地方在住者は不利!?そんなことはございません by F田 


読者の皆様こんにちは。 

タキプロ14期の F田 と申します。 

本日より、タキブロは13期から14期に引き継がれ、メンバーを刷新して日々の投稿を発信してまいります。 今期も変わらず、365日毎日配信のスタイルで、中小企業診断士試験に挑む皆様の合格に寄与できる有益な情報を発信していけるよう、メンバー一丸となって努めてまいります。 

14期のスタートとして、まずは読者の皆様に14期メンバーの合格体験記をお届けしていきます。 
今日は、私F田の合格体験記をお届けします。 

タキプロ15期メンバー募集! ↓概要、申込みはコチラから↓

■はじめに

まずは自己紹介です 

年代:三十代後半 

職種:電子部品メーカーの生産技術・生産企画 

居住地:北東北の片田舎 

家族構成:妻と3人の子供(9歳、7歳、1歳 2023年3月現在)

受験歴:一次試験1回(2021)、二次試験2回(2021,2022) 

勉強方法:スタディング(一次)、独学(二次) 

私は、新幹線の駅こそあるものの、主要地方都市からはちょうど100kmずつ離れたなんとも中途半端な片田舎に住んでいます。今日のブログでは、主要地方都市含めた大都市在住者が選択し得る勉強方法と比較して、諸々制限の多い地方在住者でも、特に問題はない、大丈夫!…ということをお伝えできればと思います。 

■受験のきっかけ

私が中小企業診断士の資格取得を目指した動機は主に2つあります。 

【生まれ育った故郷がそろそろやばい】 
冒頭にも記載しました通り、私は北東北の片田舎に住んでいます。道を歩いても人はまばら、たまにすれ違うのは主に老人です。小中学校の統廃合も進んでおり、子供もどんどん減っています。 
私自身はそんな地元に特に思い入れもなく、自分は自分、田舎に縛られず自分の思うように生きたい、と思ってきましたが、自分の子供達が爺ちゃん婆ちゃんの家に行き、そこで体験すること、食べるものが大好き!という姿を見て、そんな自分の考え方に“本当にそれで良いのだろうか?”、という疑問が芽生えました。 

私の父は地域の金融機関を定年退職後、近所の同年代の仲間を集めて農事組合法人を立ち上げたのですが、人材確保の問題や、補助金頼りの財政状況を抱えており、とても”明るい未来が待っている!”とは言えない状態でした。そんな状況を見て、このままでは自分の生まれ育った場所、子供達の大好きな場所が消えてしまうのでは、、、という危機感から、故郷のために何かしなくては、という思いが生まれ、中小企業診断士の資格取得を通して得られる知識がその役に立つのでは?と思ったことが一つの動機になります。 

【やたら優秀な先輩社員の存在】 
もう1つの理由は、やたらと優秀な先輩社員が身近に存在したことです。私の所属する会社は本社が横浜にあります。私は地方工場の製造部門に在籍していますが、その先輩社員は本社の開発部門に所属しています。開発部門の開発した製品を、我々製造部門が量産製品として立ち上げていくわけですが、私が担当する分野の製品開発担当が件の先輩社員でして、これがやたらと優秀でした。 

彼はいわゆる就職氷河期世代で、苦労して入った会社も入社2年目で事業部の廃止が決まり転職を余儀なくされた経験から、会社の看板に頼らず自分自身の知識とスキルを高めていかないと、有事の際に対応できないという危機感を持っていました。日々勉強を重ねて、本業の技術分野の専門知識の向上はもちろん、会社に勤めながら米国MBAを取得するという努力の人であり、社内でも一目置かれる存在でした。 

私は製造部門の担当、彼は開発部門の担当として、役割は違うものの一緒に仕事を進める中で、私も彼と同様の知識とスキルを持っていないことには対等に仕事ができない!と強く感じました。私が担当する製品は、主要なサプライヤーもメインの顧客も海外企業だったため、まずは英語だ(英語ができない当時は本来製造部門が担うべき業務も彼に相当部分を依存していました)、ということで学生時代は大の苦手だった英語の勉強をはじめ、2年ほど集中して勉強したことで、なんとか下手くそなりに英語で行われる会議をファシリテートし、通訳を伴わずに現地での新製品の量産立上げを国内同様のレベルでできるまでになり、自分のこと(製造部門の役割責任)は自分で最低限できるようになりました。 

英語ができればなんでもできるかというともちろんそうではありません。彼に依存していたのは海外顧客・サプライヤーとのコミュニケーション領域だけでなく、事業戦略全体の中での製造部門の在り方、短期・中期での課題・アクションの設定をどうすべきか?という戦略的な部分でも大いに依存しておりました。

そうなると次は、私もMBAを取得してそこもカバーしよう!となります。とは思ったものの、費用がなかなかに高額、また、場所の問題はオンライン受講でクリアできるものの時間の制約があるなど、3人の子育て(受験勉強開始当時3人目は妻のお腹の中)と両立しながら取得するのはなかなかに難しいな、、、と思っていたところで知ったのが、中小企業診断士が日本版MBAとも呼ばれていることでした。

資格の勉強であれば、時間は自分の裁量で自由に決められる。費用も独学中心で行けばそれほど掛からない。ということで、中小企業診断士資格の取得を目指してみよう!という運びになりました。 

■勉強方法の選択

中小企業診断士資格の取得を目指そうという動機付けが固まったところで、どう勉強を進めていくか考えました。大きな地方都市や首都圏であれば、多数の受験予備校があります。同じ予備校に通う受験生どうしや予備校の先輩後輩関係から得られる情報を活用することもできるでしょう。しかし地方ではそのような選択肢はありませんので、勉強方法は必然的に独学か通信教育という選択になります。私は一次試験はスタディングの通信講座の受講、二次は“ふぞろい”を活用した過去問周回学習(独学)で勉強を行いました。 

■2年間の勉強を通して

冒頭でも記載した通り、私は一次試験を1回、二次試験を2回受験しています。勉強期間は2020年10月から2022年11月までなので大体2年間になります。

地方在住の受験者が選択せざるを得ない通信教育や独学のデメリットとして、通学と異なり講師とのコミュニケーションが取りにくいため、わからない点を質問し、問題解決が図りにくい点、受講生どうしのネットワークの構築・活用がしにくい点、仲間づくりがしにくく孤独を感じやすい点、などがよく挙げられますが、私は2年間の勉強期間を通してそのようなデメリットを感じることは一度もありませんでした。 

理由は、タキプロをはじめとする多くの受験生支援組織や、試験合格者の運営する数多くの個人ブログから一次知識・二次解法テクニック・口述試験対策・その他諸々あらゆる種類の情報をほとんど無償で豊富に入手できたためです。

中小企業診断士は横の繋がりが強い、とよく言われます。私は、受験期間を通して、受験生支援組織や個人の方が運営されるブログから得られる情報を活用し、多くの気づきや学びを得るとともにモチベーションを維持する糧としてきました。この実感も、中小企業診断士の横の繋がりの強さをよく表していると感じています。これは、実際タキプロメンバーに参加してみて、より強く感じるところでもあります。 

また、私はあまり利用する機会がありませんでしたが、受験生支援組織が提供するオンライン勉強会も数多く開催されています。このような勉強会に参加することで、仲間づくりや縦横の情報共有など、通信・独学のディスアドバンテージは容易に克服できるのでは!?と考えます。もちろんタキプロでもWEB勉強会やセミナーを多数開催しています。気になる方は、 

勉強会・セミナー開催情報 

をチェックしてみてください。 

■一次試験

一次試験対策としてスタディングの通信講座を受講したことは先に記載した通りです。スタディングでは一応推奨の学習の進め方が提唱されるのですが、私はあまりその流れには沿わず、とにかく過去問を使って、各設問で、“正解が正解である理由および不正解の選択肢がなぜ不正解か”、説明できるようになるまで繰り返し周回学習を行い知識の定着とわからないポイントの消込を行いました。この作業を進めるうえで、スタディングの各設問の解説記述が大いに役立ちました(決してスタディング推奨の学習の進め方がまずかったわけではありません。単純に私が面倒くさがりでシンプルな学習方法しかできなかっただけです。実際に、試験会場でスタディングの“ロジックマップ”片手に科目試験前後の時間を過ごす受験生の方の姿は数多く見かけました)。 

試験結果としては、経済:48、財務:80、経営理論:71、運営管理:72、法務:48、情報システム:56、政策:73、合計447点と、科目によるばらつきが大きくあまり誉められた結果ではなかったのですが、とにかく過去問周回を繰り返したことで、過去に出題実績のある論点・知識についての設問は確実に押さえることができ、足切り回避の得点は積み上げられたことは試験本番中問題を解きながらでも実感できたため、初見問題が連発しても焦らず対応できたことが良かった点かなと思っています。

■1回目の二次試験

1年目は、一次試験の試験日前に二次試験の学習はほとんど行いませんでした。なんとなく概要を把握して過去問を眺めてみる程度のことしかやっていない状態で8月23日の一次試験終了を迎え、そこから11月7日の二次試験実施日までの約2か月半で0からの対策スタートで試験に臨みました。

学習の進め方は、“ふぞろい”を使った過去問演習の採点・分析が中心で、5年分程度の過去問をぐるぐる周回しました。

試験前にはなんとか解答プロセスが形になったかな?なんとか行けるのでは、、、と思っていたのですが、結果はCCABと惨敗。

試験後も、あまり手ごたえは無かったものの、受験予備校各社が公開する模範解答と自分の再現答案を見比べて、大きく外していないような?案外いけるのでは!?と思っていましたが、今振り返ると完全に記述が不足でした。文章が冗長で記述すべきポイントを端的に押さえていない残念答案でした。

■2回目の二次試験

1年目の二次試験敗戦後、すぐに2年目に向けた準備をスタートしました。

1年目の敗因は、準備期間の短さにあり、勉強方法自体は間違っていないという感覚があったため、2年目も学習方法は”ふぞろい”による採点・分析による過去問周回としました。

勉強を進める中で気づいたのは、答案に盛り込む”キーワード”(ふぞろい的には加点要素)は重要だが、その前に、事例企業が抱えるテーマな何か?何が強みで外部にはどんな機会があるのか?強みを生かしてテーマを実現していくための大きなストーリーはどうなるか?というなんとも基本的な部分の検討が、自分の解答プロセス中で抜けていたことに気づきました。ここに気づいてから、自分なりの解答プロセスが一気に固まっていった実感があります。最終的には、 

設問要求のパターン化 
設問要求パターンに対応した解答構文パターン化 
問題用紙を開いてから解答を埋めるまでの作業プロセスと時間配分の作りこみ 

を自分なりに完成させ、どんな事例でも、どんな設問でもある程度汎用的に対応できる状態で試験に臨みました。 

試験本番でも昨年度に比べ確実にできている実感もあり、事例Ⅲまでは”ほぼ確実に合格した”と慢心していました。 

問題が発生したのは事例Ⅳです。経営分析で生産性を問われたところでまずつまずきました。次いでセールスミックスもてこずり、鬼門の問3、投資判断はもはや自分でも何を計算しているかわからなくなりボロボロ、、、という結果でした。事例Ⅲまでは自信満々だったのに、最後の事例Ⅳで完全に自信喪失。合格発表当日までそわそわ過ごす日々がはじまりました。事例Ⅳも決して苦手ということはなく、後から落ち着いて解くとそんなに難しくもないと思ったりもするのですが、本番ではなぜあんなにもテンパってしまうのか、いまだに謎です。 

さて、結果です。 

事例Ⅰ:85、事例Ⅱ:60、事例Ⅲ:64、事例Ⅳ:56 合計:265点 

事例Ⅰが謎の高得点だったものの、蓋を開けてみると事例ⅡからⅣはあまり点差なくボーダーライン上、という結果でした。 

事例Ⅳは相当得点調整が入ったような気がしますが、、、よく言われる通り、二次試験は蓋を開けてみないと結果はわからないものだと実感しました。 

■まとめ

以上が、私が中小企業診断士試験に合格するまでの体験談でした。 

・タキプロはじめとする数多くの受験生支援組織、試験合格者の運営する多くの個人ブログの存在
・オンライン勉強会やセミナーの普及

こういった、中小企業診断士という資格の内部特性や、外部環境の変化も味方して、地方在住であることはもはやほとんどディスアドバンテージにはならない状況になってきていると思います。 

受験勉強を通して、また合格後、タキプロの活動に飛び込んでみて、自分の世界が今まさに急激に広がっていることを実感しています。これは試験勉強始めたころには想像もしていなかったことです。 

地方在住者に限らず、色々な理由で資格取得を目指すことをためらっている方も数多くいらっしゃると思います。 

この記事が、そんな皆さんの背中を少しでも押すきっかけになれば、とても嬉しいです。 

最後までお付き合いくださりありがとうございました! 

次回は、アラキ さんの登場です。 

お楽しみに! 

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