプレゼンを済ませてあります。

それぞれの提案書にみんなで意見を出し合い、それを踏まえて11日(祝金)もしくは12日(土)当日朝までほとんど寝ないで作業したメンバーもいます。
この日の朝会議室に集まった時点で感覚的に各自の提案書の完成度は7~8割といったところです。

まるまる午前中かけてその8割程度の提案書をさらに完成度を上げる作業をしますが、午前中には収まらず後回しにした「経営戦略」を残して休憩に入ります。

12時半 1時間昼食休憩

13時半 作業再開。

「経営戦略」の詰めを終わらせ、マージリミットの15時まで提案書の仕上げにかかります。
基本無言の作業だが、時おり「商品カテゴリーの区分けって4つでいいんでしたっけ?」とか「弟って丁寧語で提案書にどう書いたらいいですか?」などと3日目にしてチームとしてのどことなく和やかでまとまった雰囲気が醸成されています。

15時 マージの締め切り。
その時点の提案書をDropboxに提出します。
成果物作成担当者が各パートの提案書を一つの提案書にマージ作業します。
この時点でそれぞれの提案書の完成度は感覚的に9割前後。

ここで来年初めて実務補習する方にアドバイスさせていただくと、成果物作成担当はよほどWordに自信があるか、面倒な作業を引き受ける覚悟がない限り、極力避けたほうがいいと思います。
Word文書は、マージ時ほぼ間違いなく体裁が崩れます。
各自の提案書を作成する前にかなり精緻なルール決めをしておかない限り、インデントがバラバラに崩れたり、テキストボックスの中の文字が消えたり等々。
メンバーのWord達人が根詰めて作業して丸々4時間、多少日ごろの業務で触っている程度の知識だとほぼ1日作業になることもあるらしいので、ご注意ください。     
マージ締め切り後も提案書の仕上げ作業は続き、17時会議室使用の終了時間を迎え、本日の作業終了。

■実務補習4日目

9時 神奈川産業振興センター第3会議室集合

最初に「重要提言要約総括表」を作成します。
診断報告書は各パート約18ページで合計100ページ弱のボリュームなので、診断先企業でそのすべてを説明するわけではありません。
改善提案ごとに重み付けをし、一人2~30分の持ち時間で説明しなくてはいけません。
したがって、パートごとにこの提案は必須(◎)、これは説明省略(〇)のように優先度を決め、5日目の訪問に備えます。
それを一覧表にし、提言ごとに現状+課題をセットに一覧表にしたものが重要提言要約総括表です。

その後昨日マージされた診断報告書を端から端まで徹底チェックします。
誤字脱字、表記の揺れ、言い回し、おかしなところにスペースが入っていないか、太字になっていないか、インデントはずれていないか、意味は通るのか等々、全員で全員のパートをチェックし、まるで同じ人物が一人で仕上げたかのように整えます。

作業を通じて、いかに自分の普通が他人の普通でないか、自分が正しいと思っていた漢字が間違っていたか、思い知らされました。(対面で話すことを「面直で」って聞いたことありますか?私は初めて知りました。)

作業は午前中で終わらず、午後1時過ぎまで続きます。

13時15分 1時間半昼食休憩

14時45分 作業再開。

各自診断書の最終チェックをします。自分のパートだけを見る人もいれば、全体をチェックする人もいます。
最後の最後まで間違いがないか報告書に目を凝らし、16時半で作業終了、メンバーは会議室の荷物を片付け、次は報告書の製本です。
キンコーズ関内店は日曜休みだったので、アクセア関内店に向かいます。

製本は基本診断先企業にお渡しする分の1冊ですが、実務補習の記念に自分用に製本する人もいるようです。
私は職場でコピーすればいいかと、製本はしませんでした。

ちなみに製本は今回のボリュームで約3,000円弱(カラーコピー、リング製本)、時間は15分程度です。

5日目の診断先企業での説明時手元資料として自分のパートのコピーは取っておく必要があります。(iPadを利用する人もあり)

■実務補習5日目

9時 診断先企業の最寄り駅に集合
その後バスで移動し、10時に対象企業へ到着

10時 いよいよ最終報告書を提出し、社長への提案プレゼンが始まります。
班長が担当した「経営戦略」~「販売・営業+国際化・環境」~「製品開発+生産・技術」~「人事・労務+情報」
~「財務・会計+資材・購買・外注」の順に進みます。
プレゼン時間は、一人目安20分から30分とされており、お昼ごろには終わる予定です。

11時15分ごろ自分の番が来ました。アイスブレイクで少し和ませスタート。
実は初日後から、「今回のメインパートは人事だ」と指導員と班長から言われていました。
中小企業診断士資格ホルダーの社長は、企業戦略~事業戦略とよく考えられており、課題という課題が見つからない。
特に製造技術や財務会計は、私たち新米診断士よりはるかに知識に優れており、担当者は教科書知識を診断先企業にアレンジし、アドバイスするのが精いっぱいである一方、人事労務パートは、トップダウンの社風をボトムアップに代えて、数年後社長の座を他のものに譲り渡したのちも、成長を見込める組織作りをしたいという明らかな要望に応えるための課題が山積みでした。
採用から教育、給与制度や社員の健康、福利厚生等々、できる提案はすべて盛り込みました。
ヒアリングと追加質問だけでは会社の全体像がつかめなかったが、個別に会社へのアプローチは禁止されているので、すでに取り組んでいるであろう施策も提案に加えプレゼンしました。
12時半ごろまでかかり、ようやく財務会計までのプレゼンが終了。

ルールとしては特に社長から講評をいただくことはないようでしたが、バスの時間まで30分ほどあったため、社長の感想を聞くことができました。
結論としては高評価でした。
社長自ら実務補習の経験があるので、限られた条件の中での完成度レベルは想定済みとのこと。
そのうえで、「練られた提言」だったとのことでした。
プレゼン中も付箋を貼ったり、メモを取ったりいくつか刺さる施策もあったようです。
新たな気付きもあったようなので、さっそく実行したいとのことでした。

「社長は孤独だ」とよく聞く言葉だが、自ら社長になり心底実感しているとのこと。
顧問料を払ってアドバイスする社労士や税理士入るけれど、親身になって会社のことを考えてくれる人はなかなかいない。
知り合いの社長にも「ぜひ実務補習に協力することを勧めたい」と言っていただきました。

13時半  最寄りの駅に戻り、指導員含めメンバー全員で昼食をとりながら、今までできなかった飲み会の代わりに初めてビールを飲みつつ、実務補習の労を互いにねぎらいました。
指導員の先生からも「今回の診断報告書はメンバーの個性が各パートに合っていて上出来だった」と言葉をいただき、これまでの苦労が報われた思いでした。

■おわりに

実際にメンバーが一堂に会した密度の濃い5日間に加え、下準備や個別の作業日もあわせると約16日間、全力を出し切りました。
年齢や性別、ベースとなる職歴もまったく異なる限られた期間のプロジェクトチームでしたが、最終プレゼンが終わるころには長く付き合った同僚のような信頼感さえ芽生えます。

正直ちょっとお高めなので、15ポイント全てを実務従事でカバーすることも検討しましたが、この経験はプライスレスです!
みなさんもせめて5ポイントは実務補習で獲得することをお勧めします。


次回の「タキブロ+」は「リーダー’s座談会」。我らがリーダーまぁしぃさんが執筆担当します。
お楽しみに!

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